『辺境・近況』(村上春樹) ※再読
- 作者: 村上春樹
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2000/05/30
- メディア: 文庫
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もう10年以上前の刊行だと思うが、あらためてこれを読むと、村上春樹がエルサレムにおいて、かのようなスピーチをするに至ったことも、じゅうぶん頷ける気がする。戦争や震災が、どのように個人を破壊するか、それがどんなに許せないことか。個人の尊厳について、彼がどれだけセンシティブか、ってことがよくわかる。
「ノルウェイの森」や「海辺のカフカ」を読んでもピンとこない人(私もきっとそうです。未読だけど)や、いわゆるハルキスト的な年代よりもずっと年上の人にも、これは読んで欲しいなって思う。