『Q10』 最終回

えええええ「10の質問」でQ10だと思ったのに9話で最終回! 

全9話のうち3話も見逃したわたくし。痛恨である。先週の第8話も録画予約を忘れて義実家に・・・。なのでドラマ全体についてあーだこーだ書く資格はない(ってドラマごときで何をオーバーなって思ったそこのアナタ笑)のだが。

「ロボットに恋をする」という設定やドラマの序盤から、ファンタジーかと思われたこのドラマだけど、見れば見るほどだんだんと“現実”“生きること”みたいなことが頭をもたげてくるドラマだった。といっても、今の私が何でもそういうスタンスで見ちゃう傾向にあるだけって話かもしれない。

最後まで見ても、何かパシッとした、これっていう、明快なものは提示されなかった(と、私は思った。平太は560万の人を殺さないためにリセットすることを決めたのか・・・? そうじゃなく「ずっとこのままではいられない」ことを何となく悟り、さらに「Q10を愛するように世界を愛する」ことができるかもしれないと思ったから、のように思うんだけどどうだろう)。

でも、そのことこそが逆に“現実的な答え”って気もする。木皿泉は単純な応援歌を歌ったり痛烈なメッセージを発するのではなく、格闘する人々を描くのでもなく、現実と折り合いをつけながら生きることについて書く作家なんじゃないかと思う。そして私はそんな木皿さんが好き。民子も久保くんも藤丘も、平太も、「明日は来る」と信じて生きていく。何か小さなもの(サンタが光ったとか、校長先生とかサンタさんへの手紙のお願いとか)をよすがとして信じながら。というか、逆に、生きるって、そういうことを信じ続けることなのかも。。。

若者たちは確実な何かを得たわけじゃないけど、薬師丸ひろ子と一緒に暮らすことになった(結婚じゃなく下宿ってところがまたミソね)爆笑田中。見てるこっちがうれしい。・・・ってこれは、私が高校生より田中寄りの年代だったことの証左ね(泣) ほんと、現役高校生・大学生あたりがこのドラマ見て何を感じるのか知りたいんだよなあ。

佐藤健の、内面がにじみ出るような演技がすごくよかった。池松壮亮のさみしげな顔は地かと思うほど。前田敦子ちゃん超かわいい。ロボット役なんだけど、昭和のおもむきがある顔立ちだからこそ、この物語に合ってたよね。ひたむきに平太を見つめる無表情のはずの表情にどこか憂いがあるというか。細田よしひこって人をこのドラマで知った。中尾はサイコーな役だったね。見逃した3話もいつか見たいものです。