文月の十九 / 『ひよっこ』 が修羅場
●7月某日: サク、友だちと学校のプール開放へ。行ってこい♪ その2時間が母にとってめちゃくちゃ大事・・・! 昼ごはんは麻婆ナス・にんじん・オクラの三色丼。うまい。『エルマーのぼうけん』のよみきかせを始める。実は私も今般、初めて読んだ。へぇー、これがエルマーか~って感じ。最後、家に帰らないので驚いた。3部シリーズらしいけど、その最後で帰るのかしらん?
昨日の「vs嵐」の録画を見たんだけど、空中ブランコっぽいジャンプ対決、やばかった・・・皆さんの上腕二頭筋が・・・・かなりツボった・・・普段なかなか見られないセクシーさかげんだった・・・・
夜ごはんは焼きそばとかぼちゃ&きゅうりのサラダ。夫は飲み会。夏休みの終わりに読み聞かせ関係の話をさせてもらうことになり、案を練っていたらついつい夜更かしに。
●7月某日:
ひよっこ。
ひよっこ第102回。「忘れたことにするから。覚えてないなんて言わないで」。みね子の矛盾した叫びが悲痛。やはりこのドラマの主テーマは「忘れないこと」「覚えていること」「存在を認める(肯定する)こと」なんだよね。忘却の残酷さを表現するために、記憶喪失という設定が「敢えて」必要だった。
それにしても、「忘れられる」ことが何より残酷だと思ってるはずのみね子が「覚えてると言ってくれたら今日のことは忘れてあげる、黙っててあげる」(大意)っていうセリフの凄さね。ある程度の覚悟を持って今日の回に臨んだけど、想像の遥か上を行く壮絶なセリフだった…
今日の #ひよっこ はすごかった。「イヤんなっちゃったんでしょ、私わかる。ここにいたいならいてもいい、忘れてあげるから、覚えてないなんて言わないで」矛盾をはらんだ、すごい難しいセリフだよね。血を吐くように言い切った有村架純は、もうみね子にしか見えない。
#ひよっこ 実と暮らしてるのが女優だというのは、経済的に十分自立した美しい異性に守られて、愛だけを与えて暮らすという、「家族の収入を一手に背負って、劣悪な環境で孤独に働く」の奥茨城時代のリバースなんだと思う。
辛いことあって逃げ出したんでしょ、私わかるからわかるからってみね子が2回も言ったことの方がショックだったよ… 失踪してしまう気持ちがわかるほどの思いをみね子もしてきて、それでも笑って頑張っているのに、同じ思いを共有してると思ってた父がその全てを「無かったことに」してた。#ひよっこ
「かわいそうな女の子なんかじゃない」と言いながら「貧乏なんていいこと何もない、仕方ないから笑ってるんだ」とも言った。シビアな現実に葛藤し諦めながらやりすごす日々、多分みんな(父も)そうなんだと思って暮らしてきたところ、空っぽになっている父を見たショックだよね… #ひよっこ
みね子は実際、自分を不幸と思ってきたわけじゃなく、東京で出会った人たちが好きで恋も仕事も楽しかったと思う。だからお小遣いがなくても倒産も失恋も我慢できる、頑張れると思ってたんだろうな。実の東京の寝ぐらも見て「お父ちゃんはもっとつらかったはずだ」と思えてた #ひよっこ
今日の #ひよっこ で私がショックだったのは、みね子が父に捨てられたと受け入れ、理解できると思ってたことが判明したことだな。父の失踪を受け止めきれず、思考停止状態のままでも全然不思議はないのに、みね子は島谷と別れたときのように、家族を捨てた父を許す準備はできていた
みね子のモノローグについて、私は遠い未来からの振り返りのではなく「そのときどきの思い」だと思ってるんだけど、今日の回を見て、たぶん暴行事件が判明してからは特に「かっこいい大好きなお父ちゃん」ではなく「家族を捨てた父」に向かってみね子が呟き続けていたんだなと衝撃受けてる #ひよっこ
CMの「お父ちゃんありがとう」をスラッと言えなかったのも、「うちの父ちゃん帰ってこないから…」じゃなくて「自分たちを捨てた父にありがとうとはさすがに言えない…」だったんだな、とか。一方で、「優しくてかっこいいお父ちゃん」と屈託なく世津子に話せるぐらいには消化もしてて。#ひよっこ
#ひよっこ まだ考えてる。「家族を捨てたのは許せても忘れるのは許せない」という叫びは、突然の展開への混乱が言わせたのでもある。人間って、我慢できる /できない の線をとても克己的に抑圧的に引いているんじゃないかと思った。本当は、父の失踪も倒産も失恋も許せないことなんじゃないかと。
でも里に仕送りしたり倒産にあったのは自分だけじゃないし、父は出稼ぎがきつかった上に盗まれ殴られてさぞつらかっただろうし、島谷の家族は島谷を必要としている、だからしょうがない。自分だけじゃないみんな大変だからしょうがない、人はそんなふうに現実を受け入れようとする #ひよっこ
でも里に仕送りしたり倒産にあったのは自分だけじゃないし、父は出稼ぎがきつかった上に盗まれ殴られてさぞつらかっただろうし、島谷の家族は島谷を必要としている、だからしょうがない。自分だけじゃないみんな大変だからしょうがない、人はそんなふうに現実を受け入れようとする #ひよっこ
記憶喪失判明、ってすごく特殊の事案だけど、みね子の反応はどこか普遍的なものだったように思う。みね子が今まで諦め受け入れてきたこと、それらへの意識下の怒りが爆発した姿。「わかるから責めない」と言ったけど本当はそれはすごくつらくて、すごく我慢して飲み込もうとしてきた姿 #ひよっこ
「みね子程度、大した苦労人じゃない(のに大げさ)」的なのを散見するけど実際そう描いてるよね。恵まれてる部分もたくさんある子だと。「『だからこのぐらい我慢しろよ / 我慢しなきゃ』て話じゃないよね」って話が #ひよっこ なのでは。みんないろいろを当然だと思って我慢してるけど、と。
そうやって、みんなが「みんなつらいんだからこれぐらい」とか「おまえ、そんな程度で」といって我慢したりさせたり、忘れたり目をつぶったりして成り立っている世界なんだ、と。泣くのは嫌だから笑うけどほんとは泣きたいんじゃないか、いつだって叫びたいんじゃないかと #ひよっこ
サクと夫は朝から「大昆虫博」へ。新幹線と在来線を乗り継いで行くらしい。私は留守番しまーす。夏休み、自分の時間は本当に貴重、有効に使おうっと♪ ・・・と思いながらも、6キロちょっと走ったあと、「ひよっこ」への呟きが止まらない・・・お父さんが記憶喪失だったのは想定内だけど、みね子の反応が斜め上過ぎて・・・。慌ててto doをいくつか片づける。昆虫博はかなり楽しかったらしく、2人は充実の表情で帰ってきた。撮ってきた写真とともにレポートを聞く。昆虫はもちろんすごかったらしいのだが
「サソリもいた!」 ←星座の中でもさそり座がお気に入りのひとつのサクである
「ムカデすごかったー。あれは母ちゃん、ダメだな。見たらこわがる」
「きょうりゅうもいた!」 ←骨格標本。でかい
「れきしもあった!」←写真を見ると、鎧兜の展示やミニチュアによる合戦イメージ再現とか。
聞けば聞くほど「なぜ・・・?」とはてなマークが浮かんでくるんですがどういう展示だったんでしょうねw
さて夜ごはんは、豆アジの唐揚げ、砂肝とキャベツの辛い炒め物、かぼちゃサラダ、きゅうりの塩もみ、トマト。子どもを日中、遊びに連れて行って、夜ご飯もちゃんと作る夫、えらい。でも世のお母さんっていつもこれをやってるんだよね~。ビール、白ワイン。