『運命の人』 第1話

ふむー。同じ山崎豊子原作、昭和中期モノってことで、『不毛地帯』と同じ轍を踏まないよう、心を砕いているのがひしひしと感じられた。具体的には、説明的セリフを多用したり、「政治とか権力闘争とかばっかりの話じゃないんですよ」とアピールすべく、一話目から(そして次週予告にも)男女の愛欲っぽいネタをどんどん投下してる。格調高くあることよりも、とにかく食いついてもらうことを重視している。

んで、私は、あの低視聴率ドラマ『不毛地帯』が大好きだったんで、このTBSの姿勢にはちょっとがっかりもしました。モックンくらいの年の男が「○○なのかね」と言うとか、真木よう子くらいの年の女が「○○ですわ」と言うとか、そういう大時代な言葉遣いのせいじゃないと思うのよ、この、脚本の、いちいちつっかかりもっかかりしながら進んでいくような、滑らかでなさは。

真木よう子の側の事情(泰造がまた超いい仕事をしそうだ!)も描かれてはいたけど、それにしたって、いとも簡単に機密流しすぎじゃないか?!とも思うし。普通、こういうのって、口八丁手八丁で機密を探っていく過程を楽しむもんだと思うのに、このドラマは違うのね・・・。あくまでそこいら辺はゲスなのね・・・。

しかしまあ、完全に「不毛地帯」「坂の上の雲」「龍馬伝風林火山など大河ドラマ」を想起させる面々(一部、阿須田家の人間がいたがw)。「時代がかったものをやってやるぜ」という気概を感じさせるキャスティングは好みです。とりあえず来週も見てみるとは思います。