『みんなで話そう! #me too』 まとめ
ワークライフバランスプレゼン勉強会、今回は『みんなで話そう! #metoo』
宮村和秀さんのファシリテーションで、伊藤詩織さんが訴えたレイプ事件について、英BBC放送局が作ったドキュメンタリー番組について学びました。
最初に私の感想を書きますと、
「なぜ、このような番組を、BBCではなく、NHKなりTBSなり日本のメディアが作れないのか?
また、なぜこの番組を日本のテレビで放送しないのか?」
・・・いろいろな理由や要素があると思いますが、ここに問題の本質が凝縮されているように思います。
今回は、この事件の概要をご存知の方、ジェンダーや男女共同参画の基礎知識をもっている方がほとんどだったのですが、そうでない方と一緒に学んでいくことの必要性も感じました。
それでは、以下、ディスカッションや、書いていただいたご感想からご紹介します。長いです! これでも一部ですが。
【伊藤詩織さん事件について学んだ感想】
・頭がしびれるくらいの嫌悪を感じた
・涙が出そうになった。一人で見ていたら泣いていたと思う。
・杉田水脈のような人を国会議員にしていてはいけない
・首相とその周辺、警察上層部への不信を新たにした
・イギリス人はこの番組をどう見ただろうか?
・1つの声が人々を動かし、一歩ずつだが法改正やムーブメントにつながっている。まだ、不公正、不正義を正すことができる社会なのだと感じた
・事件について初めて知った。この番組では詩織さんのほうに重点がおかれていたので、加害者とされる山口さんのほうの話も聞きたい。片方だけの情報なので、受け容れ難い気持ちもある。
【詩織さんについて】
・名前と顔を公表して申し立てすることの大変さ、勇気にあらためて敬意を表したい
・勇気ある行動にもっと称賛を送りたい。もっと多くの人に知って理解してほしい
・勇気ある告発者を孤立させてはならない。
・個人の問題に終わらせず、社会の問題として訴えている。すべての人が共有すべき。
【問題点いろいろ】
●女性に対する意識の問題
・女性を性的欲求を叶えるためのモノ・サービスだと扱う価値観を知らず知らずのうちに刷り込まれている。
・日本のポルノ文化の根底には人権問題がある。
・日本では自分の意見を表明する女性は女性らしくない・好ましくないという意識が根強い。それが性犯罪においても悪く作用しているのでは?
・女性が分断されている。「私には関係ない」と思って関心がなかったり、杉田議員のように「被害女性に落ち度がある」と思っている女性も少なくない。
●権力の問題
・性暴力の背景には権力構造がある。力関係が不均衡だということ
・レイプの加害者が首相周辺の人だから逮捕令状も取り下げられた。権力のある人が好きなようにできる社会は間違っている。
●社会の仕組みの問題
・警察の体制や対応の不備。マスコミや司法の在り方。被害者支援センターの数や規模など、国際基準のイギリスと比較すると、すべてにおいて日本の異常さがよくわかった
(井上補足:日本の警察官に占める女性の割合は8%。性犯罪を訴えても対応が男性警察官であることが多い。また、警察では等身大の人形を使ってレイプの状況を再現させられ、それを写真に撮られたりする)
・被害に遭っても、日本は発信しにくい社会。したとしても日本のメディアがきちんと報じないから、英BBCが番組を作ったのだろう
・イギリスの女性の性犯罪の告発件数は日本よりずっと多い。プライバシーをどうやって守っているか知りたい。
・被害者のプライバシーや人権、将来が完全に守られると保証されるシステムがなければ告発はできない。そんなシステムを作ってしまうと困る人が(男性社会に)いるのでしょう。
●その他
・性犯罪は身近な人からの被害のほうが多いことも知ってほしい
【どうしたらいいと思う? 改善策など】
●身近なところから・・・
・レイプのような重大犯罪だけでなく、電車内の痴漢や職場でのセクハラ発言、ルッキズムなど日常にあふれる問題を見逃さない、許さない。小さな問題を看過していることで「みんな我慢している」「あたりまえのこと」という認識になってしまう。
・痴漢には被害者に声をかける
・既得権をもつ人を変えるのは難しい。自分の子どもや周囲のお母さん仲間など、直接話せるような身近な相手と話していくことが大事。違う価値観の人とも話していくこと
・小さい時から性のことをタブーにしない。たとえば家庭で生理のことをどれだけ話せているか?
●教育
・学校教育で性犯罪についてしっかり教える
・ジェンダーや性教育はもちろんだが、根本的な人権教育、主権者教育がもっと必要。
●社会の仕組み、意識、政治参加など・・・
・二次被害、三次被害を起こさない。
・傍観者は加害者側についているのと同じ。
・受動ポルノを規制する
・女性警察官をもっと増やす。刑事罰をもっと重く。
・制服をなくす
・法改正の必要性
・女性議員を増やす。女性の政治への参加をもっと増やしていく。
ひとまず、以上です。ご参加のみなさん、ありがとうございました!