『平清盛』 第4話「殿中の闇討ち」

放送終了直後のTwitterやハイクの「パパ盛△」の嵐、すごかった。うむうむ。中井貴一がみなに賞賛されているのを見るのは気分がいい(by 第3話の義朝)

忠盛ってとても“大きい”んだよね。普段、屋敷の中ではどちらかというと静かだし、白河院のように「見るからに大物」感はないんだけど、一門の棟梁としての威厳、清濁あわせのみ、権謀術数で宮中をわたっていく大人の男としてのしたたかさが全身から発されている。抜き身の剣に、家人が夜なべしてアルミ箔貼りつけたダミーで堂々と立ち向かったあげく、彼の真意「王家の犬で終わる気はない」を知り、あげく「おまえを抱いたときから俺の覚悟は決まってた」なんて恥ずかしげもなく愛を告白されちゃったら、そら清盛じゃなくてもコロッと落ちるっつーの!

逆立ちしてもかなわない、と思わせるような大きな存在は、大河のように長い物語ではとても重要ですよね。

そしてもちろん作者の意図なんだろうけど、源氏の棟梁が対照的に、もう見事なまでに“ちっちぇー”男でね。だから必要に迫られて息子は強くなっちゃうわけよね。しかし、この時点から、なんという悲劇的なオーラをまとっているのだこの親子!(でも最終的な勝者は源氏であるという、そこがまたすごい)。

この二組の父と子や、清盛弟&叔父&継母などなど見てると、なんか「はぁーっ」て深ぁぁぁい息を吐いてしまったよ、今回。これから、ドラマは戦国時代なんかメじゃないぜ!てぐらいの、戦乱と政変の世を描いていくのだ。その中で、あの人もこの人も数奇な運命をたどる。

まだまだ幼いダメ盛(清盛)くんは、パパ盛・貴一が馬上で「大人の世界って面白いんだぜ!」と呵呵大笑して去っていくのを「ほへーっ」と口あけて見送ってるわけだけどさ。君も大変だよ、これから。あ、貴一無双につい目がいっちゃうけど、松ケンやっぱりいいなーと思うよ、私は。今回、昇殿を許された父に口先だけで祝福を述べるとか、「いいから青龍刀を持ってけ! え、持っていかないの? 父上は筋金入りの王家の犬だ〜〜〜!」とわめくとかのくだりの表情の七変化! 面白かった。

今はこれだけど、きっと物語が進むにしたがって、すごく重厚な演技になっていくんだろうなーと思う。その推移を見守るのが楽しみ。

王家。鳥羽院とたま子って365日ああいうプレイ(笑)してるのかなーと想像するとそれはそれで笑える。鳥羽院ドMすぎ! 来週はなり子=松雪さん登場だね!

あと、映像美がすんごい! 宮中の夜の宴、かがり火の中、舞台で踊る舞姫たちの衣裳とか、宮門まで乗り付ける牛車とか、父同士が対峙した幕をめぐらせて作った廊下とか、三十三間堂みたいに居並ぶ仏像たちとか、寝乱れた鳥羽院とたま子の褥とか、凝りに凝ってる!