『おんな城主直虎』 第13話 「城主はつらいよ」
すごいなあ。本当に、家中に一人の味方もないところから始まるのだな。方久はジョーカーだもんね。人間扱いされず、生贄として生かされていたのが彼の根っこであり、「おとわを泊めて、おとわを突きだした」が彼を端的に表現する。それでも今、政次に対抗するには方久を使うしかない #おんな城主直虎
— エミ-emitemit (@emitemit) 2017年4月2日
百姓の陳情を安請け合いして困ったことに…まではテンプレだけど、「元・解死人の大商人を家臣に加えて土地をやる」という実務的で改革的な打開策をうちだし、しかしそれが元でわずかな家臣たちが離反する、さらに敵は先んじて手を打っており…って、たたみかける展開さすがです #おんな城主直虎
— エミ-emitemit (@emitemit) 2017年4月2日
「還俗しないないから、”出家と引き換えの本領安堵” 下知に逆らってはいないという理屈」
— エミ-emitemit (@emitemit) 2017年4月2日
「小野を後見と下知したのだから、おめおめとは引っ込められない」
家を守るための理屈づけや、権威を保つための筋の通し方。政治を描いてるよねえ #おんな城主直虎
直虎の切り下げ髪のカツラ(よね?)を、サラサラじゃなくてボサボサヘアーにしてるのはもちろんわざとだよね。ちょっと獣っぽくて、いい。#おんな城主直虎
— エミ-emitemit (@emitemit) 2017年4月2日
#ごちそうさん は主人公たち世代のやらかし(戦争を是とする時代を作った)のツケを子どもたちが払わされたけど、#おんな城主直虎 は親世代のやらかし(後先考えない放漫経営)のツケを主人公世代が払わされる話だ。繰り返された同じ過ち、負の連鎖を断ち切れるかどうか。刮目させられる!
— エミ-emitemit (@emitemit) 2017年4月2日
戦やら謀略やら、弱肉強食なさだめで死ぬとか、死んだ後に人心が離れてお家の危機とかはまあ、ままあるけど、数々の非業の死のあとで、「たび重なる戦で村が荒れる」とか「借金を繰り返していて首が回らなくなっている」とかが判明する身も蓋もなさが、さすがよねw
件の村「祝田」が、直親夫妻が暮らした地であること、今は亡き新野の娘たちの「化粧料」になっていることに触れるなど、細かいとこまでゆき届いているなー。
「真田丸」でも特に初期、入会地争いなどを描いていて面白かったんだけど、今作では個々の現象というより「世の中の仕組み」を明らかにしてそれを人間の業と普遍の視点で批評する感じの作風で、うんうんやっぱり森下さんよのう、と思う。
別に元からそう人材豊富でなかったっていうのに、今の井伊家の表座敷の「がらーん」具合すごいよね。これに政次(バックに今川)がいるっていう・・・。直虎の孤軍奮闘感、ハンパない。南渓との「自灯明」のやりとり、よかった。自分には何の力もないと嘆いていた次郎が力を持たされてその責任に震える。けれど現実にはたった2人の側近すら御せない未熟さ。さらに、村人たちが今川に訴え出たことで、力には甚大な格差があることも思い知る展開。
新野の娘たちやしのへの「あてがえ」の領地を用意せず、慰撫する言葉もなく、先に方久への下知を出してしまう。これは六左衛門が言う通り「思いやりがない」所業であり、悪気はまったくないにせよ、そういう「配慮」が上に立つ者の仕事(特に、今は権力基盤が甚だゼイジャクなのだから)でもあって、今の次郎にそれができないのは適性がないのではなく、ただただ未熟なのだよねえとわかる描写である。百姓のしわくちゃの手を見て「この手に支えられている」という、もっとも大事なことはきちんと理解しているうえでの、この未熟描写。
(「策」や周囲の人々の心情に寄り添わず、主演級の「熱弁」で盛り上げて事を解決する大河ドラマも少なくないわけですから、去年、今年と本当に有難いのだよ)
そういったところをしっかり描きつつ、一貫して、家康は碁で、氏真は蹴鞠でと状況を象徴させる描き方、取捨選択がぱっきりしてるなあ。
とにかく鮮やかで気持ち悪いムロ劇場が想像以上によくてうれしい! わらしべ長者物語面白かった。おとぎ話のようで、相当やばいこともやってきたんだろうなっていう。あの、きれいなおべべと結った髪の、なんという胡散臭さよね! 正直、「ごちそうさん」のころは、まだ脚本が役者を引き上げているように感じてたけど、今や役者凄味をもってる。わらしべ物語のアニメーションやカンカン犬まで、コミカルな演出もいい。これから楽しみだ!
そして、直虎に敵意を向けられたり、直虎が実力をつけていくのを見る政次の心情を妄想すると、萌えますね♡ 直虎にキッと睨まれて憎まれ口なんか叩かれたら、心が痛いけれども、「よしよし、ちゃんと悪者になりきれてる俺・・・これでいいんだ」なーんつって、背徳的な喜びを感じているんでしょうね♡