卯月の八 / 浅田真央引退表明

●4月某日: 午前中、夫がサクを自転車に乗せて遊びに連れていく。張り切って遠くまで行って、帰宅後「お尻が痛い…脚も、明日あたりくるかも…」と言っていた。午後、補助便座を買って組み立て、サクをトイレに誘ってみるが、完全拒否。とはいえ、やはり気になってはいるらしく、夜、「トイレはどこ?」 「したくなっちゃった」というので、ズボンを脱がせて座らせてみようとするが、そこからは大抵抗。「だいじょうぶだよ〜」「怖くないよ〜」と笑顔で言っても、しがみついて離れず、おしっこどころでなし。ま、もとよりスムースにいくとは思ってないし、気長にやるつもりだが、サクさんなかなか手ごわそうである。

国別対抗の競技会のフリー演技が終わったあと、浅田真央ソチ五輪後に一線を退くことを示唆。即座にいっせいに取り上げられ、まるで今日明日にも引退しそうな騒ぎである。NHKニュースでも、スポーツ枠ではなく通常ニュースの二番目に報じたとか。確かにソチ五輪のときに23歳になっている彼女にとって、そこが一区切りになる(そのあとの4年間ということになると大きな覚悟が要るだろう)のは自然だ。長年のマスコミ対応で実は非常に正確な言葉遣いをする彼女は、「今は」そういう気持ちである、と言ったに過ぎないのだけれど、自分の発言がどれだけの波紋を呼ぶか知り抜いている彼女が、「今の気分」を気随気ままに口にするわけはないとも思う。エェェェェン 。・゚・(ノД`)・゚・。  成績いかんにかかわらず、どんなスポーツ選手も本人が進退を決めるのはあたりまえだ。それでも、トップ選手になればなるほど、家族やチームやスポンサーなどサポーターの存在に自覚的だから、彼らを裏切るような言動は慎むもので、よくよくの思いがあっての発表だろう。そして、この若さで、こんなにも、「あなたが決めたなら、誰にも止める権利はないよ。今までこんなにもすばらしい姿を見せ続けてきてもらったのだもの」と思わせるアスリートがこの先に出てくるのかどうか、疑問である。つまり彼女が決めたことならばすべてを甘んじて受け容れる所存!というスタンスのわたくしなのだが、それにしても、今日明日にも引退する、というわけでもないのに、なんだろう、この、とてつもない喪失感は…。

●4月某日: 育児サロン:校区の福祉活動の一環で、ボランティア女性に見守られながら母子が遊ぶ / 育児サークル: 校区から予算と場所の提供を受けているが、活動自体はすべて母親たちが主催するもの …という違いがあり、久々に前者に参加してみた。ごぶさたになっていたのは、前者は、0歳〜1歳の子も多く、部屋の人口密度も高く、そういう子たちにとって、走り回りたい年頃の子が多ければ脅威になりえるし、走り回りたい年頃のサク自身、若干、窮屈だろうから、広い戸外(公園)などで遊ぶほうがいいかなあ…と思ってのことだった。後者にはほぼ毎回参加中。そして両者は同じ場所(小学校の空き教室)を本拠地にしていておもちゃも同じものを使っているし、今日の育児サロンにも、サークルの仲間たちも何人も来ていたのだが、サク、「これ、いつも(サークル)と違う」と足を踏み入れた瞬間から感じたらしく、ちょっとどぎまぎ気味。わかるのねぇ…。おもちゃを片付けるころから本領発揮し始め、その後、小学校の校庭の遊具で遊ぶだんになると、お友だちと競うような勢いになる。「よぉーし今日もよく遊んだ」と、昼ごはん後、寝かしつけるも、昼寝なし。ブーブー。

テリー伊藤が、番組中で浅田真央について無礼千万な発言をしていたらしく、斬って捨てたい。調子が思わしくないとき、キム・ヨナが競技会復帰してからの日々、お母さんが亡くなったあとですら、彼女がいつ、衆目の面前で幼い態度をとったというのか。衣装のことはさておいても(笑)「アイガッタリズム」が幼く見えるならばなんと即物的な感受性であろう。あれほどの品格を感じさせる若いアスリートもいないと思うが…? ネットは炎上していたけれど、あれが中高年の一部の意見を代表しているのだろうか・・・?

三國連太郎、死去。私は「釣りバカ」は見たことがなく、彼については沖浦和光との共著「芸能と差別の真相」のイメージが強い。俳優としての活躍や追求も、数々の女性遍歴も、1923年に生まれて、28歳で俳優デビューするまでの前半生が根底にあってこそ、と本人も意識し続けていたもようで、衝撃の本だった(スキャンダラスな本ではなくむしろ学術寄りです)。佐藤浩市は会見で「普通の親子関係ではなかった」とは言っていたが、それにしても、三國の最期の年月に家族として世話をしていたのは佐藤だったというし、余人に窺い知れない葛藤があったとしても、佐藤が、自身、俳優として良い仕事を続ける傍ら、父についてあちこちで聞かれれば発言することで、晩年の尊厳を守ったのは明らかだと思う。