『S〜最後の警官〜』 第3話・第4話

いやー面白いっ! 毎週、ワクワクしながら録画再生するようになってきました。ドラマやってる人たちと、見てるこっちのテンションが違いすぎちゃってどうしましょう、なんですけども。我が家では職業ドラマでもアクションドラマでもホモソドラマでもなく、基本的に爆笑ドラマとして扱われています。「爆笑 時々 萌え」って感じ。

3話。

SAT・NPS合同訓練。わざわざメンチ切りにくるSATさんたち、真っ向から受けて立つNPSさんたち。ありえない治安の悪さといい、「最後の砦」「生命線」たるべき特殊部隊さんたちの大人げなさと言い、このドラマを見てると、この国のことがなんだか心配になってきますww 

訓練が始まってみると、ハイきました、無駄な暴風雨〜〜〜ww たぶん本当は撮影用で軽いんだろう丸太を、さも重そうな演技で背負って、雨風を受け、絶叫しつつ極寒(だったと綾野さんが「はなまる」で言ってた)の川の中を行く男たち。なんか、「マジ、おつかれさまっす!!」って言いたくなるww お約束のように浅はかな振舞でトラップにかかるイチゴ。お約束のように「先に行ってくれ〜〜〜」とバテるハンドラ―さん。過信からトラップにかかりそうになるSATのおバカさん…を庇って滑落するSATの突一さん…を涙をのんで置いていくSATの皆さんwww すべてがどーでもいいwwwww そしてこの時点で「あーこれをムカイリが助けるってパターンね」と読める展開www 

果たして、大仰なBGMの流れる中、SATの突一・アラシさんを背負ったイチゴを中心に、悠然たるスローモーションで姿を現すNPSのみなさんwwwww 作り手が「この日の一番」と推してくるシーンが、ちゃんとその日で一番爆笑できるんだから、ある意味、ちゃんと視聴者とのキャッチボールができてる、すばらしいドラマなのであるw

ダメだ、思い出して書きながら、またニラニラしてるwwww

イチゴとユヅルが、NPS入隊の話を黙っててたのがど〜のこ〜の、だの、ロールケーキがど〜のこ〜の、だのと話してるシーンの茶番感も特筆すべきものがある。しっかし、こういう茶番って、むしろ演技力の差が如実に出るもんだなと痛感する日々だ。吹石一恵はうまい。まあ、全員バカっぽく見えるのは否めないけど。バカっぽさでは、「官兵衛」の信長軍団と良い勝負。

4話。

ほとんどすべてが茶番なこのドラマの中で、唯一、ふつうに向き合えるのが土屋アンナのシーンである。前回ラスト、Mダギリジョーにボコられる姿に「なるほど、このための土屋アンナか」と納得。単に「美女」というにはあまりにも妖しい年齢不詳の外見も、甘ったるい喋り方も、瞼を晴らし鼻血を出しても、なぜか嘘っぽくならないのがすごく不思議で、この人の存在価値をあらためて思った。

付け加えると、ドラマでは大森南朋演じるNPSのほうだけでなく、高嶋政宏演じるSATの隊長も、自分とこの隊員だけでなく土屋アンナの命をすごく大事にしてるとこも、見てて気持ちの良いところだと思う。SATの中丸隊長は非常にまっとうないい奴だ。おかげでなおさら、SATとNPSを対立させる設定が苦しい。

(3話の話だが)NPS設立について、SAT隊長に「人命優先の理念に貫かれたNPSでは対処できない事態が必ずあり、いずれきっと殉職者が出る。そのときこそSATが表舞台に出るとき」という説明があったが、なんと無理のある話…。新設のNPSがSATを踏み台にするならまだしも自然だが、もともと存在するSATを際立たせるために、亜流の部隊を作るって、何だ、その、まだるっこしい方法は。しかも「殉職者発生」前提での話って、クソすぎる。ブティック今野も西門正蔵も、こっちのドラマでは見た目通りの畜生なのか?

まー、このドラマについて深く考えてもしゃーないw オダギリジョーがやる「M」のような役どころは鉄板。天使の襄の直後に国際テロリストたぁ、ファンには垂涎の展開。てか、「空飛ぶ広報室」のときも思ったが、大河のキャスト表見ながらキャスティングしてるとしか思えんな。なんという枠の生かしようww 来年は日9で高橋一生とかタニショーとかを見ることになるんですかねw 竹中、江口あたりもあやしい。

で、今回の作戦中、「サイレント・エントリーからダイナミック・エントリーに変更しろ」と中丸隊長が指示した瞬間にピンときた私は、もはや、このドラマの視聴者の鏡といえようw 負傷で現場を離れているはずのSATの突一、アラシさんが無断でやってきたあげくにイチゴの身替りになって撃たれるのも期待通りなんですが、ほらぁ! 彼ったら、腹から血を流しながら「ミッドナイト・エントリーしかない」と助言するじゃありませんか! もう、この単語聞いた瞬間、「何? 何それどんな技、楽しそうー!」ってローラばりにほっぺたをプクプクさせながらワクテカしてる私が。頭の中では、「ジャンガジャンガ」とか、「いのち!」みたいなお笑いのキメ技がイメージされてます。

深刻な顔で実施の可否を思い悩み、「できるか」「失敗は許さない」とイチゴに言う蘇我っち。そして繰り出されたミッドナイト・エントリーとは・・・・要するに照明を撃って暗くした瞬間にイチゴが犯人に突撃するっていう荒業でした〜〜〜名前が大げさすぎるwwwww

で、最後は、蘇我っちがNPSに出向。なんかようわからんけど、ウェルカム、「コシバイ・エントリー」へ!!! 相変わらずイチゴくんが滑りまくってますがよろしく!!! 

てかさー、役柄もあるとはいえ、このドラマで品位を保ってる綾野くんはすごいね。で、向井さんですが、彼の「(まっとうに)愛される役」ってゲゲゲ〜ホタルのヒカリ2で終わってないか?笑 その後の連ドラ、「江」でも「ハングリー!」でも「サマーレスキュー」でも、そして今回も、主演または男性一番手という「おいしい」はずの役どころでありながら、なぜかあんまりかっこよくなく、生ぬるい微笑みで見守りたくなるような仕上がりに…。もしや彼こそがリアル正宗(from あまちゃん)なんじゃなかろーか、「イラッとさせるサムシング」を標準装備した…。

や、それはそれで、俳優として稀有な才能じゃないかと思うのよ。だってイラッとしながらも、私、江もハングリーもサマーレスキューも(これだけ3話くらいで挫折したけど)けっこう見てたからね!! あ、今回、スーツでユヅルんちの仏壇の前に座ってる姿がクッソかっこよかった!!! そがっちといい、イケメン俳優が普通のスーツを普通に着たらすごいな!!! 意味わからんほどオーラ出てる!!!