皐月の十三

●5月某日: 午前中、息子とランニング&ウォーキング。あづい゛。「暑いときは「あつ森」といおう」という謎ルールを作るw 昼はモスバーガーのテイクアウト。。美容室でこの近くまで来た友だちに唐辛子をおすそわけ。SNSメッセンジャーではしょっちゅう話してるけど会うのは久しぶりだ。

夜ごはんは、野菜と焼きビーフン、にら玉、砂ずりと玉ねぎの辛い炒め。めっちゃ辛い! 映画『キングダム』地上波初登場! 私は激情に続いて二度目、初見の夫も楽しみにしてた。山の王が仮面をとって長澤まさみの美貌が出てくるところまで追っかけ視聴して、寝る。


●5月某日: ゆうべ遅かったのでみんなで朝寝坊。ミニインタビューの原稿。夏を前にサンダルのヒールを新調した。夜ごはんは、アジ刺、蒸し鶏と蒸し野菜、ズッキーニのグリルとモヤシ炒め。キングダムの続き。息子も最後まで見る。王宮での戦いなんか見ても「密!!!」って感想が出てくるよねw 


●5月某日: 『ポスト・サブカル焼け跡派』ああ~終わっちゃう~と悲しみながら読み終わる。もっともっと続けてほしい。もっと取り上げてほしい人がいっぱいいる。

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夕方、5.5キロほどラン。息子は明日から3か月ぶりに毎日登校することになる。ぶーぶー言ってるけど、まぁ普通に準備して普通に寝た。

皐月の十二 / テレビに映りがちな子 / 春香さんインタビュー

●5月某日: 夫が有休をとり、息子と海づり公園へ。留守番しておりましたら電話がかかってきて、「2時から今日〇テレビの中継で取材されることになった」と。サク、テレビ出演の引きが強いな‥‥(9歳ですでに3度目)。

はたして14時過ぎ、スタジオと中継がつながり、インタビューされる父子。息子、ことのほかハキハキと、なんか気合の入った話ぶりだった。事前に電話で「緊張する?」と聞くと「やばい」と言ってたけど、意外に本番に強いタイプなのか。大小のフグが釣れてたよ。
夕方、ランニング5.5キロほど。夜ははるかさんにインタビュー。

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●5月某日: 息子、分散登校日。私はN事務所出勤。夜ごはんは、無印のビビンパ、鶏グリル、サラダ。友だちのグループスレッドで打ち上げ花火的なネタが投下され、酒も飲まずに1時まで大盛り上がり。めでたい、エロい。

facebookより)
マンションから通りに出るところで近所の友だち集団と合流する息子を見送ってひと安心‥‥のはずが、んん? 近くのマンションから出てきた黄色い帽子の1年生が、通学路とは違う住宅街の細道にひとりで入っていくではないですか。今日は入学式を除くと、1年生にはたった二度目の登校日。
初めて見る子だったけど、そこは当然世話焼きおばちゃんマインドを発揮。
「おはよう~ 一緒に行く子いる?」
「ううん」
「道わかる?」
「うん」
えーっと‥‥^^;
わかってない気がするんだけど‥‥。
いや、この細い道をうまいこと行くと近道にはなるので、
親御さんがそう教えたのかもしれない。
でも、通学路じゃないし、この先はそこそこ入り組んでる。
しかも、この細道を入った「N」地域は今日は登校日ではないので児童が通らない。
ここは校区の端っこの区域で、
1年生の足だとまっすぐ行っても軽く30分以上かかる!
 
「今日、こっちの道は誰もおらんけん、みんなが行く大きい道から行こうか~。おばちゃんも一緒に行くけん」 
 
と言って、なんだかんだ、結局門までついていった。好きな色とか、お母さんの職場とか(笑)いろいろ教えてくれたw
1年生は、門から昇降口までがまた、遠いんだよね~。
帰りは留守家庭に行くと?と聞くと、「今日は行くけど今日でやめる」みたいな、ちょっとよくわからない返事。
すぐ近くのマンションとはいえ、親御さんがわからないので(同じ町内だけど、今年度は子ども会も始まってないので1年生の親御さんと未対面‥‥そもそも子ども会に入る意思のあるご家庭なのかどうかもわからず‥‥)、帰宅後、学校に電話して伝えておきました。

皐月の十一 / 「村上RADIO ステイホームスペシャル」

●5月某日: 夫が会社に、子どもが学校に行くと、なんともいえない解放感というか「うん、こうでなくちゃな」的な気持ちになりますね。そんな朝、タイムフリーで聴き始めた「村上RADIO」に爆笑しちまった。いつものムラカミ節を音声で聞くのがこんなにおもしろいとは。でも最後まで聞いたらやっぱりじんわり感動。さすが村上さん。

www.tfm.co.jp

facebookより)
なんせ、村上春樹がしゃべりだすと、20秒に1度は笑えるw 今夜放送予定の「おげんさんといっしょ」はもちろん、第七世代の芸人たちも、私をここまで爆笑させるのは不可能であろうw

いや、村上さんはごくまじめにしゃべっているのだ。でも、20秒に一度は繰り出される「ムラカミ節」の威力が‥‥! 

「もやもやと溜まっている憂鬱な気分を吹き飛ばすような音楽をかけていきたいですね。そううまく元気が出るかわからないけど、がんばります」

これ! わかります?

「そううまく元気が出るかわからないけど」
と付け加えるところ! 
すぐ、何かしら留保する! 
これぞムラカミ節🤣

事前に募集したリスナーのメールのご紹介。

リスナー「コロナで何か変わったことはありますか?」
村上  「大きなことから小さなことまで、いろいろ変わりましたよね。大きなことを話すのは大変なので、ここでは小さなことをお話します。僕は最近、なぜか万年筆とインクを使って文字を書くようになりました。20年ぶりに引き出しの音から引っ張り出して、新しいインクを買って。すると、なんだか気分がいいんです。字ってこういうものだったよなあ、というような懐かしさを感じます」

「大きなことを話すのは大変なので小さなことを…」
ってのがいかにも村上春樹! 
小さなことを話したがる!(←いや、その意義はわかるよ、わかるけど書き方w)

そして
「〇〇ってこういうものだったよなあ」
という、物事の褒め方! すぐ言うのよねw

「これがエビフライってもんだよなあ、としみじみ」
「野球はこうやって見るものだよなあ、とうなずく」
「アンサンブルってこういうものだよなあ、という納得」🤣

リスナー「ドーナツ屋の店主です。2か月休業していました。不要不急なんて言われると、ドーナツは食べなくても支障はないですよね。でも、ドーナツの穴だけでもいいからショーケースに並べられたらおもしろかったのに。今は時短で営業再開し、夜には美味しいビールを飲んでいます」

衝撃ですよね!
ドーナツの穴だけを並べたいという発想w 虚無w ファンもムラカミ節🤣
そして、食べるために働き、小さな楽しみをもつという、個人の「小確幸」でメールを締めくくる。はい、ハルキストとして100点満点のメールですw

このメールに応える村上さんがまたすごい。

村上 「たとえ何が起ころうとドーナツは世の中に絶対必要ですよね。ドーナツ本体ももちろんすてきだけど、穴という無の比喩も社会には欠かせません。どうかがんばってドーナツを作り続けてください。僕はいつでもドーナツ屋さんの味方です」

もう、息ができない~~ 店主にも勝る、異様な「ドーナツの穴」推し!!

いや、わかってます。すばらしいんです。
コロナ禍で「不要不急」とされ、確たる補償もなく生業を自粛せざるを得ない人が山ほどいる。そのうちの一人であるこのドーナツ屋さんを全力で擁護するということは、同じ境遇にあるすべての人を全力で励ますのと同じなのだと思う。

2008年、戦火のエルサレムで、イスラエルの高官たちも前にして『壁と卵』と題し、「もし、硬くて高い壁と、そこに叩きつけられている卵があったなら、私は常に卵の側に立つ」とスピーチした村上春樹だ。

高くて硬い壁とは、社会のシステムであり、叩きつけられる卵は、個人の脆さをあらわす。
社会のシステムは権力や多数派に資するよう堅固に作られていて、壁に向かって卵をぶつければ、卵はかんたんに割れてしまう。

「自分は小説家として、社会システムではなく、個人の側につく。絶対に」
というのが村上春樹村上春樹たらしめるゆえんであり、だから、彼の小説は世界中で慕われるのだ。ドーナツ屋さん推しもそういうことなのだ。

しかし、しかしだよ。この、完ぺきなまでの「ムラカミ話法」。
ネットでは「この内容を村上春樹的な文体で書くと‥‥」みたいなネタが定期的に流れてくるけど、さすが本人。隅々まで冴えわたるハルキ節。

カミュの『ペスト』を読んでいる、というリスナーに対しては
村上 「『ペスト』は高校生の時に読みました。当時の文学少年はみんなカミュを読むものでした。今はそうでもないみたいだけど」
ほらほらw 「今はそうでもないみたいだけど」 何かしら留保する!!

で、
「僕は今、ガルシア・マルケスの『コレラの時代の愛』を読み直しています」と続け、「異様なほど激しい愛の物語です」と、やたらさらっと紹介w ドーナツ推しとの落差🤣 
このリズム感だよね!!!
ツッコミどころが多すぎて(=楽しすぎて)なかなか先に進めない🤣
そして今、無性にドーナツが食べたいし、ガルシア・マルケスの本を検索しようとしている私がいるw いやあ、元気そうで何よりです。村上さん。
ラジオではこのあと、山中伸弥教授のメールも読まれるらしい。
早くそこまでたどり着きたいw

今日から給食。配膳は先生がやるらしい。担任の先生も「あつ森」してるんだって~。まだみんなおとなしくしてるみたいで、帰り道と帰宅後にマシンガンのようにしゃべってる。夜ごはんは、麻婆豆腐、キャベツのレモン汁浅漬け(とでも言おうか)、野菜のピクルス。

●5月某日: N事務所出勤。夫はテレワーク。夫が実家の畑からもらった大量の唐辛子、「いりませんか?」と呼びかけると意外にもたくさんの応募が。事務所のTさんにもおすそわけ。みなさん、劇物なので、取り扱いにはくれぐれもご注意ください。夕方、ランニング20分。最初の10分、息子も一緒。夜ごはんはもつ鍋。「おげんさん」リモートバージョン。さすがNHK、パペットの使い方が堂に入ってる!

大阪都構想、僅差で否決 専門家の見方は

www.nikkei.com

以下、リンク先の記事をコピペ。

 

大阪市を廃止して4つの特別区に再編する「大阪都構想」の住民投票は僅差で否決となった。専門家に意見を聞いた。

砂原庸介・神戸大教授(地方自治) 選択肢提示、関心高める

神戸大の砂原庸介教授

大阪都構想の実現を掲げる大阪維新の会の登場で、大阪では選挙のたびに対立軸が示され、有権者は選択してきた。自らの1票が身近な生活や地域の将来に影響を与えるという経験を積み重ねてきたのは全国で唯一だろう。

地方選挙で投票率が低い傾向にあるのは、政治に無関心な有権者に原因があると思われがちだ。しかし、この10年間の大阪を見ると、政党側が有権者に選択肢を提示すれば、政治への関心が高まることが示されたともいえる。

反対が上回ったのは、府・市の権限の重なりをなくす都構想が現状を改善するという主張を信じきれない市民が多かったからだ。皮肉だが、大阪維新の会が一定の実績を上げている現状への満足の裏返しともいえる。今の行政区を統合し、分権を進めたうえで特別区移行について議論するなど段階的な変化の方が受け入れられやすいのではないか。

都構想が否決されても、府・市が対立していた10年前の大阪にすぐに戻るわけではない。大阪府庁・大阪市役所という枠組みの外側で府・市の利害を調整してきた大阪維新の会が残るかどうかによる。維新は地域政党が行政の利害調整を担うことができるという一つのモデルを実証した。今後の地方自治の在り方を考えるうえで参考にすべきだと思う。

■善教将大・関西学院大准教授(政治行動論) 特別区設置コスト懸念


関西学院大の善教将大准教授

報道各社の世論調査では住民投票の告示日以前は賛成が反対を大きく上回っていたが、賛否の差が縮まり拮抗した。都構想を推進する大阪維新の会は反対派よりも早い段階から活動を始めていたが、反対派の活動が本格化し、市民がデメリットの情報に触れる機会が増えたのが要因だろう。

詳しく分析する必要はあるが、否決された前回の2015年の住民投票と同様、一部の維新支持者の動向が賛否を分けた。普段の府政・市政では維新を支持しているが、自分なりに情報を集めて見極めた結果、都構想制度は「この先どうなるかわからない」と不確実性を懸念し反対票を投じた。

前回の住民投票のときよりも府・市の連携は進んだ。維新が府・市をうまく調整している現状では「二重行政の解消」という都構想のメリットは見えにくかった。

一方、特別区設置のコストについては、金額について各党の主張は異なるものの、費用がかかるというデメリットは明らかだった。大阪市民はメリット、デメリットの両方を見て合理的な判断を下したといえる。

前回反対だった公明党が賛成に回ったが、公明支持層の多くは居住年数が長く、大阪へのアイデンティティーが強い傾向がある。山口那津男代表が大阪入りした効果は限定的だったのだろう。

二重行政、根本的に解消 大阪維新の会代表代行・吉村洋文知事 大阪都構想住民投票

mainichi.jp

以下、リンク先の記事内容をコピペ。

 

同種の権限を持つ大阪府大阪市が縄張り争いのような二重行政をしてきた過去を思い出してほしい。都構想の実現で役所の役割を分担し、二重行政は根本的に解消する。府が成長戦略を担うことで税収は増え、住民サービスも充実する。

 新型コロナウイルス対策では、府立公衆衛生研究所と市立環境科学研究所を統合した大阪健康安全基盤研究所の存在もあり非常にうまくいった。子供の医療費や塾代の助成など特色ある住民サービスも橋下(徹・元大阪市長)、吉村、松井(一郎市長)で増やした。今は僕と松井さんの人間関係で府市が同じ方向を向いて進んでいるが、極めて脆弱(ぜいじゃく)な行政体制だ。

 都構想が5年前の住民投票で一度否決された後、反対派は対案として「大阪会議(大阪戦略調整会議)」を掲げたが、全く機能しなかった。普段の行政運営では職員は府市共同でやることに後ろ向き。だからこそ、(制度として担保する)根本的な解決が必要だ。

 今回の制度案は法定協議会で36回の議論を重ねた。(5年前は反対だった)公明党の意見も踏まえて修正したので、今回はデメリットはないと思っている。

 反対派は特別区移行で住民サービスが低下すると言うが、むしろ向上していく。4人の区長が住民サービスの充実に専念し、知恵を絞りながら切磋琢磨(せっさたくま)するからだ。将来の特別区長の判断は縛れないとの批判がある。それは大阪市長の判断についても同じで、特別区固有の問題ではない。

 コストも新庁舎は建てず初期費用を240億円に抑えた。特別区ランニングコストは年17億円で、1兆4000億円になる4特別区の全体予算から見れば0・1%程度だ。特別区の財政シミュレーションについては、反対派は独自のマイナス試算を出して不安をあおるが、黒字としている府市作成のものは予算ベースの厳しい見積もりが土台となっている。有権者には前提を理解してもらいたい。

 住民投票で本当に比較すべきは都構想のメリットとデメリットではない。昔の二重行政と比べてもらいたい。否決されれば元に戻る。そんな大阪はまっぴらごめんだ。都構想を実現させ、大阪を前に進めるべきだ。

住民サービス低下を懸念 自民党大阪市議団・北野妙子幹事長 大阪都構想住民投票

mainichi.jp

自分の資料として、以下、リンク先記事の文章をコピペ。

 

大阪市を廃止する都構想には反対だ。市には現在、政令指定都市だからこそ持てる財源や国との直接交渉権がある。なぜこれらを手放そうとするのか。大阪維新の会など賛成派が目指すのは、府による市の合併・買収(M&A)にほかならない。

 市民は前回2015年の住民投票で否決し、既に民意を示した。わずか5年後、しかも新型コロナウイルス禍の今、賭けのような大手術への賛否を問う必要はない。感染拡大防止のため、住民説明会の回数は前回より大幅に減り、制度案の周知も十分とは言えない。

 市がなくなることで懸念されるデメリットは多々ある。住民サービス低下がその一つだ。特別区が収支不足に陥らない根拠とする府市作成の財政試算は、市民プールや老人福祉センターなど公共施設を削減することが前提になっている。コロナ禍による経済状況の悪化も見越していない。

 独自に行ってきた住民サービスも、市の税収が府に吸い上げられるため、いずれ削らざるを得なくなるだろう。都構想には「やってみたらいい」という声もあるが、可決されれば二度と市に戻すことはできない。

 防災面でも不安が募る。制度案では、特別区庁舎の新設を見送った分、区外にある既存の市庁舎に多くの職員が勤務する区も出てくる。離れた場所にいて緊急時に迅速、的確に対応できるのだろうか。

 さらに成長戦略などの広域行政、府に移管予定の水道や消防は、市外選出議員が7割を占める府議会が決定権を持つことになる。市内選出議員が全員一致しても数でかなわず、市民の意思は反映されにくくなってしまう。大阪市は100年後、どんな都市を目指すのか。将来像を描くには、街づくりの権限を市民自ら持ち続ける必要がある。

 コロナを巡る対応で吉村洋文知事の人気が上向き、大阪維新の会への支持は勢いを増している。松井一郎市長は否決されたら退任するとしているが、住民投票は知事や市長の人気投票ではないことを思い出してほしい。

 都構想を議会で止めることはできなかったが、制度の欠陥を正しく知れば、おのずと答えは否と出るはず。もう一度、市民の手で阻止してほしいと願っている。(共同)

大都市論議、停滞を懸念 二重行政の課題残る―大阪都構想

www.jiji.com

 

以下、自分の資料としてリンク先記事の文章をコピペ。

 

初の政令市廃止を目指した「大阪都構想」の住民投票は反対多数となった。住民の賛意は得られなかったが、道府県政令市で権限が重なる二重行政など大都市制度の課題は残ったままだ。一方で政令市の在り方を問う機運は全国的には盛り上がりに欠けており、議論の停滞も懸念される。


 政令市は1956年の地方自治法改正により横浜、名古屋、京都、大阪、神戸の5市でスタート。現在は20市に増えている。47年の同法施行時には、道府県から独立する形で地方の全ての事務を担う「特別市」が創設されたが、道府県側が反発。一度も実現しないまま廃止され、これに代わり政令市制度が導入された経緯がある。政令市は道府県並みの権限を持つが道府県の下に位置するため、「妥協の産物」とやゆする声もある。

 二重行政や住民の声が届きにくいなど政令市の問題を解決しようと、都構想に呼応して各地で独自構想が生まれたが、動きが止まっている地域も多い。全国の政令市でつくる指定都市市長会は、道府県から独立する「特別自治市」制度の創設を求めるが、実現への法整備にはつながっていない。国は2016年、政令市の中の行政区の権限を強めた「総合区」制度をつくったものの、導入事例はゼロだ。

 大都市制度改革の機運が盛り上がりにくい要因について、総務省幹部は「市民生活が変わるというインセンティブを感じにくい。変化することへの抵抗感の方が大きいのではないか」と分析。早稲田大大学院教授で元総務相片山善博氏は「住民の視点が抜けており(道府県政令市の)権力争いで終わっている」と背景を語る。

”大阪都構想”議論の主役は今回も「二重行政」…「今、二重行政はない」のにナゼ”都構想”?

news.yahoo.co.jp

自分の資料として、以下、リンク先記事の文章をコピペ。

 

2015年の住民投票で否決されたいわゆる「大阪都構想」。
あれから5年が経ちました。

今回の住民投票でも議論の主役は、「二重行政」です。

大阪維新の会松井一郎代表】
「二重行政のバラバラやめましょう。大阪を二度とバラバラにしない。”府市あわせ(不幸せ)”と揶揄される二重行政を根本から断ち切る。そのためには都構想は必要」

自民党大阪市議団・北野妙子幹事長】
「二重行政っていったい何でしょうか?解消すべき二重行政がないのに、なぜ大阪市を廃止しなければならないのか」

「二重行政」とは何か。
大阪市民に聞くと…

【女性】
「府と市の?よくわかんないです正直」

【男性】
「難しいですね」
【女性】
「あんまり深く考えていないです」

行政学者】
「難しいですよね。そんなこと普通の人は意識しませんし」

「二重行政」とはいったい何を指すのでしょうか?

大阪南港にあるATCビル。
「二重行政」を解消するとして、10月から大阪市大阪府の部署が統合されました。
「大阪港湾局」です。

これまで、大阪港は大阪市が、堺泉北港など8つの港は大阪府が管理してきました。
田中利光局長は、部署が統合されたメリットをこう説明します。

【大阪港湾局・田中利光局長】
「大阪港が船のルート持っているのは中国とか東南アジアが多い。堺泉北港とかは国内のルートが多い。今までがバラバラに営業していたんですね。一緒になると大阪港湾局は、国内のネットワークも海外のネットワークもあります。
両方のサービスあるのでそこで荷物運びませんかという営業ができる」

大阪府の職員23人が引っ越してきて、市の職員とともに業務にあたっています。

【大阪港湾局計画整備部振興課・東野亨太さん(府の職員)】
「どなたがどこの船会社に連絡しているかもよく聞こえます。我々の視野も広くなる」

【大阪港湾局計画整備部振興課・永井克実さん(市の職員)】
「(府は)我々が得意とする貨物と違うので、我々の知らない分野もできるかなと楽しみ」

大阪府大阪市の部署が統合した結果、局長は、市長の部下でもあり知事の部下でもある立場になりました。

【大阪港湾局・田中利光局長】
「今までは局長が2人いたが、これからトップは局長1人なので、予算を両方の議会通さないといけない。私自身は忙しくなる。それがデメリットかもしれない…」

仮に「大阪都構想」が実現すると、全てが大阪府に一本化されることになります。
港湾管理の一元化は、「二重行政」の一つとして議論が進められた結果、去年ようやく議会で可決されました。
しかし、市の港湾局はこれまで「二重行政」との説明を避けてきました。

【大阪港湾局・田中利光局長】
「今までは二重行政だったかと言われると、我々すみ分けはしてましたよと。元々取り扱っているものも違いますし、規模も地域も違うので別々にやってきました」

府が管理する堺泉北港は中古車中心、市が管理する大阪港はコンテナ中心と、役割も機能も重なっていないので「二重行政」には当たらないという説明です。

「二重行政」について分かれる説明。
背景には「二重行政」の定義のあいまいさがあります。

副首都推進局は「二重行政」の定義について「これまで、広域機能を有する両者が、狭い府域の中で、大阪トータルの視点が十分でないまま、役割分担を明確にすることなく、府市それぞれが、それぞれの考え方に基づくサービス提供が行われ、『大阪都市圏全体として最適になっていない状態』」と説明。

一方で、反対派は、府と市の事業の役割等が重なっていないものも「二重行政」と説明しているなどと批判し、議論が平行線となっています。

さらに問われるのは、二重行政解消のためには「都構想」が必要なのかどうかです。
大阪府大阪市は、これまで水道事業の統合などをめぐって何度も対立し、府と市の関係は「ふしあわせ」と揶揄されてきました。

その後、知事と市長を「維新」がつとめるようになり、研究所、大学そして産業支援など大阪府大阪市の事業の統合を次々と進めてきました。

その結果、今年8月の大阪市会では…
自民党大阪市議団・北野妙子幹事長】
「二重行政の解消が必要というが、現在の存在している二重行政とは何なのか?」

大阪維新の会松井一郎代表】
「今、二重行政はないんです」

松井市長は「今、二重行政はない」と話しました。
しかし、討論会では「二重行政」をめぐって激しい議論となっています。

大阪維新の会松井一郎代表】
自民党さんに聞きたい。二重行政はどうやって解消するか?」

自民党大阪市議団・川嶋広稔副幹事長】
「『今はもう二重行政はない』とおっしゃっていたので、今はもうないというご理解ではないのですか」

大阪維新の会松井一郎代表】
「(比べないといけないのは)我々が知事市長になる以前の二重の不幸な時代。厳しい時代を乗り切るためにも、府と市の対立する制度は根絶すべきなんです」

自民党大阪市議団・川嶋広稔副幹事長】
「過去の大型開発いっぱい(住民説明会のパンフレットに)出てくるんですけど、これって全く二重行政と関係ない話なんです」

府と市の対立について、行政学の専門家は…

大阪大学・北村亘教授(行政学)】
「大都市というのは必ずけんかしている、どこでも。基本的に大都市は自分の税収で発展したいわけですよね。都道府県は、そこ(市)の経済成長の上がりは周囲から(人が)流入したことで得た果実だから、吸い上げて周りに分配して全体を発展させるというのを考える。必然的に対立する」

そして…
「都構想は必ず出てくる意見だし、他方で、市が「独立したい」として(市の権限を強化する)”スーパー政令市”などの意見も必ず大阪で出てくる」

「二重行政」解消のために”都構想”という手段が必要なのか。
大阪府大阪市の対立をなくすために、府に広域機能を集約するべきか、市に権限を委譲していくべきか。
あるいは、現状の制度のままで解決できるのかが問われています。

”都構想”の必要を訴える維新の松井代表は、知事と市長が同じ方向を目指す関係がこれから続くとは限らないとして、広域行政を府に一元化して、府と市の対立による「二重行政」を制度的にできなくしようと訴えています。

一方、”都構想”反対を訴える自民の川嶋市議は、「二重行政」の問題が生じたとしても、住民により近い市が優先される原則(基礎自治体優先の原則)に従って対応すれば、自ずと無駄は解消されていくと訴えています。

 

最終更新:10/27(火) 19:34
関西テレビ