『BOSS』と『Mr.Brain』 ベタ処理など

で、帰って、今夜の『BOSS』を見たんだけど、やっぱりこのドラマは、若めの大人にとっての「水戸黄門」だよなー。という認識、再び。

捜査方法や犯人の動機なんかについては、描きこみの薄い部分は正直あるんだけど、結局、あまみ姉さんがすべての矢面に立って、かっこよく解決してくれる。少ないけど、部下にもいくばくかの見どころや見せ場がある。

同情すべきところのある弱き犯人たちに、人間的に心を寄せるところも見せつつ、でも罪は罪だ。とはっきり言い切って憚らないあまみ姉さんの姿勢、それを視聴者に納得させるだけの彼女のキャラ設定、
そして信条を貫けるだけの高い能力、実行力が、見てて単純に心地いいわけよ。

ちょっと風変わりなところもありつつ、しかし圧倒的に優秀な主人公が、著名な役者演じる犯人役を、基本的に1話完結型で追い詰めて事件解決する・・・って、もちろんドラマの王道。

飽きやすく忙しい現代の視聴者をもろにターゲットにしたこのやり方は、もちろん『BOSS』に始まったわけでもなく、先週始まったきむたくさんのドラマ『Mr.Brain』もまったく同じフォーマットなんだけど、だからこそ同じ俎上で見られても仕方ない。

きむたくさんのほうは第1話が放送されただけだが、初回100分拡大枠ということでやや散漫だったり、登場人物やドラマ世界の紹介の必要があったとはいえ、同じ事件解決ものでも、どうにも『BOSS』ほどのカタルシスを感じられなかった。
なにか切迫感が足りないというか、「何が何でも解決してやる」っていう意志みたいなのを、主人公のきむたくさんから感じなかったのだ。
その軽みを心地よさとして受け容れるには、私が土曜20時枠の視聴者ターゲット外なのかもしれないけど・・・
たとえば、『古畑にんざぶろう』だってひょうひょうとしてるんだけど、あれとは違う、小細工に走ったあざとさ、みたいなのを感じてしまったんだよなー。
ベタものとして、ぐっとこなかったんだけど、きむたくさんのドラマはベタものじゃないのを狙ってるのかな?
きむたくさん周囲のキャラ設定とか、ありえないほどベタだったのに・・・。
よくわからない。
よくわからないので、今週もまた、見ようと思ってます。
でも今週の犯人、ガクトでしょ。予告を見る限り、明らかにイロモノ・・・。