『不毛地帯』第8話

和久井映見退場。唐沢と小雪は、どうしようもなく惹かれ合いながらも、不倫という行為に身を染めることができずにいつまでも煮えきらない態度でぐじぐじするんだろうと思っていたので、あまりといえばあまりにあっけない和久井さんの死に方にはびっくりだった。小雪さんは予告でさっそく婚約解消を申し出ていたようだ。でも、妻という存在がなくなっても、ぐじぐじしそうだな、この二人。

依然として低視聴率にあえいでいるこのドラマ。話が話なので、これから飛躍的に伸びるってのも難しいよね。私は1時間があっというまに過ぎる思いで楽しく見ているけど、唐沢寿明の演じる主人公・壱岐正に感情移入しにくいのが「不毛地帯」の弱点なのかなーと思う。

まじめで能力も情もあるけど、明るさや人間くささに欠ける人物だからなあ。いっそ完全なピカレスクロマンであったほうが逆に見てて面白いのかも。でも、それだったら、白い巨塔といっしょになっちゃうのか?(そっちは見てませんでした)。第1話で、終戦後、シベリアでの大変な苦労をさんざん見たからこそ、壱岐という男の原点を理解したうえで見ることができているんだけど、途中から見た人にとっては、彼は単なる堅物に見えるのかもしれん。

ともあれ、壱岐さんは来週からアメリカに行くらしく焦ったが、遠藤憲一の演じる鮫島本部長が予告でもちゃーんと登場していたのでひと安心。今週は姿を見せなかった天海祐希が、そのうちかわいさあまって憎さ百倍みたく壱岐の邪魔をし始めるんじゃないかと思ってるんだがいかに。