水無月の四 / 蒼井優結婚、いだてん

●6月某日: 自宅では涼しい場所を探して上下さかさまになったりふとんから落ちて畳の上で寝たりしているサクも、夏ぶとんをかぶって寝ていた。篠栗おそるべし。しかし広場でキャッチボールなど1時間あまりして、ありえないほど汗をかく。

帰宅後、郵便物を見て「うわあああああ」と叫ぶ夫。「今年のクジ運を使い果たした」という。高橋大輔トークショー西鉄ホール の懸賞に応募して、当選したのだ!!

夫 「当たったら喜ぶかなーと思って」
愛を感じるわぁぁぁ~~(嘘です。スキマ時間にせっせと懸賞に応募するのが彼のルーティンなだけです)

夜ごはんは、豚バラ焼き、マカロニサラダ、にんじんとピーマンのナムル、タケノコなど。
 
●6月某日: 朝ラン7km。くもっていて走りやすい。タケノコ便いくつか。蒼井優の結婚について、やっぱりちょっと書きたくなった。

facebookより)

さほど映画好きでない自分でも、蒼井優ほどの女優となると見る機会はいろいろあって、なんたって鮮烈だったのは『フラガール』だけど、出演作のリストを見ると、昔から何と難しい、激しい、ややこしい作品が多いことでしょう。

ちょっと想像しただけでも、大変だっただろうなと思うよね。
「少女の聖性」みたいなのを投影されたうえで、「清らかな少女が××に」みたいな創作を山ほど演じるのは。

××の部分に入るのは、フラガールだと「華やかなフラダンサー」だけど、「奔放」とか「淫蕩」とか「男にずたずたにされる」とかとか「犯罪者」とかいろいろあるからね。

そんな中で、女優としては、年齢につれて「少女」を脱却しないといけない。
そのうえ、プライベートまで注目されて、誰かと付き合ったり別れたりするたびにあやこや言われてさ。

予定調和を好まない正直な彼女が、そこだけを切り取れば「かわいげのない」発言をするたびに、

「こじらせて当然だよね」
…と思って見てた。

でも2018年3月の日本アカデミー賞授賞式。
当時の自分のブログに、このように記録しています。
(ブログってホント便利ねw)

『最優秀主演女優賞、蒼井優
 彼女ほどの人が(って何を知ってるんだって感じですが)
 壇上で言葉を失って涙で顔をゆがめる姿にはびっくり。
 その後の短いスピーチで

「新学期が始まって、学校や新生活がつらい人は、
 どうぞ映画界に来てください。
 とても素敵なところです。大好きなんです」

と言って、とてもいい笑顔になったのは、感動的だった。』

その後、Eテレ「スイッチインタビュー達人達」、山田洋次監督との対談では、

「テレビも映画も見ない家に育ち、東京に行けるという理由だけでこの世界に入って、若さと運に押し出されるように仕事をしてきた。
 でもふと気が付くと若さがなくなっている。
 勢いでできていたこと、考えずにできていたことができない。しっくりこなくなる。
 それで気持ちが落ち着くまで待った」

と話していた。

(ちなみに、その話を聴いた山田監督は「落ち着くまで待っていた、それはあなたの賢さだね。若い人は匂うように美しい。でも若さを売りにするのはどうかと思う。勉強、修行によって役者がつくりあげられていくのがいい。」と答えていた。)

「女優は演技より人間性を磨かなければならないとつくづく思う」
とも言っていた蒼井優

10代、20代で葛藤した分、30代に入ってすごく落ち着いたのかな~というのが、最近の彼女に対する印象。
だから、山ちゃんとの結婚は、もちろんすごく驚いたけど、言われてみれば納得。

結婚会見は、山ちゃんが蒼井優をいわゆる【トロフィー】扱いしてないのがすごくよかった。
女優という彼女の仕事をリスペクトしながらも、対等な人間同士の付き合いという感じがすごくした。

一方で、付き合って2か月でここまでの会見をやるっていう多少の痛々しさが、なんかこの人たちらしい気もして、それがまたいい。

山ちゃんもなかなかややこしそうな人だもんね。
「ややこしそうに見えて実はいい人」に見えてややこしい…みたいな2周くらいねじれたややこしさを感じる(笑)

なんたってたった一度の人生、やらかしたって、やりたいようにやったもん勝ちだ!

めちゃ長くなったけど、リンク先は友人安田サニー氏のブログ。

『10代のころから働いて、つまり丸裸に近いプライベートを送って来て。
 そりゃいろいろあるでしょうよ(笑)
 生きてるんだもん。』

ってとこに、いいね100押ししたい。

mylifeismine.net

 

 
ゴロゴロしながら本とか読んでると、ヒマしたサクが時々ちょっかいだしに来る平和な日曜日。夜ごはんはかれいの煮つけ、みそ汁、タケノコなど。

 

『いだてん』おりんをほったらかす孝蔵はともかく、シマさんご懐妊とトクヨさんの嵐の夜あたりでモヤモヤが頂点に達しかけたが、富枝のドラクロワの鮮やかさには確かにやられました。

四三、「女は悪くない、男が目隠しすればいい」はすばらしかったが、それはスポーツのためで、スヤとの家庭生活や妊娠したシマに対しての反応に先進性はない。嘉納にしろ、崇高な志や人間性とかより○○馬鹿(例:スポーツ)が時代を動かすんだ、てのがクドカンのリアルなんやろね。ちょっともやるが。

妊娠は自分もうれしいし、スヤや四三が大喜びしたのも嬉しかったろう、それでもシマの中には宙ぶらりんな気持ちが残っただろう、娘時代とどこか違う杉咲さんの演技からもそう感じた。シマもまたこのドラマの中の挫折者の一人。挫折のあとの人生を生きる人々に感情移入させられる。