『家政婦のミタ』第6話

視聴率うなぎ上りらしい本作。高視聴率を獲得するためには、老若男女・・・とまではいかずとも、視聴者層をそれなりに縦断しないといけないわけで。『ミタ』も、もともとのこの枠のターゲットであろうF1・F2以外にも裾野を広げてるはず。ドラマほとんど見ないうちの夫も見てますし、世間では、阿須田家の長男長女くらいの年代の子も見てるんじゃないかしら。

『JIN』はみんなが感動、『マルモ』はみんながほっこりだったんだろう。じゃ、『ミタ』は? 中高生たちは真正面から受け止めてドキドキしながら見てるんだろう。ダメ父ちゃんにカッカきたり、かわいい忽那汐里ちゃんに共感したり、ミタさんの過去に興味津々だったり、という具合。私らいい年した大人にとっては、なんつーか、半ば壮大なネタドラマだ。

どいつもこいつも困ったちゃんなくせに大マジメ。泣いたり叫んだり忙しい子どもたちや、ひたすらだめんずぶりを発揮する父ちゃん。やたら元気に転びまくる叔母ちゃんに、絶対女友達いないだろ!て感じのダメ恋愛体質女子社員。そして、ドラえもんにも殺人鬼にもなりうる、屹立する非日常:ミタさん。大げさなセリフや音楽も、時にホラー調になる演出も、すでに、「ktkr*1」ってなもんだ。

ミタさんが「あなたにはあなたを愛する家族がいます」と言ったところで、大人としては、特に感動したりはしないわけですよ。ミタさんが子どもを失くしている設定も、別に驚きではないわけですよ。しかしとにかく見せ方がうまい。ちょっと間違えれば鬱陶しくなるのを、「うぷぷ」と笑っちゃうレベルに、絶妙に調整して出してくる。あと、ミタさんの大暴れが絵的に面白かったりスカッとするってのもあるな。第1話で仏壇燃やしたときは「おいおい、ギャグかよ、荒っぽいな」と思ったけど、そういうドラマなのよねつまり。

それでいて、どこか普遍的なところに連れて行ってくれそうな気もする。遊川さんの掌の上、喜んで転がされてます。

*1:キタコレ、の略ですよ念のため