如月の九

●2月某日: 朝もたっぷり寝る。どんだけでも寝れる。でも、今朝は起きたらすっきり。体もよく動く。よかったー。元気は大事だー。昼、友だち一家が来る。前日、「明日は赤ちゃんのお友だちと、ママのお友だちが来るよ」とサクに言い聞かせると「わーい、わーい。おともだち、くるね〜」と大喜びだったが、「明日は、ひげのおじさんも一緒だからね」と通告すると表情一変。その後も時々、「ひげは、おしごとでしょ?」とか「ひげは こないよね。こないよ!」とか思い出したように言ってた。いざ、ご対面すると、最初こそ一定距離を確保していたが、すぐに「あ、この人がいちばん全力で相手してくれるんだった」と思い出したらしく、奇声・歓声まじりで激しく遊ぶ。そろそろ赤ちゃんのおっぱいタイムね〜、となったときに、なぜか超甘えたふぜいで友だちに全身を預けて抱っこされるサク。「サクちゃんはママが抱っこしてあげるよ、おいで〜」と言っても、こういうときは「ヤ! イヤ!」とにべもなく却下だ。昼ごはんは夫が作ったトマトソースパスタ、バケットなど(これは買った)、もってきてもらったコールスローや海老の燻製など。

●2月某日: 遊びに来る予定だった母が風邪っぴきでキャンセル。1日雨だし、サクとのんびり過ごす。こういうときのために出し惜しみしといた「こどもちゃれんじ」の新しいおもちゃを渡すと、サク、目を丸くして、すぐに夢中に。昼下がり、小降りになったのを見て、レインコートを着せ傘をもたせて近所のスーパーへ行くが、帰り道の途中でやはり足がピタリと止まる。買い物した荷物、傘2本、そして2歳半のサクを持ってフーフー言いながら歩いていると、前から女性と一緒に歩いてきた欧米系の外国人男性が「おかあさん、がんばって。ゆっくり、ゆっくりね」と笑顔で声をかけてくれる。ちびっこの私、彼から見たら、とりわけ「子どもが子どもを抱っこしてる」に見えるんだろうなあ。夫が会社から日経MJ新聞を持って帰ってきたので何ごとかと思ったら、ベネッセの子ども向け教材のキャラクター、「しまじろう」が25歳になったという記事を見せたかったらしい。つまりしまじろうで育った子が親になってしまじろうを与える時代に入ってきたってことですね?! ほぇーーーー。

●2月某日: 午後には雨があがるとの予報だったので、午前中は家で過ごす。昼前にハンバーグを作りだめ。サクに「ハンバーグ作るよー」と一声かけると、リアクション芸人みたいなリアクション。やる気っぷりが半端じゃない。小さい手をボウルにつっこんでこねこねし、ミンチボールみたいな小さいハンバーグをいくつも作り、焼きたてを、食べる、食べる、食べる! すごい太鼓腹になっていた。夜は夫主催のお好み焼き大会。麺まで入れた特大の一枚でお腹いっぱいになる。ゴールデンタイムのアメトークを途中から見る。WBC直前の特番らしい。スポーツ(やスポーツ選手)を題材にしながら、どうも下世話っていうか、彼らを一般人の土俵にひきずりおろしてみせるようなバラエティってほんとイヤなんだけど、アメトークはこういうとき、ちゃんとスポーツや選手に対する敬意が感じられるので好き。やっぱ加地Pの品の良さだと思う。変化球の解説コーナーも面白かった。その後、夫が左手をひどく突き指する。