2011年大河ドラマ『江』キャスト予想その2 浅井三姉妹編

この日(2010-01-26 - moonshine)の続きです。
前段が長くなりましたが、具体的な予想に移ります。いやーこういうのって考え出すと際限なく構想(?)が広がりますよね。役者さんだって夜空に輝く星と同じくらいの数、いらっしゃるわけです。あの人もこの人も怪しく(?)見えてくるわけですけども、思念・煩悩をここらで打ち切って、さくさく予想していきたいと思います。せっかくなので自分好みの配役を考えますよ!

まずは主人公の江(ごう、と読みますよ)の姉ふたりです。三人合わせて浅井三姉妹として有名ですね。『江〜姫たちの戦国』というサブタイトルがつけられているからには、この姉たちもかなりクローズアップされるに違いありません。

  • 淀(茶々)

長女の淀は、秀吉の側室となり世継ぎの秀頼を生んで、豊臣家滅亡まで運命を共にする女性です。はっきり言って、江なんかよりよっぽど有名だし、歴史的エピソードにも事欠きません。

過去に大河ドラマで淀を演じてきたのも、夏目雅子(1983 徳川家康)、樋口可南子(1987 独眼竜政宗)、松たか子(1996 秀吉)、小川真由美(2000 葵徳川三代)、永作博美(2006 功名が辻)そして深田恭子(2009 天地人)などそうそうたる女優ばかりです。小川真由美さんのトウが立ちすぎているのが目立ってしょうがないですが、この「葵徳川三代」は史上まれに見る中高年大河だったんですよ〜。

今じゃすっかり良妻賢母のイメージの樋口可南子は、当時29歳くらいで妖艶さを前面に出していたころ、松たか子は弱冠18歳ながら気の強さと危うげさを同居させたすばらしい演技で、これが出世作のひとつになりましたよね。「功名が辻」は私は未見ですが、永作博美淀殿は、特に秀吉の死に際、それはそれは恐ろしかったそうで、シナリオを読んだだけで肝が冷えました。そのシーンだけでも見なかったのが悔やまれてなりません。昨年のフカキョンも良かったですね。天真爛漫で華やかさ全開、新しい淀殿像だったと思います。

この大河ドラマでは大阪城落城が最後の山場だとかいう噂。だとすれば淀は1年間出ずっぱり、実質的なサブヒロインといっても過言ではないでしょう。オープニングでのキャストクレジットは、主人公に続く2番目を年中キープするんじゃないでしょうか。相当、華のある実力者が選ばれるはずです。

史実では、淀は江の4つ年上ですから、上野樹里との年齢差を考えると、いずれも現在20代の女優であることが予想されます。よって、松たか子とか中谷美紀菅野美穂あたりは、確かな演技力を思えばぜひ来てほしいところなんですけど、ちょっとないかなーと思うんですよね。まあ、その前に、この御三方あたりになると、ちょっとビッグすぎて、上野樹里の脇で1年間拘束されることに甘んじなさそうです。竹内結子長谷川京子仲間由紀恵あたりも三十路を迎えたし、そもそも私がそんなに見たくないので、対象から外しておきます。

それから、淀殿といえば、老いた秀吉を翻弄し、そればかりか場合によっちゃあ石田三成大野治長をも惑わす魔性の女、または、わが子・秀頼を溺愛するあまり政治に口を出し、豊臣家を破滅に導く女狐のように描かれることも少なくないのですが、今回の田渕大センセイの原作では、信長譲りの気の強さやカリスマ性をもっているのは三姉妹の末娘・お江ちゃんという設定になっているそうです。ま、主人公の特権ですね。淀はというと、“美人、気品がある、穏やか、妹たちに優しい、芯が強い”という性格で描かれるようです。

そんなこんなを考え合わせ、私のイチ押しは麻生久美子。あれっ、よく考えればこの人も30代ですね・・・。でも大丈夫! あんまりそういうイメージないよね!←テキトー

顔立ちそのものはそう超絶美女でもない気がするものの、なんたって数々の映画監督から引っ張りだこの若手トップ女優として、ほかに代えがたい存在感があります。気高く透明感ある雰囲気をばっちりかもし出し、かつ、後半、江が嫁ぐ徳川家との対決でも面白い演技をしてくれるでしょう。これまで映画中心の活動のため、お茶の間の知名度は低そうですが、男女問わず中高年の方々にも人気が出そうですよ〜。ただね、いかんせん映画志向が強そうなんで、大河に出てくれるかどうかはわかりません。2004年、三谷幸喜の「新選組!」で坂本龍馬の妻、おりょう役をやってくれた実績はあります。

次点では、栗山千明。1984年生まれなのでちょっと若すぎる気もしますが、大人びて見えますし、2007年「ハゲタカ」、2009年「浪花の華〜緒方洪庵事件帳〜」とNHKドラマでの実績も十分。今年の「龍馬伝」で千葉さな子役なんかやるんじゃないかなーと思ってましたが、出ないようなので、満を持して大河で大役をつとめても何ら不思議ではありません。

ほかには、比嘉愛未。うーん、1986年生まれと、上野樹里と同い年なんですよね〜。しかし私はこの人が30歳と言われても驚かない。や、なんか落ち着いてるんだもん。2009年「天地人」に出てたのでちょっとブランクがなさすぎる気もしますが、そこまで大きな役でもなかったし(副主人公、北村一輝の妻)、なおかつ、なかなか評判高かった。堂々としてて、時代劇のせりふまわしも浮かず、お姫様の扮装が良く似合う。

あとは、田中麗奈。年齢的にはありだし、演技もうまそう、去年はNHKドラマ「派遣のオスカル」にも出てたけど、いかんせん、淀殿ってイメージじゃないんだよなあ。香里奈、この人は綺麗なんですけど和風の顔立ちじゃないし、演技力がいま一歩。小西真奈美ってのもいけるんじゃないかと思うんですが、「ちゅらさん」以降、NHKでまったく仕事をしてないようで、なんかもめごとでもあったんでしょうか。小池栄子・・・この人の演技も好きなんだけど・・・今回の淀像にはちょっと豪傑すぎるよな。香椎由宇はどうですかね。若すぎる? や、この人も見た目が老け・・・もとい大人じゃないですか。でもNHKと付き合いなさそうだな。

次女の初。京極高次に嫁いでしばらくは姉妹と絡むことは少ないでしょうが、のちに豊臣(姉)−徳川(妹)の対立が表面化してくると、両者の間に立って和睦交渉に奔走します。三姉妹でもっとも長生きするのもこの人。田渕大センセイによる原作での性格づけは、“泣き虫、口うるさい、惚れっぽい、ツンデレ”などだそうです。

キャスト予想は、吹石一恵。好き嫌いがいえるほどこの人の演技をよーく見たことはないんですけど、決してヘタじゃなさそうだし。(これ書いたあと、映画『ハッピーフライト』で見ました。うまかった)「フルスイング」(2008)、「風に舞い上がるビニールシート」(2009)とNHKドラマで連続してヒロイン役やってて、どうもそろそろ大河にきそうなんですよね〜。清潔感といい、ひたむきなイメージといい、まさにNHK向きだしな。大河には以前、「新選組!」にチラと出てますね。沖田総司に恋心を抱いてる男装の少女役だった気が。

栗山千明。淀にこなかったら、こっちってのもありじゃないかと思います。なんたってこの人は、数年中に必ず大河でいい役をするはずだと思ってるんです。

初って子は、三姉妹の中ではいちばん下がった役になると思うんで、それが嫌だっていう女優(や事務所の意向)は、こないんですよ。だから年齢的にちょうどよかったり、イメージにも合うからといって、綾瀬はるかとかはこないと思います。なんせ今や売れっ子、民放や映画など仕事は選び放題ですからね。相武紗季・・・も、「天地人」に出たし、助演も積極的にやっていく姿勢のようですが、ここにはこないんじゃないかと。

石原さとみくらいなら引き受けるんじゃないでしょうか。特に好きではないけど、へたじゃないし。以前の大河「義経」(2005)で演じた静御前に比べたらインパクトの薄い役かもしれませんが、その後、民放でいくつも主演やヒロインをやりながら、いまいち伸び悩んでる感がある今なら、決しておいしくない役じゃないと思いますが。本仮屋ユイカってのも似た感じの位置にいる女優で、ありなんじゃないかな。この人の演技は確実じゃないかと思います。あんまり面白みがあるとは思えませんが・・・。NHKでは、何年か前に朝ドラで主役やってましたよね。

水川あさみ。好きなんですよね〜。上野樹里とも、「ラストフレンズ」や「のだめ」で共演実績があり、相性の良さは保障されています。ただ・・・。私、この人のことは、2007年、大河『風林火山』のヒサ役で知りました。なかなかハマッてましたよ。でも、これは陪臣の娘的な役どころでね。お姫様役となるとどうかなあ。顔立ちといい、あの独特の声といい。

初の場合、主演やヒロインをメインにやってる女優じゃないってことも考えられると思うんですよね。

たとえば木南晴夏なんてどうでしょう。映画『20世紀少年』で小泉響子役を演じ、また、去年は日本テレビ銭ゲバ」にも出るなど、着実にステップアップしてきてます。笹本玲奈。1985年生まれ、ミュージカルで活躍している女優ですが、去年TBS「ぼくの妹」での演技が好印象でした。満島ひかり。同じく1985年生まれ、「愛のむきだし」や「クヒオ大佐」など、昨年は話題映画でいい役をもらい、今年も「食堂かたつむり」や「悪人」の公開が控えています。映画志向なのかな。前田亜季。2007年「風林火山」で好演してましたが、ちょっと最近は勢いがないですね。田畑智子なんかもとってもいいと思うけど、年上に見えすぎるかなー。


こんなとこでやめておきます。大役なので各事務所のプッシュとかあるでしょうが、演技の巧くない子は選ばれないと思います。「江」の製作統括プロデューサーは、「篤姫」と同じ屋敷陽太郎さんですが、篤姫のときもへたな役者はいませんでした。まあ、篤姫のキャスト選びのときと今回とでは、ドラマを取り巻く期待値とか屋敷Pに対する信頼とかが桁違いでしょうが、彼が(少なくともキャスティングに関しては)堅実な志向を失っていないことを祈ります! 誰かいい子がいたら教えてください!