『なつぞら』考 天陽と照男のクロカン対決 ~ 5/10記ス
わかった、わかりましたよ。
『なつぞら』の照男兄ちゃんこと清原翔さん。綾野剛に似てるんだわ!! ほらほら、この流し目の感じとか!(言うまでもないかと思いますが綾野剛も大好きです)。
今日の『なつぞら』クロスカントリー対決。必死に走って優勝をもぎとった照男を見て、「これであいつの気持ちがわかったな(なつ=広瀬すずが好きなんだな)」とほくそ笑む草刈正雄おんじ。
しかし、照男はなつを好きなことは好きなのだけれど、対戦前、天陽(吉沢亮)と「勝ったほうがなつをあきらめる(←実質的に)」という約束をしていたのでした。
なぜ、そんな普通とは逆の約束になったか?
照男は、なつの夢は天陽と結婚することだと思っている。
つまり、自分がなつと結婚すると、なつの夢を奪ってしまうと思っている。
天陽は、なつの夢は東京へ行くことだと思っている。
つまり、自分が好きだと打ち明けると、なつの夢の邪魔になると思っている。
…というわけで、二人してなっちゃんを思うがゆえに「だから、勝ったら身を引くんじゃい!」なんて話になったのだ。ああ、青春ってヤヤコシイ。
当のなっちゃんはといえば、スキー板を履いた照男と天陽を見て
「いいなあ、私も大会に出たかった」と言う。
「応援することを通じて、なっちゃんも大会に参加してるんだよ(大意)」と言われ、
「応援するだけじゃつまんない」と答える、念の入った脚本だ。
なつは、照男と天陽どっちと結婚するか? なんて二者択一は考えちゃいない。
勝ち負けにこだわるわけでもない。「どっちも勝ち」と言ってた。
「青年開拓団の大会に出たい」 つまり男たちと一緒に走りたい。
応援する(=家庭の中で男性を支えることのメタファーだよね、もちろん)だけじゃつまらない。
それがなつの今の夢なんだ。
とはいえ、東京でのなつは「女でも(アニメーターに)なれるんですか?」と驚いて質問してた。
・性別関係なく、おもしろそうと思ったことをやってみたい。
・でも、そんなの無理だろう。
両方の気持ちがなつの中にあって、無意識のうちにせめぎあってる。
このように、女性の半生を描く朝ドラは、必然的に何らかのジェンダー的な掘り下げをせざるを得ないし、そこが通りいっぺんだったらつまんないと感じる(ex. まんぷく)。
最初に戻って、草刈正雄おんじは「あいつの気持ちがわかったぞ」と言ったけど、人の気持ちを簡単に理解することはできないよ。
何しろ、本人だってよくわかんないんだから。
朝ドラのセオリー的に、なつはまず間違いなく東京に行くんだろうけど、どうやって決めるのか、楽しみ!
この写真・・・左から、山田裕貴(雪次郎)・吉沢亮(天陽)・岡田将生(咲太郎)・清原翔(照男)ですが、こうして同じようなスーツ姿の写真になったら、一瞬、誰が誰かわかんなくなりそうだなw