霜月の九 / 幼稚園懇談会で聞く、子どもたちの日常のドラマ
●11月某日:
先週の保育参観に続き、昨日はクラス懇談会。まずは先生が最近の子どもたちの様子を話してくれる。参観では序盤を見た「なわとび編み」、その続き…。3本の布を三つ編みに編むのが速いか遅いか、丁寧か雑か、集中力が続くか否かみたいな視点もまああるんだけど、出色はそこで生まれる人間ドラマw
3メートル超の布を「縄とび」として使えるほど固くきっちりと、三つ編みに編んでいく。それが5,6歳児にとって容易でないのは当然、作業スピードに個人差があるのも当然。先生が見せた手本を頭に、思い思いに編む子どもたち。1日めに2人、2日めに4人(←息子はココ)完成。
3日目、朝の「係の仕事」が終わると遊び始める子どもら。先生とりあえず黙って見てる。クラスのいわゆるガキ大将的なSくんと、3月末生まれで月齢の小さいKちゃんが「やらな」と気づき、編み始める…が、周りを見渡したS、園庭に駆け出し「おーい! N、R、TもMも、なわとびあめー!」と叫ぶ
名前を呼ばれても呼ばれてなくても、「あ、忘れてた」て感じで部屋に戻って来る子、実は気づいてたしあまり気が進まないけどしょうがないな、って感じの子、いろいろ。それで編み始めてだいぶ進んだNくんを見て、先生「Sが呼んでくれてよかったねー、できてきたね」とS,N両方を持ち上げると→
「あれ? Rは?」とSくん、呼んだのに戻ってこないRを気にする。N「Rは、しらんぷりしとった」S「しょうがないな・・・(何人かと一緒に再び園庭に出て)おーい、R,もどってこーい! なわとびやらなやろー!」Rくん、「はいはい・・・」と不承不承戻ってきて、やり始める。
既に完成している子がチョロチョロしすぎると気が散るので、できた子は教室外で遊ぼうね、ということになっているが、着替えとか道具を取りに戻ってくることもある。そういう子たちは、編んでる様子をチラッと見て、「おお」「できてきたやん」とか「がんばって!」とか一言二言投げていくんだってw
こういうの苦手…と自分で思っていても、やっているうちに巧くなって楽しくなってどんどん進む子もいる。反対に、不器用なたちではないと自分で思ってるだろうし周りもそういう認識なのに、ちょっと集中力が続かなくなったりして、間違えてるのに随分たってから気づく子も。
時間かけて編んできたのに間違えてるのに気づいたらそこまでほどいて戻らなきゃいけない。それはとても悔しくて悲しくてイライラする気持ちにさせることだ。Cちゃん、ほどきながら「もうヤだ!」となっちゃって、「やめる。あしたやる!」と言う。先生は基本的に無理強いはしない。
完成した子は、「帰りの会」的なところで、前に出て完成したことをみんなに報告。合わせて、どういうところが楽しかったか・あるいは難しかったかなど、一言所感を付け加えるよう先生が呼びかけたという。年長も後半なので、そういう発表の仕方も…と。で、これが難問になる子供もいる。
心の緊張がお腹の具合(便秘)に出やすいTちゃんの話がお母さんから。運動会の前も、楽しそうに過ごしてるけどお腹の調子が悪く、運動会が終わると治ったという。縄跳び編みが始まってから、また明るく過ごしてるけどお腹具合が…。お母さんが話を聞いてみると、編むのはいいけど発表が緊張する、と。
3日目、4日目で大多数の子が完成し、あと2人。途中でイヤになっちゃったCちゃんと、こういった取り組みにはあまり気が向かないMくん。4日目の帰りの会、落ち込むCちゃんを皆が励ます。「みんなでなわとびするとき、いっしょにできんやん」「しょうがくせいになれんよ」子どもは残酷なことも言う
終わってないCと一緒に遊んでたOちゃんやSwちゃんにも、追及の矛先が向く。「OやSwは、やったほうがいいよっておしえんかったと?」 OとSw、しゅんとして「おしえんかった…」
でも、落ち込むCちゃんの様子も察するのが3年間一緒のクラスの年長児。「C、できるって」「あしたはずーっと、よこにおっちゃーけん(横にいてあげるからね)」とか言う。それを居心地悪そうに聞いてた、もう1人の未完成、今まであまりやる気なかったMくんが「C、あしたいっしょにやろ」と言う!
それで、Cちゃんも「うん。あしたやる」と言う! 5日目、朝の係の仕事が終わった後、「やらなきゃ。」という気持ちで始めようとしたCちゃん。ふと見ると、Mがいない。外で遊びほうけてるw すぐさま出て行って、「M???! こらーーー! 一緒にやるんでしょーーー!」と、叫ぶ!w
こういう、先生が話す子どもたちの日常の様子が本当に面白くて、子どもって面白いな成長するなあとしみじみと感動する。どの子も、長いこと同じクラスでよく知ってるからね。で、それをこういう場でクラスの親たちで随時共有してるのも大きいと思う。それぞれいろいろあるけどみんながんばってるんだと
その後は恒例、お母さんたちから、最近の子どもの様子を一人ずつ。みんな、3,4分も喋るw これも大事な場。情報共有と、お母さんたちの自己肯定という2つの意味でw たとえばちょっと最近荒れ気味だな、と感じる子の背景が語られたり、すごくいい子に見える子の、家での意外な姿があったりw
子どものこういうことで悩んでますとか、最近こういうふうに成長しましたとか、どんな報告でも、「そうなんだー、がんばってるんだね」って感じでクラスの保護者の同僚として受け止められる場。これが母親の精神衛生上、貴重で、大切なんよねw
や、母親の精神状態は子どもにダイレクトに影響するから、結局、子どもにとっても大切なことなんだよw
そのまま降園になり、園庭で遊んだあと、遊びに来る友だちを連れて歩いて帰宅。珍しい女の子が来たので男子たち、はりきる、はりきる(笑
12時から幼稚園でクラス懇談会2時間、そのまま降園、園庭で外遊び1時間。そこから子どもたち連れて歩いて帰って、うちで遊んで、送りがてらの外遊び。ふー今日もこなしたぞ、と帰宅したらクドカンでオリンピック大河とな!
NHKの本気をひしひしと感じますが、いくらなんでも発表速すぎやしませんかw 西郷どんがなんだかかわいそうになってくるぞw
●11月某日: サク弁、豚とピーマンと玉ねぎの焼肉ダレ炒め、ソーセージ、のり卵焼き、こんにゃくのおかか煮。ごはんもぎゅうぎゅう詰め。食後に、クラスの子のおうちからの差し入れでみかんも食べたらしく、「きょうは たりた」とのこと。なんか・・・なんかな・・・(←朝ドラ『べっぴんさん』ヒロインの口癖)喉が痛い。気にしないようにしながらいろいろやる。
降園後、文庫で本借り、のち園庭遊び。7,8人で「いろおに」とかやって楽しそうだった。こういうのを見守る時間は非生産的だけど、和むっちゃ和む。夜ごはん、さんま、豚汁(キャベツ、ごぼう)、大根おろし、トマト。さんま、旬の脂たっぷり。vs嵐に松ケン。映画『聖の青春』の宣伝でいろいろ出てて、こないだは『TOKIOカケル』でも見たけど、ほんと自然体な人で小雪の好感度まで上げるなあ。ところで、なんか・・・なんかな・・・喉…いや何でもない、と思いながら録画を見返したり本を読み返したりして、寝る。