『江』第6話「光秀の天下」

うわあ、感動しちゃったよ! あとになった今、自分でも戸惑ってるんだけど、見てるとき確かに胸がつーんとしたの。

辱めを受け、所領も召し上げられ、年も年で、追い詰められていて、わけわかんなくなって謀反を起こしてしまったこと。でも、こうなってみてわかる、信長の偉大さ。自分には誰もついてこない・・・・。そして、「戦は数じゃ」なんて、まるで弱いものいじめしてるような(笑)秀吉に負けて、「せめて武士として死なせよ」。

うわーん、光秀ぇぇぇ! と、思っちゃったんですよう。市村さんの真に迫った悲哀っぷりは、私の琴線に触れたようです。木陰から竹槍でブスッ、というのは昔からの言い伝えどおりなんだけど、そこで首をとられるんじゃなく、武士らしく切腹して果てた、というのはけっこう珍しい演出じゃないかな。それもまた製作者側の温情・・・といったら変だけど、ひと昔(や、ふた昔以上か)前と違って、光秀は悪役というより悲劇の武将としてのイメージがすっかり定着してますよね。

定番といえば、来週の予告で、「三法師丸を抱いて諸将を恫喝(?)する秀吉」というこれまた昔からの定番の清洲会議の絵が流れてました。このドラマ、そういうところは押さえる良心的な姿勢を見せておきながら、“信長の太平の世づくりという夢を光秀が受け継ぐ”みたいな斬新過ぎる刃を突きつけてくるので、まったく油断なりません(笑)。