長月の十二 / みついさんインタビュー
長月の十一 / 佐崎さんインタビュー
小松菜、きゅうりなど。それにしても毎日暑いね。蒸している。
長月の十
韓国に旅した方から、おみやげをいただいた。
オミジャ茶。漢字では五味茶、と書き、甘味、酸味、塩味、苦味、辛味が含まれているという意味。
飲む人の体調によって感じられる味が違うといわれているらしい! 私は、たっぷりした甘みとさわやかな酸味を感じた。
でも、釜山へ向かう船に日本人はすごく少なかったんだって。
長月の九
サク「今日クリスマスだったか?」
よそのおうちは大抵、お母さんの料理を持ち寄りますからね。
「いやいや、ここにタダ乗りするお父さんが罪悪感をもつことがあろーか? いや、なかろう(反語)」
と考えて、堂々と
「今日はぜんぶ夫がつくりましたー」
と言うことにしてるのです。全部ぜんぶ美味しかった!! 子どもたちも超楽しんでた。
長月の八
まるで児童のように小学校で過ごすの巻。
ただ、どこかであたたかく豊かな何かに触れなければ、生まれないんだと思う。
そして、自分の周囲にある言葉が思考回路に大きく影響するのは、大人も同じだよね。
お昼を食べてるとき、あるお母さんが「子どもたちには、ぜひ(韓国の子と)交流してほしいよね。こんなときだからこそ」と言った。昨今の、最悪~な日韓関係をふまえて。
読み聞かせの仲間(大先輩ですが)からそんな言葉が出てくることに、ホッとしました。
長月の七 / 日本の女性の歴史と現在、そして未来へ
お話のタイトルは 『知ってびっくり? 日本の女性の歴史と現在、そして未来へ』 ← 長すぎて自分でもタイトルを覚えきれてないじゃんね^^;
「女、三界に家無し(※)」とか「女工哀史」とか。
耐え忍び、虐げられてきた歴史を調べ、語り継ぐことも大切です。
でも、歴史オタクとしては、「それだけじゃない日本の女性の歴史」、古代ゆかしい時代から連綿と続いた、マジカルで強くて元気が出てくるような日本の女性の話をお伝えしたい思いがあります。
時代が進むにつれ、どう変わっていったのか?
男女の賃金格差。
男性の家事育児時間の少なさ。
女性議員の比率の低さ。
などなどなどなど…
歴史を知り現代の状況を見たとき、じゃあ次の世代にはどんな日本社会を手渡したいか?
変わるべきところ、守るべきところはどこか?
そんなことを考えるきっかけのひとつにしてもらえたらうれしいです。
あるかもしれない次の機会までにw ブラッシュアップしますね。
歴史の話は、大人になってから聞いたほうが断然おもしろいので、学生時代に興味がもてなかった方にも絶対おすすめなのです!
ご参加のみなさんの、バラエティ豊かな自己紹介もとても興味深かったです。
おそらく私より年上で、お子さんもかなり大きい方だと思うのですが、
「結婚するときにじゃんけんして私が勝ったので私の名字になりました」
と明るく言う女性がいて、一同びっくりでした!!!
ゆかりちゃんが、お庭の花を摘んで持ってきてくれました。
紫のは、「ムラサキシキブ」なんですって^^ 気の利いたセレクト!
みなさんありがとうございました。
◆
(余談)
その方はハッキリした意見をおっしゃっていてすがすがしいほどでした。
時間があればもっとお話ししたかったなー。
自分とかなり違うスタンスの人と出会ってちゃんとお話ができるのは、やっぱり対面だからこそかなと思います。
(SNSだと、すぐ険悪になりかねないでしょw)
「賛成ですか? 反対ですか?」
という聞かれ方や、「じゃあ反対なんですね」「そっち派ですね」のような確認を繰り返されたこと…。
特に政治的なナイーブなテーマで人と対話するときは、白か黒かを即断するのではなく、積極的にグレーでありたいと思っているのです。
たとえば女性天皇に賛成の人でも「とはいえ、あの点を考えると迷うのよね」とか、「こういう状況になったら話は別」とか、中身はいろいろでしょ。意外と、「女性天皇反対」の人が思ってる内容と重なる部分もあるかもしれない。
大切なのは、そういう内容を1つ1つ明らかにして、話し合い、考えていくことだと思うんです。
◆
・・・古い言葉で知らない人も多いかな?(笑)
女は幼少のときは親に、嫁に行ってからは夫に、老いては子供に従うものだから、広い世界のどこにも身を落ち着ける場所がない。という意味です…つら…(笑)
夜ごはんは、鶏のピカタ、肉じゃが、キャベツときゅうり。
長月の六 / プレゼン勉強会「未来国会」より
今回のプレゼンターは、福岡県議会議員 後藤かおりさんの事務所でインターンをしている大学生のおふたり。
若者による国家デザインコンテスト「未来国会2019」でのプレゼンを披露してくれました。
「日本子どもスマイルポリシー」略して「にこすぽ」←カワイイ
子どもたちのため、大人が変わる政策の立案です。
・男性の育休取得率5.14%(H29年度)
→→「日本の子育ては母親中心になりすぎている!」
育休や時短勤務についても、女性だけでなく男性(父親)も利用することを前提としていることがすばらしい!!
育休未取得の社員が管理職になる場合、「家庭インターン」といって子育て中のご家庭でインターンをするという政策。
母親の「孤育て解消」の一手にもなると思いました。
缶バッジを売って財源を作るのもおもしろいし、啓発としての意義もありましょうが、
60億?
それだけで、こんなにたくさんの政策ができるの?今すぐやろうよ!!!
‥‥と思っちゃった私です。一機140億とかいうオスプレイは合計17機、予算計上されているわけで…。
◆
インターン生を連れてきてくれた後藤かおり県議からは、福岡県のHPに載っている少子化関連のデータをいろいろご紹介いただきました。
驚いたのは、市町村別の合計特殊出生率。
福岡市、ワースト1です!
「若く元気な街」というイメージで売っている福岡市。
実は、福岡市の高齢化率が、県内・県外を合わせてもかなり群を抜く勢いだとは知っていましたが…。出生率のほうも低いんですね(泣)
20代の女性の40.7%。男性も23.7%が非正規ということです。
福岡県に限らずでしょうが、昨今、行政側が「男女の出会いを創出」的に、婚活支援に乗り出したりしていますが、出会いがあっても経済的な問題がネックになることは多いと思われ…。
サクが、宿題をものすごく雑にやっていて笑う。
長月の六
長月の五 / シュワルツさんインタビュー
5月の「ママじゃな」ワークショップがご縁でいただいた今回。小さい子どもたちを連れてのドイツ移住プロジェクトについて、記録を残したいというご依頼だったのだが、そのお話は想像以上…! 大切な経験を聞かせてもらえるのは本当にありがたく、私にとっての経験にもなっている。ホテル1Fに大名から移転したらしいHappy Hill。雰囲気も居心地もお味もすてきだった!
『とにかくうちに帰ります』 津村記久子
【まともでない親は、子供の自尊心を大幅に損なう】
『とにかくうちに帰ります』
数年前に芥川賞をとった津村記久子の作品を初めて読む。びっくりするほどおもしろかった。連作「職場の作法」、会社の中を観察するだけでこんなにおもしろい小説になるなんて! すべての内勤女子に捧げたい。営業職の男性たちに軽んじられている事務の田上さん(小学生の子を持つ母親)がノートに書いている、
・どんな扱いを受けても自尊心は失わないこと。またそれを保っていると自分が納得できるようにふるまうこと。
・不誠実さには適度な不誠実さで応えてもいいけれど、誠実さに対しては全力を尽くすこと。
にはハッとさせられる。
かなり抑制された、終始淡々とした筆致だけど、なぜか笑えて元気が出てくる。
表題作「とにかくうちに帰ります」、
このタイトルでこの内容を誰が想像するだろうか。豪雨の中、埋立州に立つ会社から脱出を試みる人々。徐々に緊迫していく状況。喜劇かと思いきや悲劇じゃなかろーな、と、読みながらひやひやした。
全国どこででも災害級の豪雨に見舞われる、きわめて現代性の高い小説だった。こちらは随所におかしみを散りばめながら、クライマックスではかなりホロリとくる。
とにかくおそろしい才能を見た。
◆
ところで…。まだ未読なんだけど、この津村さんのエッセイには、子どもの頃に両親が離婚して以来、会ったこともないという父親の訃報について書いた、こんな文章があるという。
(津村さんは職業作家としてデビューしても、しばらくのあいだ会社員を続けていた)
「香典を届けるためと、家裁での手続きのために、二度半休をとった。そのことがいちばん腹立たしかった。よもや父親のために有休が合計一日減るとは。」
「離婚の理由は、端的に父親が働かなかったからだ。そのことを母親が指摘すると、ふて寝するか外出するか暴力をふるった。
悲しい話だが、よくあることだと思う。しかし当時、わたしはこんなにまともでない父親を持った子供は世界にいないと思い込んでいて、ひどく孤独だった。」
「別居のために転校した後も、それは続いた。
教室にいるどの子の親も、自分の父親のようではないだろうということばかり考えて、恥ずかしく思っていた。
今考えると、自分と同じような境遇の子供は、表沙汰にしていないだけで確実にいたと思う。仲の良かった友だちの女の子の家も、今思い起こすと母子家庭だった。」
「親が働いていないということは、子供の自尊心を大幅に損なう。
子供が親の一部であるという悪習じみた考え方がまだ残っていたとするならば、親もまた子の一部だったのである。」
「子供たちは、意外と自分の親のことをオープンに話さない。子供の目から見てまともではない親は、子供自身からしたら決定的な欠落だからだ。
さかあがりができないとか、泳げないとか、給食を食べるのが遅いとか、漢字が読めないとか、九九が言えないとか、口が臭いとか、授業中に小便を漏らしたとか、うそがばれたなどということ以上の。」
・・・・・津村記久子『二度寝とは、遠くにありて思うもの』より
何となく、わかるなーと思った。あ、うちは両親そろっていて、本当によく働いて私たちを育ててくれたのだが。
親が夫婦喧嘩をしてそれをひきずってる翌日なんか、学校に行くと、「うちがあんなことになってるのを、友だちも先生もみんな知らない」ことについて、解放感と疎外感の両方があったなーと思う。
それよりももっともっと深刻な、つらい思いをしてる子が、今もたくさんいるのだろうと思うと、とても切ない。
そんな環境にもかかわらず(おそらくそんな環境すら生かして)、こうして才能を開花させる津村さんのような人もたくさんいるとはいえ。