写真や動画の次の記憶装置を

友だち親子が遊びに来た。サクよりちょうど1ヶ月前に生まれたナッちゃん(♀)とは初めて会う。ママに似て雪のように白い肌。そういえばサクってあんまり色白じゃない。そういうところもちゃんと親に似るのだ。イェス、アイアム地黒!

ぱっと見るとサクと同じくらいの体格に見えたナッちゃんだが、ふたりを並べてみるとやっぱりひとまわり大きい。抱っこしてびっくり。ナッちゃんの体に、う、腕が、まわらない!! それに重くて重くて一歩も動けない! ・・・というのは気のせいなのだが、それぐらい大きく感じる。友だちのほうはサクを抱いて、「か、軽い!」と驚愕しすぎて笑いが止まらなくなっていた。もちろん5.3キロもあるサクが女性の腕にとって軽いはずはないのだが。

いま6.5キロのナッちゃんはサクの1ヵ月後の姿であり、サクはナッちゃんの1ヶ月前の姿だ。母親である私たちは毎日まいにち我が子を抱いているのに、“今この瞬間”の重さしか覚えていられないんだなあと思う。生まれたばかりの頃の、1ヶ月健診のころのサクをこの隣に連れてきて並べたり、抱っこしたりしたい。そして、来月や半年後に、今このサクを連れていってみたい。いつでも自由自在に、いろんなサクの大きさや重さの感覚を克明に思い出せたらいいのに。

ナッちゃんはもう笑い声も立てるし、今にも寝返りしそうなくらいに横向きになって肩を浮かせてみせる。はー、来月にはサクもこうなんだなー、と思う(註:成長には個人差があります笑)。どんどんできることが増えていく反面、モロー反射や新生児微笑のように消えていくものもあるし、今はまだ「あっ、してるしてる!」といちいち注視して喜んじゃう指しゃぶりだって、そのうちあたりまえの仕草になる。“今このときのサク”をできるだけたくさん覚えていられるようにしなくっちゃ!とあらためて気合を入れる私なのだった。その割にビデオカメラとか買う予定ないんだけどね。あくまでローテクの記録魔。