皐月の四 / 「真田丸」 巡回展

●5月某日:


 
そんな今日のサク弁は、ごはん(鮭フレーク)、鶏照り焼き、のり卵焼き、たけのこ煮、スパサラ、ブロッコリー。遠足が実現してたら、もうちょっとは(ちょっとだけネ)豪華なお弁当になるはずだったけど。降園後は雨の中、友だちの家へ遊びに行くサク。1日2度の送り迎え、雨の中はけっこうホネだけど、まぁ親の仕事ね。

帰ってくると、「きょうのようちえん、たのしかったー!」とサク。聞くと、初めてのゲームをみんなでやって超盛り上がったらしい。さすが、先生。遠足中止の残念さを払拭してくれる。やり方を説明して、家でもやってみた。夜ごはんは、麻婆豆腐、カツオのたたき、いわし南蛮、ニンジンツナサラダ、トマト、赤ピーマン、きゅうり。それに、安くなってたからと夫が握りまで買ってきた。

サクが寝てから、夫と、囲碁の井山裕太名人のプロフェッショナル仕事の流儀を見る。2年くらい前にやったののアンコール放送だったみたいだけど。26才で七冠を達成した記念だったらしい。囲碁ってやったことない。面積を競うゲームだというのも初めて知ったけど、面積の測り方がまったくわかんない。将棋以上に難しいんだろうなー(頭の悪い感想だw)。すごい。すごすぎる。でも、甥っ子にちょっと似ててかわいい。井山さん。これから注目するだろう。
 
●5月某日: 天気もいいし、大濠公園にでも行くかー、って話になったところ、夫が「NHK(福岡放送局は大濠公園の目の前にある)で真田丸巡回展っていうのやってるぞ」と嗅ぎつける。でかした。で、その前に、港1丁目のカフェで昼ごはん。これも夫が食べログで見つけたんだけど、港のあたりってなかなか来ないのでコインパーキングから歩いてるだけで楽しい。

店は2Fが猫カフェになっていて、1Fからは大きなふさふさの猫ちゃんが1匹、座布団のように丸まって眠っているのが見えました。「いや、あれはおざぶやろ」「ぬいぐるみやない?」と議論沸騰、サクが罪の無い子どもの顔でギリギリまで近づいて、「あそこがしっぽ、あっちがて。にくきゅうがみえた」と報告。

真田丸巡回展、無料で入れるギャラリーなので、お宝ザクザクってわけじゃないけど楽しかった。信繁・信幸・昌幸が実際に撮影で着た着物や、扇子や櫛などの小道具がありました。着物は麻っぽく、通気性良さそうだった。昌幸のモフモフの上衣と、モフモフのカバーに包まれた剣もありました。

f:id:emitemit:20160723154740j:plain


メインキャストのサイン色紙も陳列されていた。20人分くらいあったんじゃないかな。「大河ドラマ真田丸巡回展おめでとうございます ○○(名前) サイン」て感じに、みんな同じ形式で書いているので、比較しやすくて面白かった。役者さんの筆跡を見る機会もなかなかないしね。内野さんが群を抜いた達筆で、堺・大泉の兄弟は共に実直そうな文字。小日向さんと黒木さんは、ちょっとデザインちっくな、個性的ですてきな文字だった。

で! その展示とは別の場所で、常設されているらしいお宝を発見!!
 





 
大河ドラマは1話で1冊の立派な台本。朝ドラは、1週間分で1冊に製本してあり、どちらも、冒頭に「香盤表」っていうのかな、縦列にシーン名、横列に役者名が書いてあって出演シーンに○がついてる表がカラーの紙で折りこんである。感動だったわー! 
 
夜ごはん、ピザ、いわしの丸干し、生わかめ&サーモン、キャベツのコールスローにごぼう&にんにくチップ乗せ、トマト。なんかむちゃくちゃなメニューだけど家だからいーのです! ピザは、昼間、夫が「なんか急に食べたくなった」と台を買いに走ってソースを作ったもの。鶏ミンチと玉ねぎ、きのこをトマトソースにしたのをベースに、さつまいも&かぼちゃチップスを作ってトッピングし、チーズをたっぷり。ピザ作りは子どもも一緒に楽しめるのでいいですね(私は一緒に楽しんでませんがw)。

サクが寝た後、プロフェッショナル仕事の流儀、スーパー高校生特集とやらを見る。ピアニスト牛田智大くん、ボクシングの松本圭祐くん、すてきだった。まず顔つきがもうプロフェッショナルだし、言葉もとてもわかりやすく、深い。

松本くんのコーチでもあるお父さんも印象深かったなあ。茶髪で眉毛の細い、元ヤンの雰囲気ぷんぷんのお父さん。もちろん一生懸命教え、相手になるけど、いわゆるスパルタお父さんではなくて、しばしば「大丈夫か? もう少し○○するか?」とセーブを持ちかける。子どもを心配するお父さんの顔をいつも見せていて、それで松本君は、「お父さんはああ言うけどストイックにやらなきゃ」「(試合前)お父さんはああ見えて繊細だから、大丈夫だと伝えるためにミット打ちしよう」なんて思ってるんだって。番組スタッフが、試合後(その階級の高校生クラスで日本一になった!)そんな松本くんの言葉をお父さんに伝えると、「そうですか」と笑った後、目頭を押さえて沈黙し、「いや、そんなこと考えてるなんて、思わなかったもんですから・・・」と声を詰まらせていた。
 
 

皐月の三

●5月某日: 午前中、走る。5.5キロくらい。日陰を探して走る季節になったが、11時にもなるとすっかり日も高くなっている。所用ついでに自転車散歩をしているサクと夫に途中会う。昼ごはん、チャーハンとミニうどん by 夫。部活を終えた学生みたいなメニューを食べてしまった…。

昼下がり、夫の実家に出発。途中運転していく。今日は車が少なめ。だが、風が異様に強くてちょっと怖い。着くと、家でたくさん印刷してきた写真を1枚1枚解説しながらじぃじ・ばぁばに見せるサク。夜ごはんは今回も義父の振舞いで、おなかいっぱい。アジ刺がとても新鮮、かんぱちのアラ煮も超おいしかった。サクは鶏の唐揚げをバクバク。

義父は4月から、地区の区長をつとめることになったそうで、先月はたいそう忙しかったそうだ。義母いわく「何でも真面目にする人だから」わかる。ここ何年も、中国・韓国からの団体観光客が大挙していた近くの南蔵院(巨大な涅槃像がウリ。)だが、熊本大分の地震以来、彼らを乗せた大型バスがぱったり姿を見せなくなったという話が印象的。

 

●5月某日: 朝ごはんを食べるとさっそく庭でシャボン玉、広場で自転車やボール遊びをするサク。よく晴れて、今日は風も弱まったようだ。ここからほど近い「樹芸の森」に行ってみようということになり、義父の車にみんなで乗り込む。結婚して8年になるけど初めて行く場所。篠栗耶馬渓、ともいわれている豊かな森林公園で、途中の広場に駐車。バーベキューをしたりテントを持ち込んだりしている人たちもたくさん。巨大な鳴淵ダムも一望できた。

そこから「展望台」という矢印に沿って登り始める。特に距離が明示されていないのはすぐそこだからかと思ったら(広場でもかなりの高台なのだ)、えらく先が長く、ちょっとした山登りになる。義母が大丈夫かなーと、進むべきかあきらめるべきか迷い迷いだったけど、マイペースでゆっくり上ってこられてよかった。サクはひょいひょい。坂道や階段になると子どもは強いですね。体重も軽いしね。道はかなり手入れされていて、その分ワイルドさは減じるけれど、足に心地よい芝も敷いてあり、快適なハイキングだった。3,40分で展望台に着いたかな。これはすばらしい景色で、一同感嘆。海ノ中道とその向こうの志賀島。能古島、奥には糸島半島も見える。眼下の町並みは久山、その向こうは箱崎と香椎。「篠栗から海が見えるなんてね」と義母。

降りて、昼ごはんを食べにいくついでにと、萩尾地区というところに寄った。







数か月前、松っちゃんとパンクブーブー黒瀬が番組で来たという定食屋で遅い昼ごはんを食べる。義父は昔からの馴染みで、例の日、店がわは、黒瀬(この町の出身)がもう一人芸能人を連れて来るとは聴かされていたけど、それが松っちゃんだったとはびっくり仰天だったとか。

 

>>私の疲れが、すうっと消える。栄養豊富な天然オールインワンドリンク

 

 

『とと姉ちゃん』 第15週 「常子、花山の過去を知る」 ツイートと追記 :ついにどでかいカタルシス

f:id:emitemit:20160417213136j:plain

 








































































 

ついにやってきたカタルシスの大きさよ。常子は花山を求め、花山も常子を求めたのだと思う。常子だから再び踏み出すことができた。年齢もキャリアも違いすぎる、しかも異性の2人の、このバディ感!

もうちょっと早く花山と出会って組んで・・・って意見。うーん、でもここまで見てきたから、あの常子が奇才・花山と出会って、こんなふうに強い瞳・強い表情で説得して「常子さん」になるなんて!っていう万感があったように思う。いろいろな出会いがありいろいろな別れがあった、でもまたここで出会い(再会し)、始まる。この焼け野原跡のバラックが2人の原点。

常子と花山との対峙にとにかく迫力があって、だから高畑充希の・だから唐沢寿明のキャスティングなんだなーと。充希ちゃんの演技力は知っていてなお、「唐沢寿明とバディって、そりゃいくらなんでも年の差ありすぎでは?」とキャスティング時から思っていたものですが、唐沢相手に一歩も引かない堂々たる高畑充希の演技に感嘆。なんという女優さんでしょう。唐沢さんがインタビューで「演技も歌もうまくて、絶対的な自信を持っている」と答えていたのもわかります。若い娘さんの、その実力に見合った自負心が心地よく、常子にぴったりだと思います。

そして唐沢寿明ってやっぱり魅力的な俳優ですね。スターというのとはちょっと違うけど、すごい存在感だなあ。大工の場面といい第1号へのダメ出しといい、小橋家の女たちとの相性もまったく問題ないどころか楽しくてびっくりした。常子と五反田のサシ飲みとか、花山と五反田のサシ飲みとか、「このドラマはキャラ萌えを誘発しない」って思ってたのにめっちゃ萌えるじゃないですかー

 

 

皐月の二

●5月某日: 朝起きた夫、「おおおー筋肉痛がーーー」と悶える。今まさに新しい筋肉が生まれているんだよ、と適当に励ます。サク弁、ごはん、豚肉とネギのしょうが焼き、かぼちゃ煮、卵焼き、ツナと人参サラダ、ピクルスのきゅうりとパプリカ。

送って行ったあと、そのままお母さん人形劇団。今年度第1回目の活動で、新しい座長さんを中心に近いスケジュールの打ち合わせなど。降園後はサクの友だちが遊びに来る。新しいおもちゃで盛り上がっていた。彼が帰るのに合わせて私たちも家を出て、花屋さんで母の日の予約をしたり。18時、バスで居酒屋へ。夫と待ち合わせ。海老と生ハムサラダ、串盛り合わせ、餃子、牛ホルモン鉄板、アジフライなど、居酒屋らしい料理を堪能しお酒を飲む。

 

●5月某日: 1日雨。朝いちばんでスーパーに買い出しに行った(買い出し好き)夫、「風が強いからサクは外には連れ出さない方がいいかも」。そっかーそうだよね、と思うのと同時に、1年後にはこれぐらいの風でも小学校まで自力で歩いて行かなきゃいけないんだよなとも思う。

昼ごはん、そばと夫・作の野菜かき揚げ。ドラッグストアに行くついでに本屋に寄ってじっくり立ち読み。いったん帰ってサクを呼んで、傘をさして近くに出て、近所の川がすごく増水しているのを見る(ちゃんと安全なとこからですよ)。午後は、夫がちょっとした大掃除・・・中掃除くらいかな?をして、サクもすごく手伝ってた。そんななりゆき上、私もちょっとだけがんばって掃除しました。中の下・掃除くらい。夜ごはんは、一口カツ、あさり酒蒸し、ネギちぢみ、野菜サラダ。ビール、白ワイン。サクを寝かせながら一緒に寝てしまい、翌朝悔やむ。

 

>腸の環境が良くなると肌の調子も良くなる
めざましテレビで紹介された天然の便秘改善策【サジー】

 

 

『真田丸』 第28話 「受難」

f:id:emitemit:20160111201544j:plain

 

私、「真田丸」見て初めて泣いたんじゃないかなっていう第28話です。なんといっても新納慎也さんの演技がすばらしかった。優しげで、繊細で、ちょっとおバカで、これほどまでに愛すべき秀次像、そして彼が滅びていくさまの哀切は、脚本もだけど新納さんの演技によるところもかなり大きいのでは。あと、寧さまの悲しみの表現もすごくよかった。新納さんがブログに鈴木京香とのオフショットをアップしてたんだけど、すっごく綺麗で若いのね。寧さんは演じてるんだなあと思う。若くて美しい茶々との対比もあるし。

サブタイトルは「受難」で、ここでキリスト教のモチーフが出てきたのにも驚かされました。謀反人=支配者への反逆者として処刑「されたことになった」秀次ですし、本質的な意味では支配者によって滅ぼされたともいえるでしょう。引っ立てられていく妻子たちは、殉教者たちの列のようにも見えました。

秀吉が秀次を滅ぼしたのではなく、秀次が自ら出奔し死に至ったのを制度の中で正当化するための切腹申しつけ→妻子の処刑 というのは、初めて見た者にとっては大変斬新だけど、妙な説得力を感じました。実際、秀吉の年齢と拾の年齢を考えれば、豊臣政権にとって秀次の存在は大きく、彼がいなくなって得をするのは、豊臣政権よりもその終焉を願う有象無象の衆としか思えません。

いや、ドラマでは徳川や真田が「待っている」姿を描くいっぽうで、秀次の縁戚関係をまったく描かず(妻が30人もいればすごい数の縁戚がいて、そこには数多くの政治的関係があるはずよね)に済ませたから、このような感覚になるんでしょうけど、そういう「導き方」がつくづくうまいドラマであります。

本当はちょっとね、もうちょっと政権構造とか社会システムとかに触れた展開を望んでいるんだけど、まあ大河ドラマって昔から、朝ドラに負けず劣らずホームドラマですもんね・・・

 

しかし秀吉と秀次の心がとことんすれ違ったあげく、ポジション的に弱い秀次が心を病んでついに自死するという流れはあまりにも胸にくるものがありました。


拾を支援するために必要と思っている茶々。一度は「ありのままの貴方で」と秀次自身を肯定する言葉をかけたが、「秀次には荷が重いのだろう」と慮った寧。優しい兄を慕っていた秀保、秀俊らの弟たち。今でも孫七郎と呼んで彼の気の優しさを理解し好もしく思っていた福島正則(ほんのちょっとの彼の出番が、今回すごく大きかった)。自分なりに力を尽くした信繁。そして「かわいい甥っ子」の言葉には真情もあっただろう秀吉。

秀次の周りには現時点で彼を滅ぼしたい者は誰もいなかった、むしろみんなが彼を大事に思っていた。それでも、彼を誰も救えなかったっていうのがね・・・。

信繁はしきりに当事者同士を会わせて忌憚なく話させようとしてたけど、それが叶ったとして事態は変わっただろうか? 信繁と信幸がそれでうまくいったのは真田だからだろう。秀次は既に「もう二度と秀吉に会いたくない」レベルまでいってた。どうしてそこまでいっちゃったかというと、2人共が政権の中枢にいるから。彼らが権力という衣を着ているからだ。今さら対面して秀吉が何を言っても心には響かなかっただろうし、秀吉は秀次の心を動かせることを言える人間ではないだろう。

ただ、「1ヶ月の謹慎」 1ヶ月では短いだろうけども、そうやって職位と権力から離れて療養することで多少なりとも良い方向に向かったかもしれないとは思う。そう考えるとやっぱり、間に合わなかったのが悔やまれるし、でもそりゃ間に合わないよな秀次にとっては、とも思う。

「秀次、なぜ死んだ」という怒りにまかせて妻子を殺し、そののち泣いている秀吉という人間のメンタルが、こうして回を積み重ねてきているので大変説得力があった。あと、「重版出来」でも思ったけど、小日向さん、加齢による猫背(というか腰が曲がる)の演技が超うまいよね。

今回、非常に印象的だったのは秀次と信幸が語り合う場面で、ああこのために、先週のお兄ちゃんブチギレもあったんだなと。豊臣と真田の対比の構図は先週時点で見えていたけど、個人的にはやっぱりちょっと作為的だったかなーと思っている。

ただ、そんな作為をどうしてもやらなきゃいけなかったのは、もちろん、それが今後につながるからなんだろう。どうつながるんだろうと考えているけどまだよくわかんない。

先週あれほどブチ切れてたお兄ちゃんは、今週やはり自分から信繁に謝った。信繁にしたら、「さすが兄上、時間をおいたら本当に冷静になられた」って感じなんだろうけど、視聴者は秀次との会話を見ているわけで。

信幸は秀次に救われたのかもしれない。秀次に向かって「自分も同じように大変なんだ」と言いながら、やはり秀次の圧倒的な荷の重さを感じただろうし、それでも自分に対してはどこまでも穏やかで優しい秀次に打たれただろうし、自分は信繁には振り回されておらずただ嫉妬していただけなんだと気づいただろう。秀次のことを誰も救えなかった、でも秀次は死ぬ前に似た苦しみにある信幸を救った。

キリストの受難には「身代わり」という意味合いもあると思うんだけど、秀次の死に身代わり要素があるなら信幸かな、いや信幸は死ぬほど苦しんでいたってわけじゃないけど、今週になっても思いつめて官位返上を申し出たりはしてたわけでね。

で、信幸は秀次を救えなかった。信幸にとって「救いたいのに救えなかった」「間に合わなかった」っていうのは、今後また、大きなやつが控えてるんだよね。今回を踏まえた描写になるのか、注目であります。

信幸の「つらいのはあなた(秀次)だけじゃない」は、先週のおこうのセリフのリフレインでもある。やっぱり夫婦なんですねー。おこうさんもつらいんだ。つらいけど覚悟を決めていてかっこいいんだ。それに比べれば稲ちゃんは子どもだけど、実際まだまだ若いんだし(だよね?w)やっぱり私には稲が気の毒にも見えるなー。いまだに、嫁いできたときの寒がりな子どもなんだよね。歩み寄っても心を開かない嫁に信幸が苦慮するのもわかるけど、それで「病弱かどうか今ひとつわかんない前の嫁」を抱きに行ったのは信幸だからなー。

豊臣と真田の対比で言えば、「どうしてもやる気がおきないから、表向きは俺がやってることにしておまえやってな」と意に染まない仕事からいともやすやすと逃げ出す昌幸な、このテケトーさが必要なんですな、でも引き受けてくれる息子がいるからできることだけどさ。あと吉野太夫に脂下がってるの薫様に隠してるけどな。薫さまの出自がここで俎上にあがってくるとは楽しみ。昌幸は知ってんのかな? 家庭内で嘘がある、ってのは今後に響きそうではあるよね。

なるほど、ここで呂宋助左衛門なのか、おたかはこうなるのか、と。鬱陶しいきりちゃんは秀次にとっては聖母のような存在だったのだね。で、信繁ときりちゃんって結局最後の最後までめおと関係にはならないような気もしてきた昨今です。

 

 

卯月の二十 / 皐月の一

●4月某日: 連休中だというのに夫も子どもも朝が早い。夫なぞ6時過ぎに起きてランニングに行っていた。午前中から料理して、友だちの家で持ち寄りランチ。うちからは、唐揚げ、チャーハン、たけのこごはんのおにぎり、野菜ピクルス、赤ワイン。もちろん夫も(夫が?)もりもりがんばったメニューである。

友だち(夫)は得意の燻製料理! 燻製をやる旨、前夜に連絡を受けてガッツポーズをした私たち夫婦であるw 友だち(妻)は、豆サラダに、パンそしてシフォンケーキも焼いてくれた! 超うま!! 

 

f:id:emitemit:20160718103657j:plain


子どもたち、よく遊ぶ。庭に降りてブランコにも乗ったり。サク兄ちゃんはなかなか気に入られた様子。うちにまだない「よつばと!」の12巻を読ませてもらったあげくおうちのダンボー人形ももらって彼自身ご満悦であった。

赤白ワイン飲んでいい感じでほろ酔いで帰宅、しばし休憩して夜は夜でもりもり食べる。イカとみぶ菜のパスタ、ぶりのカマ焼き、野菜ピクルス、キャベツ。『ブラタモリ』熊本の回の録画を見る。水の国、熊本。今は水前寺の池が干上がったり、温泉が枯れたりしているとこともあると聞く。番組には熊本の地を愛する人たちがたくさん出てた。桑子アナの卒業回でもあった。『トットてれび』始まる。満島ひかりー!

 

●5月某日: GW前半最終日、ノープランの今日だったがあまりに天気が良いのでどこか行こうかという話になり、思いつきで鴻巣山にのぼることに。決まった瞬間、迷いなく弁当を作り始める夫がえらい、えらすぎる・・・。平尾霊園を通って山道に入っていく。登るといっても100mちょっとの山で、ちょこちょこ立ち止まって何か観察したり寄り道したりしながらも1時間弱で山頂とその先の展望台まで着いた。鴻巣山はマテバシイの森と呼ばれているらしい。ものすごい枯葉のじゅうたん。階段や木道が随所にあってアクセントになっている。

最高気温26度とかいう、暑くなった日なので、はじめは「どんだけあるくとー?」って感じで歩みの遅かったサクだが、山らしい景色になってくると暑さも減じるしテンション上がったらしく親の先を行く勢い。途中、ちょうど良い感じにしなだれた枝を見つけてぶら下がるとベルトコンベヤーのように横に流れていったのが笑いのピーク。

お弁当といっても、おにぎり握って、卵焼き作って、ウインナー焼いて、野菜ピクルスの残りとミニトマトといちごを詰めただけだけど、よく歩いた後に食べるとめちゃくちゃ美味しいですよね。食後はシャボン玉して遊ぶ。

帰宅後、私と夫は小一時間寝たけど5歳児は夜まで元気に遊びまくり。夕食は、いわし煮、味噌汁、野菜ピクルス、トマト。『真田丸』家康の上洛。今夜も超おもしろかった!!

 

f:id:emitemit:20160304175720j:plain

 

卯月の十九

●4月某日: 今日も雨。今日は近所のママさんに一緒に乗せてもらった。朝から大きい病院で以前の病気の定期検診。今回、次回とパスすれば、今後は市などの集団検診でもいいだろう、と言われた。

オートフォーメーションで会計を済ませ、幼稚園近くのクラスのママの家にて、来月の保護者会総会の打ち合わせ。今年度の役員の初めての大きな仕事ということになる。といっても私は役員ではないのだが、(役員外から選出する)議長を頼まれたので出席。まぁ例年しゃんしゃんで終わる会なので気楽に引き受けた。一昨日も書いたがこういう場での雑談は楽しいだけじゃなく何かとママ業にお役立つ。それにしても、彼女(私たちのクラスメートで今年度の会長さん)の家は、おうち自体が立派で調度品などのセンスもことごとく良いというだけじゃなく、いつ来ても綺麗にしてあって心をこめたおもてなしができて、すごいなあと思う。ここにお邪魔しただけで帰る時にはいい気持ちになってる、いつも。

夜ごはん、干しヒラメ、豚テキ(玉ねぎ&大人はかいわれたっぷり)、野菜の焼きビーフン。午後休をとった夫が当たり前のような顔で作ってくれた。ビールのち、赤ワインボトル半分&白ワイン1本を2人で。連休前の解放感!

 

●4月某日: 県美に印象派展を見に行ったついでに須崎公園でお弁当でも、という案を立てていたが、サクに却下される。サクには昨年末、モネ展に付き合わせた経験があり、それを振り返って「えをみてもあんまりおもしろくないもん、むずかしいし」とのことでした…。まーね、子どもにも、絵画に興味の無い夫にも、強いてとは頼めない企画であるw 

昼、ラーメン屋へ。最近、「新・チューボーですよ!」の皆川猿時の回の録画を見たこともあり、担々麺を頼んだ。美味しかったんだけど・・・やっぱり豚骨ラーメン屋の担々麺なんだよね。中華料理のやつが食べたい。八仙閣の担々麺、今度狙うぞ。本屋でたっぷり物色して、1冊だけ買って、ちょっといいスーパーやら100均やらぷらぷらしながら帰る。よく歩いた。暑くて、最後にはセブンイレブンでアイスコーヒーを買った。

夜ごはんは、サバ、かぼちゃ煮、味噌汁、きゅうり。休みが続くのでことさら意図的に休肝日を作らなければならない。

 

卯月の十八

●4月某日: サク弁、オムライス(玉ねぎ、ニンジン、ピーマン、魚肉ソーセージ)、ナスのグリル、きんぴらごぼう、キュウリのおかか和え、りんご。今週は連日のお弁当なのでちょっと趣向を変えてオムライスにしてみた。弁当箱の蓋を利用して包む。帰ってきて弁当箱を出すサク、「きょうのすごかったー! すっごいおっきいたまごやきかとおもって、ひとくちたべてみたら、おむらいすやった!」と興奮ぎみに感想を述べていた。子どもの素直な反応が、こういうときはすごくうれしくて楽しいんですよね。

さて、サクを幼稚園に送って行ったあと、今日はそのまま一室にとどまって、お母さん人形劇段の役員引継ぎだった。一応、昨年度の副&書記として出席。こういう場では雑談も多いんだけどそこから得る情報というのは園生活や育児にとってかなりお役立ちなものです。時々、窓からチラッチラッと園庭ものぞく。サクは何人かと一緒に、年長さんしか使えない大型スコップで一心に山を作ってるようだった。

幼稚園から帰宅後、珍しく昼寝をしたサク、寝起きは超悪いが、30分ほどすると超元気になってきて、夜ごはんのときなどしゃべりまくっていた。「いつもは疲れてるんだな・・・」と夫、しみじみ。夜ごはんは、小鯵の南蛮漬け、麻婆ナス(まいたけと玉ねぎでかさまし…)、水菜と薄揚げの豆乳煮。

 

●4月某日: 1日中、雨の予報。朝は小雨だったのでレインコート&子どもかごレインカバーで自転車登園。クラスのペーパードライバー仲間のママが車で来ていて、駐車場手前の路肩に停車して子どもを降ろしていた。「もうすごいドキドキばくばく。駐車できないからここで降ろしてる・・・」わかる、わかるよー! 気をつけて帰ってね、と別れる。

午後2時、迎えの時間には何故か雨がやんでいて、明日の遠足はいったいどうなるのか、お母さんたちの間で話題沸騰w 幼稚園がわはやはり当初の予定日に行きたいものなので、明日も雨の予報になっているが、こんな調子だったら明日の朝まで様子を見て判断されるかもしれない・・・でも親としては朝に連絡が回ってくるんじゃ遅い! 雨天延期になったら明日は午前保育(お弁当なし)だし・・・。それに明日の予想最高気温は15度、海遊びには絶対向いてない! 果たして夕方、「明日は延期です」とメールが回ってきた。メールの着信音を聞いた瞬間「きっと中止の知らせだ!」とガッツポーズ。昨今、家族や友人とはLINEでの連絡が多くてメールはあまり来ませんからねw 

夜ごはんは、皿うどん(パリパリ麺)、かぼちゃ煮、きゅうりの酢の物。

 

卯月の十七 / スーパー歌舞伎 「ワンピース」 @博多座

●4月某日: サク弁、ごはん、鶏と玉ねぎ煮、きんぴらごぼう、じゃがいも&ピーマンのカレー粉炒め、卵焼き、りんご。きんぴらごぼうもじゃがいもも夫が作ってくれたおかずである。はっきり言ってとっても美味しそうなお弁当である。幼児らしいかわいさとかは(盛り付け含めて)ないけどね! 

さて今日はサクを送っていったん帰ったら、バタバタ準備して博多座へ! 昨年10月に新橋演舞場から始まったスーパー歌舞伎Ⅱ「ワンピース」を、明日の千秋楽を前に、ついに、ついに見に行く! 到着してすぐにお弁当をゲット(鯛散らし弁当1,200円。超おいしかった)。

1幕後の幕間でそれをいただいて、2幕後の幕間に備える。出演者たちが熊本・大分地震の募金箱を持って回るのだ。もちろん亀ちゃんのところに一目散に並ばせていただきました。「すごい列になるからダッシュで行ったほうがいいよ!」と先週行った姉からアドバイスもらってたので(姉も一目散に並んだらしい)、本当に迷いなく行ったところ、25番目くらいだったと思う。最終的には亀ちゃん一人に200人は募金したんじゃないかしら。




20分の休憩時間、5分前に「まもなく始まりますので着席してください」のブザーが鳴ったあとも、まだ募金活動は続いてて、その中には亀ちゃんもいて、本当に、幕があく2分くらいにやっとこさ皆さんお帰りに。それも、ルフィーっぽくピョコッ、タタタタッ、て感じで走ってハケてく亀ちゃんで、超かわいくて超胸が熱くなるのだった。他にも、竹三郎さん、石橋直也さんの募金箱に入れさせていただきました。



この募金は、千秋楽のカーテンコールの場で福岡市長高島さんに目録が手渡されるところ、ローカルニュース等でも報道されていました。

twiter:724937285481955329:detail

肝心の舞台の感想は、こちらに・・・・

 

終わって、天神まで歩いて、カフェに入ってコーヒー飲みながら舞台の感想をザザザと手帳に書き留める。「すごかった」「すんごかった」って衝撃と感動が強すぎてどんどん忘れていくので・・・。で、急いで電車に乗って、自転車に乗って、延長保育をお願いしてた幼稚園にサクを迎えに行く。



夜ごはん、豚バラしょうが焼き(まいたけ、玉ねぎ)、水菜とチクワのサラダ、卵豆腐。サクが寝たあとビール飲みながら夫と今日の舞台の話など。彼はワンピース好きでコミックス全巻持っているのである(ワンピースが彼の蔵書の9割以上を占めると思うw)。

 

関連エントリ:

lifeismine.me

 

 

 

 

f:id:emitemit:20151215195140j:plain

『真田丸』 第27話 「不信」

f:id:emitemit:20160111201544j:plain

 











立て烏帽子姿の秀次、新納さんって大和和紀の「あさきゆめみし」から抜け出たような貴公子だな。秀次の運命はもちろんわかっているわけだけど、こういうふうに描くのかーと三谷さんにはやはり瞠目させられる。能が出てきたのも面白かった。豪華な衣装! そして下手くそな源次郎w 堺さんおつかれさまです(笑)。

秀次が秀吉を過剰に恐れているようだけど、落首事件を思い起こせばやはり怖いのもわかるんだよね。そして秀吉のほうも秀次を気遣いかわいがっているようで、やはり疑心暗鬼があるんだと思う。ここは先週のやつし比べからの連続でもある。皆が政権に媚びへつらっているのを悟りながらどうすることもできず先週はへらへらしてたけど、甥っ子が自分のために上手に舞うのを見ると甥っ子だけに正直な怒りをあらわにしてしまう(ここ、酔い方といいキレ方といい、小日向さんさすが巧かった~!)。

秀次に絡めて小早川秀秋まで仕込んでるのもさすがの手練れ。秀保の遺体が運ばれていく映像のインパクトがすごかった。棺ですらないという。ああいう形のカゴって罪人を乗せて運ぶやつだよね…。

あちらこちらで滞留し、あるいは噴出する不信。正直、信幸の“不信で激おこ”は脈絡が乏しかったように思ってる。お兄ちゃんが蚊帳の外だったり信繁に劣等感あったりは序盤で触れられていたけど、ちょっと連続性が途絶えていたというか、そのフェーズはもう卒業したんじゃなかったの?というか。

お兄ちゃんは徳川の養女格の稲を娶り、沼田城のあるじになり、大名として遇されているわけで、堂々たる嫡男ぶりじゃないですか。秀吉の近くにいるとはいえ源次郎とはある意味ずいぶん差がついているわけでねぇ。その沼田の運営が叔父上のダダでうまくいってなかったり稲が相変わらずだったりが描かれてたけど、それでおこうの胸に飛び込んでいってちゃ世話無いよ、と。

でもあそこで本人に向かって怒り爆発できるのが真田家と豊臣家の違いだし、「怒っとったのうー、ま、大丈夫だ」というパパの脱力っぷりに笑わされた。それよりなにより伏見の普請なんかやってらんねー、という(笑)。あのシーンの草刈さん超よかったな。TLで、信幸のキレ方が薫ママにそっくり」っていうのを見て確かに!と思ったわ。

でも悩んでもキレても自力で解決しそうなのが信幸のこれまでの実績で、鬱屈を抱えながらもせっせと城の土仕事みたいなのしてたシークエンスを思い出すんだよね。いや、この流れで稲・おこうともちゃんと対峙するのかな。してほしいんだけど。稲ちゃんの孤立ぶりはさすがに長すぎてかわいそうな気が。浜松からついてきた侍女的な存在もないし。

おこうと稲のシークエンスには感動的というより「これ長引きそうだなー」ってちょっとゾクッとした。「知らないでしょうけどあなたよりつらい思いをしている者がいる」てやっぱり穏やかじゃない発言よ。稲のつらさをおこうには測れない。おこうのつらさを稲は測れないように。この2人の関係と寧~茶々の関係って相似・対比になるのかな。

ま、なんだかんだいって嘘のつけない信幸は、己を生きるんだろうなーという感じはする。んで、最近は切ない顔が多かったきりちゃんが、久しぶりに信繁と再会してウザさ全開だったのが超よかったですよね、「初恋の女」認識はともあれ(なぜきりちゃんが源次郎を好きになったかは描かれていない)止めてくれと言わんばかりの振り返りながらの退場、きりちゃんの真骨頂だw きりも信繁といてこそ自分らしくいられるんだろうなあ。

翻って、きりといるとものすごいチベスナ顔の信繁の「己」ってなんだろう?と考えたり。信幸は「抜け目ない」と評したけど、いろいろ気を回して立ちまわっても信繁は大して役に立ってないどころか事態を悪くしているような・・・? でもそうしながらもいろんな人間に好かれてはいるんだよね。だから、いろんなものを見てしまう。それが信繁の己であり業なのかな。ううーん。