睦月の十七
●1月某日: 入園グッズのひとつ、キルティング生地でつくるべき手提げ袋について、最近お世話になってる手芸店にダメもとで電話して聞いてみたら、オーダーメイドやってるってー! 喜び勇んで注文しに行く。うむうむ。これで安心。きびなごをたくさん揚げて、1/3は明日以降のための南蛮漬けにし、2/3は食べる(夫は飲み会)。最近、うるめいわしとか、かなぎとか、きびなごとかを、続けざまに買ったり実家からもらってきてたりしていると、夫がしみじみと「本当に小魚好きだよね・・・」と感心してた。感心、と解釈するのが私のいいところである、えへ。
NHKアーカイブ、と称して再放送していた、「荒川静香 金メダルへの道」録画を見る。見始めてすぐに、「これ、放送当時に見たわ」と気づく。2006年トリノ五輪のころ、27歳の私はひとり暮らしをしていて録画機器を持っておらず*1、まだフィギュアスケートのファンでもなく、オリンピックどころかテレビそのものをほとんど見ていなかった。Twitterもやってないし、テレビ欄をチェックする習慣もなかった。となると、たまたま珍しくテレビをつけたときにやってたのが面白くてつい最後まで見てしまった…というパターンしか考えられない。荒川さんの金メダルフィーバーってすごかったんだなとあらためて思う。金メダルとるまで、荒川さんの存在自体、私は知らなかったのだ。年齢制限で真央ちゃんがトリノ五輪に出られないのがどうこうと、総理大臣まで騒いでたのにも、まったく興味がなかった。
そう、この特集番組では、シーズン前半、新採点基準に苦しむ荒川静香をよそに、高難度ジャンプを次々決めて優勝をさらっていく15才として浅田真央が登場する。この天真爛漫な少女が、こののち、どれほどの壁につきあたり、苦しみや悲しみと対峙しなければならなかったか、そのうえで、どれほど強く美しいスケーターになったか。8年後にこういうものを見ると、ものすごい感慨にとらわれる。
●1月某日: 昨日の昼ごろから「ん?まさか喉が痛い?」と気づいて私が生姜湯を飲むなど対策していたところ、今朝になって夫が「俺、熱がある」と。この秋冬、彼の微妙な体調不良はどうしたことであろうか。熱が出やすい。咳が出やすい。私は結核を疑い始めている…。でも、食欲はいつもどおりなんだよな。ちなみに私も風邪具合が悪い。喉が痛いし微妙な倦怠感がある。まあ風邪を最初に持ち込むのはサクなんだよな。で、父母も律儀に毎回うつっているような状態。夫の場合は会社も体調不良者続出らしい。サクはかなり回復。幼稚園プレクラスの日で、朝「まだ鼻水出てるけど、幼稚園行ってだいじょうぶかな?」とサクに聞いてみると、「だいじょうぶだよ! ようちえんにティッシュあるから!」と元気な答えが返ってきた。そーゆー問題では…、ま、いっか。夜は、「パパがおふろあがりしたら、3にんでおちゃでもいただきましょうか」などと言う。どこで覚えた言い回しだ? STAP細胞とやらの研究について発表がなされた。画期的な発見らしい。その中心となっているのが30才独身女性だったと知るや暗然としてしまうのは、マスコミの騒ぎ方が容易に想像できるからである。すぐに、割烹着だのデートだのムーミンだのばっっっっかり報道され始めた。確かにSTAP細胞について説明されたって一般人はポカーンである。しかしだからといって一般人の目線までひきずりおろして(持ち上げているつもりの報道でも本質的にはひきずりおろしてるのと一緒)どうする。