水無月の十一

●6月某日: ふと思いたって、1年前の今ごろ・・・2010年の5月とか6月とかのブログを読み返していたら、懐かしさで胸がいっぱいになった。どんどん大きくなるお腹をかかえながら、毎晩、ワールドカップ見てたな〜。どんな子が出てくるんだろう、産むってどんな感じなんだろうとどきどきしてた。1年前にはまだおなかの中にいたんだよ、サク! 若い夫婦(というほど若くもないか・・・)ふたりで過ごす最後の日々。楽しかった。んで、やっぱり日記っていいね。人にとってはどーでもいいような瑣末事も、おそれず書き残しておくことがミソですな。

●6月某日: 1年に1、2度あるかなきかの読書欲がわいてきたらしく、私の本棚から小説を選び取った夫。その後、7割くらいの確率で欲望がおさまり途中放棄されるんだけど(笑)、今回は珍しく、さくさくと読み終わっていた。『まほろ駅前多田便利軒』。おもしろかったらしい。瑛太と松田龍平で映画化されるんだよ、と言うと驚いていた。

●6月某日: そもそも、断捨離など「もたない暮らし」がスマートだと目される昨今の世の中である。過度な自粛の副作用を訴える声はあちこちで聞くし、まあ、30才前後のはたらく独身女性という、お金を使う層をターゲットにしたファッション誌において・・・・とはいうものの、“(震災後の)今、どう生きるべきか”みたいな特集で、物欲礼賛を高らかに謳う林真理子はさすが筋金入りだ。なんたって、「若いときからビンボったらしい生活してたら、人間、小さくなるわよ。」なんて言い方ですよ。同じ特集に寄稿したよしもとばななは、いつものごとくスピリチュアルな香り。