朔太朗的日常: 満2歳8か月 その1
写真: いい顔っていうか、なんか悪い顔。
●「話せばわかる」ことがかなり増えてきたなーと思う。ある日、「今日はハンバーグ作るよ」と言うと、とたんに「ハンバーグ、ハンバーグ」とはしゃぎ出し、「あおいのいす、あおいのいす」と催促するサク(台所の手伝いはその椅子の上に乗ってやるのだ)。しかし、私が「あ、まだだよ、もうちょっと待って、ハンバーグは、洗濯物干してから作るの」と説明すると、「せんたくしてー、ハンバーグだね」と納得し、ハンガーを持ってきた。
●また、別の日。サクに「今日は、おともだちの●●ちゃんがくるよ」と言うと「わーいわーい、●●ちゃーん」と大喜びしたものの、「ひげのおじさんも一緒だよ」と付け加えると、表情が一変。「ひげはー、おしごとでしょ」「ひげ、こないね」「ひげ、こわい」と延々と言い募る(実際に来たら、仲良く…というかひげメインで遊んでました。ひげは子どもと遊ぶのがうまい)。
●また、別の日。風邪を引いた私が病院に行くにあたり、サクにこんこんと言い聞かせてみた。「今日は、ママが具合が悪いから、ママだけ診てもらうからね。サクちゃんは、元気だから、ないよ」。というのも、前回、風邪で病院に連れて行ったとき、サクさん大暴れしたのだ(私とサクは同じ小児科兼内科にかかっている)。すると、なんともスムースに病院入りし、先生に呼ばれても平然と診察室に入っていくではないか。
●1週間後、風邪をうつされたサク。今度は病院への道々で、「サクちゃん鼻水でてるから、先生に診てもらうよ。お口アーンってして見せるだけだよ。痛くないからね。チクン(注射)はないよ」と言い聞かせてみた。すると…診察室で先生の前に座った途端、両手でしっかりと口を押えている(笑)
●この月のはじめも、ほんのちょっとしたことでプンプン怒ったり拗ねたりするサクだったんだけど、気づけばここんとこ…10日ぐらいか? あんまり嫌な感じでちょいギレすることがない気がする。そんで、ここんとこ、「なんかすごく言葉が通じてるなあ」とも思ってる。両者に関係があるかどうかは謎だけど、やっぱり、言葉…というか相手の真意というか、「無視されてるわけじゃない / ちょっと待てばやってもらえる / 今の�ダメよ”は�危ない”ってだけで怒られたわけじゃない」などわかったほうが、落ち着くだろうなとは思う。
●以前、急にイヤイヤいったりちょっとしたことでぶんむくれするサクを見て、うちの母が「こんなんじゃだめよ。悪いことは悪いとしっかり叱らなきゃ、わがままな子になる」と言っていたが…というか、それは、私らの親世代としては非常にスタンダードな反応なんだろうと思うが、自分が子どもと接していて思うのは、そういうときにいちいち叱るのは、なんか違う。実務的じゃないんですよ。これはまあ、私も、今の時代の子育て観(よく言えば、子どもを押さえつけずのびのび育てる…悪く言えば甘い)に染まっているのかもしれないけども。
●当然、「自分の意のままにならない」から怒ったり拗ねたりするんだけど、それは「言ってる意味がわからない=親の真意がとっさにわからない」ゆえであることが多いわけで、そこで、「こら!だめでしょ!●×▽?・◆§◇…」とさらに言い募っても、その言葉の意味もわからず、「なんかすごく怒られてる」ってトーンだけが伝わるわけで、子どもってそれを「なんか自分がすごく否定されてる」って捉える気がするのだ。結果、さらに子どもは反発する。親だって人間、反発されると反射的にムカッとするから、「そんなわがまま言っちゃダメ!」と叱りつける…すると子どもはさらに火に油を注がれた格好で…もうね、悪循環なんです。そんな悪循環を1日何度も繰り返すのって、子供の教育的にどうこういう前に、親子ともにヒジョーに疲れるんです。お互いに嫌な気持ちになるだけって感じがするんです。
●じゃあどうするか?っていうと、ハッキリ言ってその場その場で適当に処理してるんですが、「や、別にそこ、怒るようなとこじゃない。あまりに些細なことだよ」というときは、抱っこして「怒らなくていいんだよー。ママも怒ってないよー」と笑わせに走ったり、「○■X▽◎だと思って怒ったの? そうかそうか。うんうん。でもママはサクちゃん大好きだよ〜」となだめたり。華麗にスルーすることもある。1938年の近衛文麿ばりに(?)、「対手にせず」といった態度をとる。意味不明にキレてる人につきあってらんないから。「ごはんたべない」とゴネたら、「あっそ。じゃ、食べなくていい。ママは食べるから」と返したり。
●あ、お友だちとおもちゃの取り合いになって押したり叩いたりするようなことがあったら(子ども社会で揉まれるうちにサクもそういうことをするようになったw)、腕をガッとつかんで「ダメよ!」と強く怒りますね。お友だちのママへの示威行為的にも(笑)…ってわけじゃないけど、相手を傷つける系のことは問答無用で「ならぬことはならぬ」ってことで、動物を躾けるのと同じなんじゃないかと思いますね。あんまり深く考えてるわけじゃないけど、ふだん子どもと接している中で、なんとなーく、自分の中で「これはなだめる」「これはスルー」「これは怒る」って区別が、なんとなーく、ある気がする。もちろん、それが正しい区別だという確信なんてないがww テケトーでも区別できるほうが、「海のものとも山のものともわからぬ」とか「手も足も出ない」とかより精神的にラクではある。
●なんか長くなったのでいったん区切る。