皐月の三

●5月某日: よく寝た…てか、明け方ほんと冷えるな! 即位後初の一般参賀に、もんのすごい人が並んでいる(のをテレビで見る)。退位の前の最後の参賀もやっぱりそうだったらしい。東京駅付近まで並んでたとか。すんごいね。午前中からぐんぐん気温上がり、逃げ込むように川でひと遊びしてから帰宅。昼下がり、夫はサクの希望にこたえて映画(東映まんがまつり的な)に連れていく。エラい! 私はライブへ。

 

【「Music Train Vol.2」@ 音楽酒場ブギ】

ライブはやっぱりいいね。ライブ(を見る)仲間を増やしたい! 子育て中のお母さんたちこそ、ぜひ。自分を削り出すように書かれたアマチュアミュージシャンの歌を生で聴くのは、忙しい毎日で置き去りになりがちな自分の感性を取り戻せる時間になると思う。

高橋プランクトンが広島に引っ越しちゃってひそかに淋しんでいたので、福岡でライブをすると聞いて見に行った! 行ってよかった~。
座って弾き語る形式なんだけど、前回ここでライブしたときは椅子を壊したというプランクトン氏(笑)。この日も、壊れるまでなくとも椅子が倒れるか本人が倒れるかというシーンが幾度もありハラハラ(笑)

こんなにも激しくリスキーな歌い方をしなければならない、その理由はわからないけれども、「彼の歌はこうでなきゃならんのだろう」という説得力がすごい。
詞も、言葉が選び抜かれ精錬されてる。ひとつひとつが「この言葉でなきゃならんのだろう」と直感させるんだよね。

心に残ったフレーズの1つ、『綺麗なラブソングは強い奴にまかせて』。
綺麗なラブソングを歌えるのは強い奴なんだ・・・という定義、必ずしも賛同はしないけどすごく面白いと思った。

彼の歌は一貫して「弱い者」の立場から書かれているんだけど、絶対に閉じてなくて、すべて外に開いてて、それが何だかすごく泣けるんである。
この日のライブではないのだけど、高橋プランクトン『ロックンロール』をどうぞ。歌え、君だけのロックンロールを!


ロックンロール/高橋プランクトン

 

何の縁もない他人が作った作品なのに、距離ゼロってぐらい自分と近く感じる瞬間がある(逆に、「こんな奴がおるんかい!」もある)。音楽や文学などアートがくれるよろこびの1つだと思う。

『頓田の森』も生で聞けてよかった。1945年3月27日、大刀洗飛行場を狙った空襲で小学生31人が犠牲になったことを歌っている。
いったん歌がやんでギターが激しいノイズをかき鳴らすとき、惨劇の情景が思い浮かぶようで胸苦しかった。

この日のライブを企画した田口裕一朗さん。歌も、ライブのたたずまいもすごくみずみずしくて、あとからご年齢を聴いてびっくり感嘆。人はこんなにもずっとみずみずしくいられるのか。

今日の企画のタイトルにもなっている「Train」という歌が彼の雰囲気や作風にぴったりだと思った。彼の(良い意味での)ナイーブな感性は、そのときどきで立ち止まって、いろんな思いを歌にすることを必要とするんだろう。でも彼は、いつまでもとどまってはいられず、列車に乗って運ばれ続けるのが人生なのだと知っている。そんな感じがした。

サニーさんがサポートギターを弾いた、心を病んだ人への歌もすごくよかった。とても難しい題材なのに、薄っぺらくない優しさ・あたたかさが感じられる歌だった。

 

最近東京から北九州に引っ越してきて、北九州から博多までライブに来ていた清水舞伎子さん。
初めてのハコで堂々としたパフォーマンス! かっこいい~! 「東京ってすごいんですね」と、みやさんが感想を言ってた。まったく同感!

歌いっぷりもギターの弾きっぷりも、曲の作り方にも世界観が確立されてて、浸れた。
割と重くて悲しかったり捨て鉢になったりな世界観なんだけど、心地よく聴かせてくれる。声の響かせ方やギターアレンジにもポイントがあるんじゃないかと思う(わからんけど)。
ネガティブな感情を解放させてくれるライブってほんとすてき。

『酒瓶とマゾヒスティック』という曲タイトルを紹介する前に、「ほんと(重くて)すいませんね」とサバサバ笑ってたのも何かよかった。これぐらいさばけて重さをさらけ出して全然いいよね、って思えた。

サポートギターのサニー安田氏。
ごりごりと弾いていた(笑)。各ミュージシャンと練習する時間もほとんどないはずなのに、よう息が合うな。

一緒にやるすべてのミュージシャンと、すべての曲に対するリスペクトを感じるギターである。「IKILL」というバッジを胸に付けていた。「生きる」なのか「I KILL(ぶっ殺す)」なのか、どっちなのだ(笑)。

サニーさんの奥様の美哉さんとギネス飲みながらいろいろお話したのも楽しかった!
「ママじゃな」が駆け出しのころ、インタビューさせていただいて以来のご縁なのです。

mamajanaiwatashi.hatenablog.com

そうそう、ライブの前には天神をうろうろして、山本太郎も見た!

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国会での彼の質問を時々見ていて、これはただのメロリンキュー(←若い方はご存知ないかな?(笑))じゃないな、イロモノ国会議員じゃないなと。生で見てみたいと思ってたのでうれしかった。
ふつうの街宣とは違うスタイルで、自分の政策についてもかなり詳しく話す。
その内容は賛否両論だと思うけど、一聴の価値あり。何より市民にわかりやすく訴える工夫、気迫、体力、すごかった。

19時のジュンク堂のレジがすごい行列でなんかうれしかった! みんな 何を買ってるのかなー。本屋からヘイト本が撲滅されますように! 令和に祈るよ、マジで!