『運命の人』 第3話

相変わらず後手後手、しかも打つ手なしのモックン弓成。たいした度胸もなかった真木・三木事務官。はぁ、どうしようもねーな。怪しいはずの原田泰造がマトモに見えてくるありさまですよ。確かにいきなり逮捕たぁ無体な話だが、どうも「そら、おめーらがあまりにも無防備だったんだべ」と思わざるを得ない。

実際の西山事件をかんがみるに、結局このドラマって、「読みの甘い男と浅はかな女が、純粋な正義感や夢をふりかざして暴走し、国家権力にたたき潰される」話なんですかね。

モックンがフルボッコにされていく様子には、「バカだねー、だから言わんこっちゃない」という妙な快感さえありそうなのだが、じゃあそれで最後に残るものはというと、個人の行状に転嫁して密約を守りきり、また保身も果たした政治家たちの高笑い。結局、巨象たる国家(を牛耳る権力)に対し、私たち国民ひとりひとりが、いかにちっぽけなアリであることか、を思い知らされるという、なんともカタルシスのない結論に陥りそうな予感。それが(容赦ない現実を突きつける、という良い意味での)山崎豊子クオリティって気もするしな。

しかし第3話で既に逮捕って意外に早かった、ここからエラい時間をかけてフルボッコにされていくってことなのか・・・。