葉月の十六 / 長月の一

●8月某日: 台風は温帯低気圧に変わり、風はほとんど気にならないが雨がすごい。これだけまとまって降るのは本当に久しぶり。朝方は雷も。雑事をしつつ小説を読むという1日。やる気になれば、細切れの時間ばかりでもどんどん読書をすすめられるのが私のいいところ(?)だが、とにかくこの小説の力がすごくて、上巻を読み終わったところで即、下巻を買いに行くことに。幸い、雨が上がっている。サクを夫に託してウォーキングがてら…と思ったが、「サクもいくー」と言うので自転車に乗って連れていく。105円コーナーにきれいなのを見つけ(ええ、ブックオフです)、サクと一緒にひとしきり絵本を読んで、ホクホクしながら店を出ると、瞠目するほどのどしゃぶりになっていた…。ふたりしてレインコートを着て雨に打たれながら帰る。サクは「おおきなかぶごっこ」にハマってる。これでオマエも大きな顔して「本? ロシア文学が好きですね。トルストイとか」なんて言うがよい。夜、夫 作のコロッケ。揚げたては危険なほどのうまさ。晩酌しつつも細切れの時間で読み進み、寝る前に読破。はぁーどう解釈すべきか悩んで読み終わっても離れられなーい! そんな終わり方だった。ちょっと怖いし。余韻を抱えつつ寝る。

●9月某日: 今日も雨。夫、朝から先週の半沢直樹の録画を見てる。私はリタイアを宣言した。みんなが新鮮に感じている部分(銀行や金融庁/国税の仕事とか、舞台役者の怪演とか)が、私にはそうじゃないってことかな、このドラマに対する世間と私の乖離は。堺さんについては来月からの「リーガル・ハイ」に全力投球しまっす。「倍返し」は脚本がどこかに入れてくるだろうね〜w いつものようになにげなくストレッチしてて腕を挙げた瞬間に首筋を違えた。すっごく痛い。あるよね、こういうこと、加齢とともに…。首の血行が悪くなるのか頭痛までしつつ、予約していた美容院へ。痛い痛いと思いつつ、散歩がてら遠回りして、酒屋で酒類を買い込んで帰る。サクには大ニュースが! 大好きなねこトラック(クロネコヤマトの宅配トラック)のトミカタカラトミーが作ってるミニカーね)が、クロネコヤマトから宅配されてきたのだ! し、か、も、子どもにはそんなこと関係ないでしょうが、非売品なんです! ヤマトで宅配ポイント?が貯まるなどしたら、もらえるってやつ。差出人は私の友だち夫婦。以前、お友だちが持っていたので見せてもらったことがあって、ものすごく精巧な出来なので釘づけだったサク。目をまんまるにして、「すごい」「これは」「ねこトラック…!」と声にならないかすれ声をいくつもあげたあと、だんだん音量アップ。「すごいですね、このねこトラックは!」 「これ、サクちゃんの?」 「じゃじゃーん、ねこトラックーーー!」 1日じゅう離さなかった。