「可愛すぎる市議」といわれた佐藤あずささんへ限りない敬意を
任期満了で引退表明した八王子市議、佐藤あずささんの文章。
す、すごい!!
なんて強くてクレバーなんでしょう。
この方が受けてきたハラスメントは何十年も前から脈々と続いてるもの。多くの女性が耐えたりたたかったりしてきたもの。
こういう人を失っていくのは、彼女の分析のとおり必然でもあるんだけど、これをどっかで断ち切らないとね・・・。
でも、なんかこれ読んで新しさを感じた。日本もこれから変わっていくんじゃないかって予感。注目!
一部引用。
「驚くのは、あの文章(任期満了後の引退について)を読んでもなお、
私に依存的な感情を抱いたり、近い距離を求めたりする男性たちがたくさんいるのだなということです。」
「伝わってほしい人々にほど伝わらない、ということです」
「 「あなたの引退はとても残念だ、
あなたを追い詰めた男たちを情けなく思う。自分はこういう者で…」
などと綴られており、途中からなぜかお説教(!)に変わっています。」
「そしてご自身の私的な悩みや、そのかたの半生、
思い込みに満ちた一方的な「アドバイス」が延々と綴られた後に、
話したいので連絡をするように、
お会いしたいのだがいつ頃なら良いか、
希望なら八王子まで行くので…まずはFacebookで必ず承認してください、、、
云々となります。」
「私は彼らの「精神的慰安婦」の役目をいつまで求められるのだろう、
と呆然とします。」
「個人の尊厳、個人の自由な考えと行動、私生活。
あなたと私は別の心と生活をもっている別の人間で、
あなたの思う通りに私は反応はできません、
なぜなら私はあなたの所有物ではなく、ひとりの人間だからです、
というメッセージを、いつになったら理解してもらえるのだろうと思います。
私がもし男性だったら、歳も重ねていたら、こうしたことは起きるのだろうか
と、ため息をつくほかありません。」
「メールチェックをすると、
こうしたもののうちで特に長いものは深夜、しかも3時や4時に届いています。
眠れないのかもしれない、
何らかの精神的困難で救いを求めているのかもしれない、と感じます。」
「きっと彼らにとってオープンダイアローグの場がなく、
私という「窓口」に向けて綴っておられるのかもしれない、とも想像します。」
「よくあるのは「あなたのことを娘のように思っています」という言葉なのですが、
お会いしたこともないのになぜ「娘」?!とびっくりするとともに、
ああ、寂しいのだな、
家族関係に何か忘れ物をしている人なのだな、と思ったりします。」
「自分が諭し導いてやる、と思ってしまう。
けれどその「娘」のような存在の私に反論されたり拒絶されたりすると
「なにを!」となって攻撃的な気持ちになる、ということなのでしょうか。」
「これはやはり、家父長制的な日本のこれまでの精神的風土と
女性への無自覚なミソジニーに根ざしているもので、
女性の社会進出と活躍を阻む男性たちの
厄介な「社会意識」が顕在化したものだと考えます。」
「これには、女性性が商品化され消費されるという
日本に独特の、忌まわしい「文化」の弊害も少なからず影響しているでしょう。
マスコミなどが「美人/可愛いすぎる◯◯」などといったキャッチコピーで
様々なジャンルの女性の活躍をいびつに切り取り煽り立てることもその一例です。」
「そして私はやはり、
日本の企業社会・組織社会の弊害、
仕事イコール人生・家族よりも仕事優先、というスタイルの弊害、
個人の価値が 肩書きや所属する集団の権威によって規定されてしまう社会の弊害が
いまこうして起きているのかなとも考えます。」
「組織から離れ、行き場をなくしてしまった男性たちの承認欲求や孤独さのはけ口がない」
「現代において人が疎外されていくプロセスや、
疎外により発露する攻撃性や依存、
そうした傾向・人格を規定する社会構造をあらためて分析する価値はあると思います。」
「私が経験していることはその意味で決して無駄ではなく、
社会病理としての資本主義社会の歪みと行き詰まり、
戦後日本の発展と歪みを問い直すための具体的な手がかりになると思っています。」
「逸脱行動としての犯罪が社会を映し出す鏡であるように、
ハラスメントは「社会意識」を顕在化させる現象です。
私がこの4年間に経験したことは、
今後あらたな手段を得て社会変革を目指す際に、
きっと価値ある経験として糧となると信じています。」