神無月の四
●10月某日:
夫の料理へのハードルが低すぎて、彼が出勤前に作った朝ごはんを食べたりする
幼稚園へ送って戻る途中、信号待ちをしてたら声をかけられて、見ると自転車出勤中の友だちだった。チャリで20分くらいのとこに住んでるけど、朝ばったり会うのは初めて。しんせーん
元々、大人の目に映りやすい成果、みたいな保育はあまりしない幼稚園なんだけど、運動会の竹馬とかクリスマス会での楽器とか、数少ないそういう機会にも「家で絶対練習させないでください、『できるようになった?』とか『ちゃんと練習してる?』とかも聞かないでね」と言うのが先生たちの常で、→
その代わり、行事の前になると、普段以上に「早寝早起き・たくさん歩く」を推奨される。家庭ではそういう形で支えてください、と。先生は子どもたちにも早く起きて早くおいでねーと言うもんだから、本来、9時に保育開始の園なんだけど、運動会直前の今、8時過ぎから子どもたちが登園してる始末…
「早寝早起き・たくさん歩く」も子どもたちにも直接推奨してるから、まぁみんなよく歩いて(走って)登園してるよね。徒歩圏内に住んでる子はさほど多くなくて、途中でわざわざ車を降りて走ったり。当然、その分、早く家を出なきゃだし、となると早起きしなきゃで、それが先生たちの狙いなんだろうけど
それまでより20分、30分早く家を出るとか、そのために30分早く起こす=夜も早く寝かせるとか、専業主婦が多い園だからできることだよなーと思う。6時半や7時に寝かせるためには、夕食は5時半とかになるわけで…。私も6時近くまで保育園にいる子どもだったもん
でも、5時に風呂、6時に夕食、7時に布団に入って朝から元気に歩いて登園、みたいなのは、実際にやっていれば子どもにとって良いリズムになるのも実感する。早寝早起きの面で子どもを支えるっていうのは、とてもシンプルで、親に特別な保育技術がいらないこと(それが難しい現実はいったん措いて。)
食べていくため、親自身の人生のためにも仕事は大事だし、休日や夜間に働く人がいるから世の中まわってるんだけど、その分の皺寄せが子どもにいってる分もあるなあと思ったりする。一方で、我が園にいると、早寝早起きは基本でそれできない親はダメ、みたいな風潮に、うんでもそれは…と思ったりも。
9時に保育開始だろうに、子どもたちを(しかも先生側から推奨して)8時から迎え入れてくれるって、すごいことだけど、その時間ってつきつめればサービス残業だよねとか・・・深く考えないでいいのかもしれんけどw
というわけで、国はもっと子どもにお金をかけたほうがいいんじゃないかと思うんだ。・・・って、あれ? それを結論に書き始めたわけじゃないんだけど、でもそれも思うんだよね。
園の保育方針でいいなと思うのは、「子どもには発達の段階があって、そのペースは一人一人違う。一段一段のぼることが大事。集団で保育するからといって、個々の発達の階段を飛び越えさせてはダメ」ということ。そのための「運動会でみんなでやるからって、家で練習させないでください」なんだよね
周りの子ができてるのに自分の子はできてない、みたいなのを目の当たりにすると、親はどうしても焦って、猛練習させたりしたくなっちゃって、結果、階段を飛び抜かさせちゃったりしちゃうから
かといって、「できない子はそれはそれでいいよ」ってただ見守るだけじゃなくて、親も先生たちも決して強要しないし、身体能力などには個々の差異があるのに、気が付けばほとんどの子ができるようになってるんだよね、今回の竹馬も。そこはやっぱり先生たちのプロのノウハウがあるんだよね
子どもに階段を飛ばして上がらせない、一段一段、ってのは心に留めてる。
絵本でも、まったく響いてなさそうだったのが、数か月経つとすごく食いつくとかある。数か月で何かの階段を上がったんだろうなと思う。響いてないときに響かせようと躍起になるのはあんま意味ないっていうか多分よくない
でも、それを集団で実践するにはやっぱり環境が必要なんだよね…先生の資質や能力もあるし、1クラスの人数が多すぎないとか。親と先生が共有し合うための時間、手段も必要。個々の差異を子どもたち自身が受け止めながら階段上がっていける環境。そうなるとやっぱりお金が必要なんだよね、公の投資が。
私費もかかる。このあたりで幼稚園に通う子は大半が私立なんだけど、けっこう高いんだよね。うちは比較的安いほうだけど
ちひろちゃんちに行って、一緒にご飯を食べて、ちひろちゃんにインタビューした。もうだいぶ前からしたいなと思ってたので、できてうれしい。で、お互いに「幼稚園のママ友ってほんと有難いよね、頼りになるし助けられるー」って話をしてたんですが、
ちひろちゃんと「幼稚園のお母さん仲間は本当に頼りになって、ありがたいよねえ」としみじみ話していたまさにそのとき、園で他のママが私のうっかりを穴埋めしてくれていたことが判明…。
ええ、幼稚園の文庫当番をすっかり失念していました・・・。クラスのママが代わりに入ってくれてた。うっうっう、ありがとうー
預かり保育のサクを迎えに行くと、今日は年少さんが多くて、サクちゃんがお世話してくれて助かりましたよーと先生に言われる。
私 「お世話してあげたん?」
サク「いや、べつに」
私 「おやつ配ってあげたりとか」
サク「あー、それはしたよ。それはするでしょ」
そして荷物を置いてどんぐり文庫へ。今日のストーリーテリングは「三枚のお札」面白かったー! 子どもたち固唾を飲んで聞いていた。サクにはまだちょっと難しかったようにも思うが(難しいというより、むかし話の世界観の知識が、やはり自分の子ども時代より乏しくなっているように思う)、鬼ババにつかまえられたのを逃げ出して追いかけてくる展開は鮮烈よねw 夜ごはんはパリパリ麺の皿うどん、味噌汁、ポテサラの残り。