『曲げられない女』名作の予感!

これまで、家事とかお風呂とかをはさみながらチラチラ見てて、「むむむ、これは名作の予感・・・」と踏み、今日から毎週ちゃんと見ることにした。やっぱ面白いわ。

遊川和彦天海祐希主演『女王の教室』の人だよね)の脚本は凄い。主人公の早紀(菅野美穂)は、第1話で9年つきあった恋人(塚本高史)を、第2話で大手弁護士事務所のアシスタントの仕事を、第3話では唯一の身内である母親を失くすのである。むごい。もちろん軽いタッチではなく、早紀の痛みがびんびん伝わってくる脚本、演出である。でも、見ていて目を背けたくならないのだ。うまいなーと思う。

今日が第4話で、何もかもを失った早紀は、これからひとつずつきっと何かしらのものを得ていくのだろう。そして、これまで、“曲げられない女”(“曲げない”女ではないところが、このドラマのポイントである)である早紀になぜか惹かれ、野次馬のように、得がたい友達のように、付き添ったりまとわりついたりしてきた永作博美谷原章介が、それぞれ抱える問題のようなものが早紀の前にも明らかになり、彼女もそれにかかわっていくのだろう。

菅野美穂はもちろん演技がうまく、あの表情の作り方はやっぱりなまじの女優じゃないな、と感心する。ただ変な顔を作って驚かせるんじゃない。醜く歪めたり、呆然と魂の抜けた表情が、見てる者の胸にぐっと迫ってくるのだ。永作博美谷原章介も巧妙。永作さんも妊娠中なのにがんばるね! そして谷原章介・・・「龍馬伝」もやってるので、いま週に2回見られるんだよね。このままいくと好きになっちゃいそうだよー!どうしよう!

このドラマで、彼は人生うまく渡ってきたキャリア警察官みたいな役どころ、もちろんルックスもいいわけで、なじみの彼女(なのか、通してみてないのでよくわからない)みたいな子もいるわけです。

先週の放映でその子とホテルみたいなところでベッドインしてるんだけど、もちろん彼もやる気まんまんだったはずなのだが、その場になるとなぜかその気になれない。彼は、永作博美と一緒に、菅野美穂がお母さんを看取り、お葬式を終え、遺品の整理をするところまであらかた付き合って帰ってきたばかりなのです。(そんなヒマな警察署長はどこにもいるわけないのだが、そういうリアリティのなさが短所になってないところもこのドラマの良さだ)

で、たぶんがんばってはみたんだけど無理だったんだろう。裸でふとんかぶって二人で仰向けになって、「ごめ〜ん、なんか体調悪いみたい。」と彼女に謝り、会話をするシーンがひとしきり続いたんだけど、それがものすごくツボだった〜〜〜! 自分のこと情けないなーというしょんぼり感、別に女として意識して見てるつもりはないのに、ぼんやりと菅野美穂のことを考えてる様子、いろんな感情がそのシーンに出てて、もう胸がきゅんきゅんしたね、私は! ああいうシーンはいいね!