五月の十七 / 運動会

●5月某日: 今年の弁当は家族3人分なので、夫も私も余裕の面持ちな2017年運動会の朝。夫が卵焼きと唐揚げ、私はおにぎりとポテサラとベーコン巻、飾り切りのにんじんとりんごって感じ。あと適当にミニトマトとか、いただきものの煮豆とか詰めて出発。
 
すると先に行って場所取りをしていた夫から「サクが赤白帽子を忘れている」と絶望的なLINEがくる。今どきの小学校は私服で行って体操服等はリュックサックに詰めていくんだよね。しかし私は玄関先で「帽子入れたよね?」と聞き、サクは「うん」と答えたぞー! 
 
夫に弁当を渡してダッシュで家まで帰る。走った、走った。ほんと、日ごろから走っといてよかったよ。和やかに小学校をめざしている幼稚園時代の友だちお母さん&お父さん、すれ違いざまに「あ、おはよう~」と言いながら風のように(言い過ぎかw そこまで早かぁないw)通り過ぎる私に怪訝な顔をしておったw なんとか家の中で赤白帽発見し再び学校へ。1年生の最初の演目に間に合ってよかった。
 
各学年、ダンス(表現)系・徒競走系・競遊系の3種類の演目がある。1年生のダンスはゆずの「OLA!」タイトルからわかるようにクレしんの主題歌だったそうで。思い思いのバンダナを首に巻き、手作りのペットボトルマラカスを両手に踊る。サクの幼稚園ではこういった「お遊戯系」は一切なかったので新鮮だったらしく、家でも従前から相当踊りこんでいただけあってうまかった。「ここは2人1組になって」「ここは赤組の人はこう、白組の人はこういう振付」「ここはウェーブ」など、各所の見どころをいちいち事前説明してた姿が、自分の小学生時代を彷彿とされて生暖かい気持ちになったものだw いかにも1年生、といった感じの元気いっぱいの振付がかわいい。
 
徒競走系は40m直線のかけっこ。4人1組で走る。サク、練習に引き続いて1番になってた。3年生くらいの同じく徒競走を見た後に1年生を見ると、やっぱ小さいね当たり前だけど。競遊系は、チェッコリダンスの音楽に合わせてやる玉入れ。これ、このあたりの小学校みんなやるらしい。ダンス~玉入れ~ダンス~玉入れのリピート、2・3回かと思ったら6、7回やってて、これ大人には無理だなーと思ったw けっこうきついでw
 
なんせ自分が児童だったとき以来の小学校の運動会で、変わったことも変わっていないことも見るものすべてが面白い。全員で立ったり座ったりする号令に応えて「ヤー!」と全員で叫ぶ福岡の謎の風習(謎だと知ったのは大人になってからだけどねw)は健在である。しかし、かつては「立て!」「ヤー」「座れ!」「ヤー」と、命令形だった号令をかける側の言葉が「立ちましょう」「座りましょう」と呼びかけ形になっていた。
 
時代! 組体操も騎馬戦もなし。見映えのする演目をこなすために子どもが大けがするのは悲劇なのでいいと思うが、6年生のラスト競技がリレーっていうのは・・・・・リレーって見る方は超絶楽しいけど、やるほうは足の速い人以外はどーなんかな。組体操の代わりにやってたフラッグパフォーマンスみたいなのも、見ごたえがイマイチなのはまぁいいとして、あれやってる本人たち楽しいのかな?と思わされた。組体操がなくなったのはどうも1,2年前からっぽいので、まだ試行錯誤なのだろうな。応援合戦は四半世紀前とほとんどちょっとも変わってない感じ。これもう、日本の伝統文化よなw 
 
一番驚いたのは、保護者の観覧風景。構内の敷地の隅々にまで、キャンプ用のテントが、いったい何百個立っていただろうか! うちは基本的に大人2人だけだし、そもそもテント持ってないので、トラックの周辺に立つ町内ごとの大きなテントに陣取ったが、おかげで人口密度が低めでゆったり見られた。
 
他の学年の演目を見るのも好き。ダンスとか、みんなで同じことをしていても、ちょっとした個性が見える時が面白い。一人だけポンポンを忘れてるのに、素手でめっちゃ元気に踊ってる子がいたり。4年生くらいになると、リズム感がゆるいとかいうんじゃなくて、「あー、運動会とか、こんなダッサい、かったるいことやってられんわー」って感じでみんなより遅れてる子とかいるのも面白い。
 
全校生徒でやる大玉送りでは、玉が暴走してコースを外れそうになるときにフォローする役割の子(たぶん6年生)がいるんだけど、うまいことフォローしてコースに戻せると、その係の子同士でガッツポーズをしたりハイタッチをしてる姿がかわいかった。それにしても、速い人が走る姿って美しいね。ほれぼれする。私は「走る姿フェチ」だな、と再確認。
 
所属していた白組が優勝し、サクは大喜び。