0歳児の母ですから

産院で開催されている離乳食教室に行った。4ヶ月〜8ヶ月くらいの子を連れた母親が10人くらい。ミルクメーカーに雇われている栄養士さんがいろいろ教えてくれるのだが、ここで書くのは、その場でふと感じたこと。

人のこと言えた義理じゃないのは重々承知しつつも、「なんだか、変わった人が多いような・・・?」という気に駆られたのだが、一歩離れれば私も同じなんだろうな、と気づいた。

これぐらいの月齢の赤ちゃんは、まだしゃべらないのはもちろん、呼べば振り向くぐらいが関の山で、ツーカーのコミュニケーションは成立しない(少なくとも、他人には、とても成立しているようには見えない)。それでも、そんなことはおかまいなしに子どもに話しかけるのが母親だ。それも、易しい語彙で話すとはいえ、あたかも言葉がそのまま通じているかのように話しかける。

普段の私も例外ではない。「あー、ごめんごめん、お待たせしたね」 「暗くなってきたね〜、カーテン締めようね」 「うわ、ママのスリッパ、きれいやないけん舐めんほうがいいよ」 「今日はパパ何時ごろ帰ってくるかね?」 昨今の育児書的なものでも、“語りかけ”は推奨されているようだし、大手を振って(?)日がな1日サクと喋っている(正確には喋りかけ続けている)。夫も、男性にしては割と恥ずかしがらずにサクに喋りかけるほうだ。というより、どんな親でも、赤ちゃんだろうが我が子のことはれっきとした家族の一員として扱い、コミュニケーションをとろうとするものだろう。

だから、離乳食教室においても、赤ちゃんが泣き出せば「よしよし、どうしたの」と尋ねるだけでなく、「よしよし、どうしたのー。もう眠いのかな。今日お昼寝してないもんね」とか言う。いけないものに触ろうとしたら「だめよ」と制止するだけでなく、「だめだよー、それは○○ちゃんのじゃないんだよ〜、よし、じゃあ、こっちを君に貸してあげよう」くらいは、みなさん普通にしゃべってた。

・・・のみならず、躊躇せずに服をめくっておっぱいをあげるし、あやすために突然立ち上がったり、不意に(本人には必然性があるのだろうが、周囲にとっては不意に思える)「♪ぐーちょきぱーで、ぐーちょきぱーで、何つくろ〜、何つくろ〜」とか手遊び歌を歌いだしたりもする。

0歳児の母ばかりの場だったので、みんなついついクセで、いつもと同じテンションだったんだろう。私たちにとっては、これが日常そのものなのだ。けれど、客観的に見ればやっぱり妙なものなんだなーと思った。

というか、昔、そういう“いかにも”ママ的な様子に若干、引いてた気持ちを久々に思い出した。

自分も子どもをもってみれば、「これは天然自然の親と子のふれあいずら! 別に悪いことでも恥ずかしいことでもねぇずら!」とも思うし、でもやっぱり、TPOには気を配ろう・・・とも思う。なんというか、「だって母親だもん、文句あっか!」みたいな態度の人になりたくないってのもあるし・・・。でもやっぱり、これからサクもどんどん言葉を理解していくようになれば、外でももっと話しかけてしまう(というか、おとなしくさせるため等で話しかけざるを得ない)のかもな、とも思った。

そんな離乳食教室でした(何を学びに行ったのか?)。