文月の一

●7月某日: サク、餅を踏む(“フリーター、家を買う”風味)。義父が庭でどんどん薪をくべて火をつけ、餅米を蒸して、ついてくれた(さすがにウスとキネではなく機械だった)、できたてほやほやのお餅。長方形の板状にきれいに伸ばして、荒熱をとって、いざサクを立たせる! あのスベスベの餅肌を足で踏み踏みするのはたいそう気持ちが良かろうというものだが、本人はわらじを履かされるときから既に変な顔。泣く一歩手前の状態でじたばたした踏みあとが餅についた。その後のモノ取りゲーム(あれはなんていう名称なのだ?)では、本、電卓、ものさしを無視して万年筆をゲット。夜ごはん、義父が揚げまくった天ぷら祭り。うまかった・・・。サク、ビール瓶をもてあそぶ。

この日は、「海老蔵、初日を踏む。」の日でもあった。復帰舞台のね。観劇に来た小泉純一郎が取材陣に向かって鷹揚に手を挙げ、「千両役者だ!」とか言うシーンが繰り返しテレビに映るのを見て、こいつほんとに勝ち組やな、と思う。にしても、海老蔵の富樫はやっぱり見た目が美しい。

●7月某日: 車中で聞いていたユーミンのラジオ。ゲストが椎名林檎で、「中学高校のころ大好きだったバンドを3つ、紹介します」とかいって流れてたんだけど、さすが洋楽オタク! すんげーマニアックな曲ばっかりだった(ユーミンも「知らなかった」と連呼)。彼女と同い年のあたしが中高時代聞いてた洋楽は、マイケル・ジャクソンエアロスミスにガンズ&ローゼスってとこだよ。って、シロートとクロートを比べても仕方ないが。そして私が「なんじゃこの変な歌、前衛的すぎるだろ」とか思って聴いてるのに、曲終わりで「かわいい曲ね」「ね、なんかちょっとレトロで」とか言いあうユーミン&林檎。これがシロートとクロートとの違いか・・・。