卯月の十五 / スイッチインタビュー 唐沢寿明×中村頼永
●4月某日: 午前保育だけど午後に懇談会があるので、迎えに行くときに母と子両方の昼ごはんを持って行く。近所のパン屋で買って行った。クラスのママが、生後1ヶ月になったばかりの赤ちゃんを連れて来てて、抱っこさせてもらう。ああ、小さいわー(癒)。昼ごはんを食べた後はママたちで熊本の地震の話になった(子どもたちはとっとと外に遊びに行く)。こんなふうに小さい赤ちゃんを抱えた人もたくさん避難しているだろう…。
懇談会、前半は、全園児のママが集まるのだが、冒頭にはやはり先生も地震について触れていた。園生活での注意点等のお話は、3年目ともなるとさすがに聞き流す感じになる。その後、クラスに分かれて、4月からの担任の先生を囲んでお話。小さな園で全員がかかわりあうので、親もこの先生がどんなタイプの先生かは知っているし、先生のほうも既にクラスの子(母親も含めて、だろう)たちの顔やタイプは何となく知っている。「でもクラスとして受け持つと、やっぱり知らないことも沢山あって、毎日とても刺激的ですっごく楽しいんです」と、クラスの様子を生き生きと話してくれる、この方もこの園で20年以上勤務している先生である。
夜ごはんはカレーライス、キュウリとトマトと鶏ハムのサラダ、こんにゃくの炒り煮。
●4月某日: 午前保育で11時半に迎えに行かなきゃいけない、わずかな保育時間・・・しかも激しい雨風・・・と憂鬱になっていたら、近所のママ(というか、お休みだったパパ)がサクともう一人、この辺の子を車で送迎してくれた。なんと有難い…。でも当たり前だけど来年はこういう日でも歩いて登校するんだよね。うち、けっこう遠いんだよな・・・。
昼ごはんは、サンドイッチと、じゃがいも・玉ねぎ・鶏ハムのスープ。ちょっと足りなくて小さい鮭おにぎりを作って2人して食べる。本来今日は博多座でワンピース歌舞伎のチケットを取っていて姉を誘っていたんだけど、サクを預ける算段がつかず(例年なら今日はとっくに午後保育のはずだったもんー泣)、母にチケットを譲った。なにげに母も姉も歌舞伎初体験。(スーパー歌舞伎じゃなくて)普通の歌舞伎のほうが見たかったかも・・・なんて見る前は言ってたけど、実際は明るくて楽しくてエネルギッシュなワンピースの舞台を2人とも大いに楽しんだようでよかった。
夜ごはんは、豚肉となす・たまねぎの味噌炒め、スパサラ、トマト。夫は急きょ、役員さんのお供で飲み会に。
去年の12月に放送されたスイッチインタビュー、唐沢寿明×中村頼永の録画をやっと見た。予想以上に面白かった! 何しろ唐沢さんといえば、素と視聴者向けサービスとが半々の傍若無人ぶりを発揮するトークばかり見てきたので妙な不安があったんだけど、初対面の中村氏を相手にさすがに大人な姿で。
中村頼永さんはブルース・リーが開発したジークンドーという武道の継承者。唐沢寿明と同じ52才。「一緒にトレーニングをするとコミュニケーションがとれる」という中村は唐沢にジークンドーの初歩の手ほどきを。そこでの唐沢が、おどけたりすることなくとても真摯で。もちろん筋もいい!
下積み時代からキャリアが長く、数々の大作で主演し、もちろんその矜持もあるし、今の役者では珍しくなったほど傍若無人に振る舞う(それもわざとなんだろうけど)印象もあったけど、人から習うこと・人に敬意を払うことができる人なんだと思った。
唐沢「下積み時代はエキストラやったり(着ぐるみやスーツの)中に入ったり。裏方に近い仕事ばかりだった。スタッフが、主演級の役者が何をすると嫌がるか、腹を立てるか、よくわかってる。だから今、自分はできないよね、そういうこと」
役における衣装やヘアスタイルなどは、スタッフの提案にまかせて、一切、口を出さない。というのは、『僕らの時代』でも言ってた。あのときの僕らの時代、及川光博と谷原章介と一緒で、すごく面白かったんよねー。 URL #とと姉ちゃん
1988に斉藤由貴の相手役に抜擢された初めての大役、『とっておきの青春』、同年の『純ちゃんの応援歌』での山口智子の弟役のVTRが出た。「売れない頃からNHKにはほんとよく使ってもらいましたね。僕の体の半分はNHKでできてます」こういうとこはちゃんとおどける(笑)
中村頼永さんが持っている、ブルース・リー直筆のスクリプトを見て。「ほんっと、賢い人なんですよね。アチャーとかいって脳筋(※という言葉は使わなかったけど…)に思われてることが多いけど、本当はすごいインテリなんです」 唐沢もブルース・リーに憧れてアクションスターを志したらしい
一番びっくりして感心したのは、20代からずーっと英会話の勉強をコツコツ続けてきてた、という話。ナレーションで紹介されただけで本人の言葉で深く掘り下げられなかったのが残念だけど、不毛地帯や杉原千畝で披露した英語も、台本のセリフを付け焼刃に…ってだけじゃないんだね!
若いころから特撮の斬られ役やスーツアクターで激しいアクションをしていたので、「怪我をしない体の使い方」を体得した、みたいな話も面白かった。「今こうして(対談で)座っていても、腰骨に負担をかけない座り方を、と(自然に気を遣っている)」
武道家・中村頼永さんの話ももちろん面白かった。ブルース・リーの前には永井豪の大ファンで、その流れで卒業後はホントにアニメーターになったそうだ。並行して佐山聡に師事して修斗という格闘技を習い、やがてそれを広めるためにアメリカ渡米。渡米資金を貯めるため2,3年バイト漬けの日々。
渡米して格闘技「修斗」を教えていると、噂を聞きつけたダン・イノサントが「個人レッスンをしてくれ」と申し出てきた。イノサントは何と、ブルース・リーと共にジークンドーを開発した、ブルース・リーのファンの間では伝説的な人物。
ダン・イノサントについて中村「何でも知ってるはずなのに、あたかも何も知らないように人から習うことができる人。エンプティ・カップ(空のコップね)なんですよ」それはブルース・リーにも通じるみたい。ブルース・リーってワシントン大で哲学を専攻していたんだってー
ともに50代になってて、長いキャリアがある人たちらしい、自分を大きく見せたり相手にへつらったりというところがなく、かといってもちろん過剰な謙譲もない、初対面同士でもすごく自然体な対談で、良かった。スイッチインタビュー、ほんと貴重な番組なのでぜひぜひ長く続いてほしい。
奥さんとの話もしてたよ。唐沢「ごはんは作ってもらう分、皿は全部洗う。洗濯も気づけばする。」(何もしないという中村さんに)「洗濯ぐらいしましょうよー(笑)。昔の洗濯機と違うもん。入れてピッピッて押したら最後までやってくれる」
で、同級生の2人、「昔の手回し式の脱水機は…」なんて“昭和あるある話”にもなったけど、中村が「子どもの頃50m走のとき、それ用の足袋履いてませんでした?」と聞くと「知らないよ。どこですか?三重? あー、僕は東京だから知らない」って言下に否定、めっちゃ唐沢さんらしさ出てたw
ともかく、すごくプロ意識が高い人なんだなとあらためて。まぁ当たり前ですけどw 職人的、というのかな。演じるのが好きで好きで…とか目立ちたい、って感じじゃないような。プロに徹する感じ。#とと姉ちゃん への登場がさらに待ち遠しくなったよ! 充希ちゃんとどういう掛け合いになるんだろ。