朔太朗的日常: 満3歳1か月半 その2

●遊びが面白い。

●あるとき、突然、ブロックを、同じ形、同じ色に分類して、4つずつくらい縦に重ねてつなげ始めたんだけど、ぴったりくっつけてつなげるんじゃなくて、すべて微妙に“あそび”の部分を残してというか、ユルくつなげてる。なんでだろう?と思ったら、おもちゃの包丁(に見立てたものw)を持ってきて、「どれがいい?」と尋ねてきた。「サンドイッチつくるよ」と。それらブロックは「ざいりょう」「やさい」だと言い、包丁でギコギコ、とやって切り離していく。切り離しやすいように、わざわざユルくつないでたのか〜。パン(に見立てた大きいブロック)に「ざいりょう」を挟んでいくときは、ちゃんとしっかりつないでる。

●夫が、何かの粗品で、チャイニーズっぽい顔立ちのフッフーマウスの貯金箱をもらってきた。底フタをあけっぱなしにして、床の上におく。5円玉をひとつと1円玉を3つ、サクへのお小遣いってことにしてあげると、後頭部の投入口から入れて、パカッとフッフーを持ち上げて中身を出して、と「おお〜っ」て感じで遊んでいたが、数分後、タタタッと別の部屋へ。なんだろう?と思ったら、「そういえば自分用の椅子に、ちょうど投入口っぽいスキマがあるじゃないか!!」と閃いたらしい。そこにコインを入れては出し、入れては出し。「ポストみたいだね〜」って言ったり、「これは どうして あながあいてるの?」と5円玉を穴があくほど見つめて(もうあいてるんだけど)尋ねたり。

●3歳の誕生日にプラレール(の、ごく基本的なセット)をあげたんだけど、サクはいまだに、新幹線に電池を入れて動かすのが嫌い。基本的に、電池で動く、ってものに不信感を抱いているらしいんだけど、レールの上を勝手に走るのをじーっと見てるってのがつまんないのもあるみたいで、それよりは、延々と自分の手で動かす(動かしながら小芝居をする)ほうが楽しいらしい。ダイソーに売ってる新幹線や電車のおもちゃ(1両100円とはいえ、ちゃんと本物の車種を模していて、かなりの出来)を、行くたびにせがまれてひとつずつ買ってやってたら、けっこうなコレクションになった。それらも登場させて、プラレールの上を走らせる。ただしそれらはプラレールの正規品でないので、当然、車輪がレールにきちんと合わない。

●そこで、あるときふと思い立って、らくがき帳を切り離して、1枚1枚に大きくいろんな形(まっすぐだったりカーブだったり)の線路を書いていって、マステでつなげて大きな線路にして、電車を走らせる…て遊びをしたら、超喜んでた。駅の絵も描いて、ブロックで駅(の躯体)をつくってマステで貼りつける。トンネルもブロックで作る。線路も駅も無限につくれる。各駅停車してたらいつまで経っても目的地にたどり着けそうにないな、てぐらいに駅を作ってた。

●観覧車を見た次の日には、観覧車。友だちの家でカメを見た次の日には、カメ。世界陸上開催中には、応援のための旗。予防接種した日には、聴診器と注射と薬。など、白紙や色紙や段ボール、ストローやゴムやビニルひもなどを使ってテケトーに一緒に作ると、喜んで夢中になる。クレヨン、はさみ、のり、テープなどの道具をそれなりに使えるようになったので、けっこういろいろできる。とはいえ、子どもにやらせるのが主旨だし・・・ってごめんなさい嘘つきました、手助けしてる私の図画工作能力がちゃんちゃらおかしい(from 「あまちゃん」)レベルなので、決して家族(や親しい友だち)以外には見せられない「門外不出の謎の品」が次々と出来上がっている昨今…www

●絵本や、写真や、新幹線のおもちゃの現物など、お手本を見ながら絵を描いてるときがある。

●数か月前に買った新幹線の写真絵本を一等気に入っていて、最初は、ひとつひとつ眺めて、「あおいしんかんせん」「あかいしんかんせん」と見たままを言って満足していたのが、今は文字を指さして固有名詞を言え、と促すようになり、覚えてしまった。今では、ページをめくると、それぞれの車体の下に書いてある一言本文(「つるんとした まるいかおが かぜをきって ぐんぐんはしっていくよ」 とか、「しんおおさか と かごしまちゅうおう を むすぶ しんかんせんだよ」とか、「とうかいどうさんようしんかんせんで おおぜいの ひとを はこぶ はたらきもの」とか)もスラスラと言う。子どもってこーゆーとこある、と知ってはいたものの(そして、そういうのって賢しらでかわいくないんじゃないかなーと思っていたが)、実際に我が子の進化の一部始終を目の当たりにすると、面白いもんである。

●それをきっかけに、最近ではとにかく「文字が何かを表わしている」というのが気になって仕方ないらしく、絵本を読んでいても、親が読むのを待っているのではなく、「これ なんて書いてあるの?」 「これは?」と、自分が主導権を握って、文字の書いてある場所を指さして、文字と言葉とを対応させたがる。新幹線の絵を描く時も、絵本と同じように、絵の上に文字らしきもの・・・甲骨文字というかサク文字というか・・・を書く(強いて判読しようとすると、ぜんぶ、ものすごく下手な「だし」という字に見える)

●私としては、文字を読めるようになるのはまだ先でいいと思っているので、ひらがな(カタカナ)の一文字が一音と対応しているという事実にいっさい触れないようにしている。数か月前、母親がうっかり買ってきたアンパンマンのあいうえお絵本…とかいうのも、まだ当分、本棚の奥深くに隠したままにしとくつもり。しかし、本人が「一文字一音の法則」に自分で気づいてしまったら、(この字は?この字は?となったら)もう腹をくくるしかないだろうか…。いやいや、やっぱり…。