仕事をやめたことについて(上)

※いつにもまして自分語りです
大学を卒業して入社した会社で、半年後から地元企業の経理部に所属され、決算とか財務情報の開示とか税務申告だとかに従事していた。名のある企業に比べたらもちろん小規模だけれど、その分、任される仕事も幅広く奥深く、また、上司がすごく有能でしかも人格者だったので、それなりに相当なスキルを身につけさせてもらうことができたと感謝している。

9年間働いて、妊娠8ヶ月の終わりに退職した。家族にも、会社の側にも、産休をとって復帰するのだろうとばかり思われていたらしく、退職の意思を伝えたときは皆にびっくりされた。

自分でもかなり迷ったのだ。辞めてしまうデメリットは山ほどあった。経済的な面はもちろんだし、キャリアが途切れるということにもなる。ただ、「この会社であと10年、20年勤めてどういうキャリアを築くのか」という疑問もあった。専門性がある仕事だったので、年と性別、地域性のわりにはいい給料をもらっていたが、その分、長い残業や休日出勤もあたりまえで、これを産後に求められるとキツいな、と思った。かといって、部署を変えてもらうような雰囲気でもないし、移動してこの仕事がしてみたいという部署もこれといってなかった。そもそも、産休や、復帰後の時短制度自体は備えているものの、かつて誰も利用したことがない。要するに、そういう風土の会社ではないのだ。それでも、21世紀になったんだし、ここらで誰かがパイオニアに・・・あっエミさん妊娠したんだ丁度いいじゃないみたいな風向きもあったのだが、実際にやってみるならば第1号ってそんなに楽じゃないだろうことは容易に想像できた。

長々と言い訳めいたことを書いたけれども、つまりは、困難もろとも引き受けてでもこの会社で働き続けたい、という意欲がなくなっていたということだと思う。
(続く)