『江』 第41話「姉妹激突!」

江戸城のヘボいCGが白っ! 白い! 威風堂々たる黒大阪城との対比を際立たせるためなんだろうけど、それって必要なんですか?! そしてまた、サブタイトルに偽りあり。これ見て、誰が「姉妹激突!(びっくりマークつき)」だなんて思うでしょう。あーあ。

さまざまな試練(なんてしょーもないんだ、こんなん見てる己はアホちゃうか、という試練w)に打ち勝ちながら40話も見続けてきた私。大河の猛者と呼んでもらいたい・・・や、本気で呼ばれたら恥ずかしさで気絶できるがww

こんなに耐えてきたのに、最近、急激に萎えてる。もう残された時間があまりに少ない。今回、方広寺の鐘の事件やら、関ヶ原浪人が10万人やらやってたが、こんなふうに、つらつらーっと表面を撫でるようにして、豊臣家の滅亡を描き、徳川の家族を適当な形に落ち着かせて、大団円っぽいラストになだれこんでいくんだろう。そうするしかないもん。

これまでだって、何が深く描かれてきたわけじゃない(泣)。でも、「これは1年間のドラマなんだ、長丁場だ、まだ、まだ時間はある、どこかで“ああ、このときのために”とか、“積み重ねてきたものが・・・”とかっていう、大河ドラマならではの感懐を得られる日がくるはずだ、その日までガンバ!わたし★(キモ」って思ってがんばってきたんだもん。残り時間だけが希望だったんだもん。

なのに、なのに、もう10月も終わり。12月には『坂の上の雲』があるから11月までしかないドラマだってのに、わあああああっ(と泣き伏す)。ま、だからって、12月までやってもらったら困るけど。坂の上を待ってるし。必要以上に熱く待ちわびてるし。

しかも、ここへきても、なお徳川より豊臣のほうがドラマティックって、なんなの。夫婦間も親子間もステレオタイプすぎ。よく、直木賞の選考委員が候補作品に対して超・上から目線で「人間が描けてない」ってダメ出しをするんですが、今こそ、当該フレーズを繰り出すべき時宜だ!

まあ豊臣方もあんまりっちゃあんまりなんだが、秀頼の描写がなかなか面白い。秀頼を貴公子然と描き聡明説をとるのは珍しくないんだけど、そこに「自分はあまりに未熟なんだ」という人間的な苦悩がプラスされていて、若き俳優としての太賀くんがそれを無理なく発露している。芦田愛菜ちゃんが育った姿である千姫・忽那汐里ちゃんは、誰か、もうちょっとかわいらしく化粧とか鬘とかつけてあげられなかったんでしょうか。