卯月の五 / 『足元の小宇宙2』
どんぐり文庫お話会より帰宅。今日はまず、こどものとも年少版より、絵本「はるをみつけたよ」。絵がすごくきれいなんだよねURL
ストーリーテリングは、「おんどりと ひとかけらのダイヤモンド」。トルコのお話らしいんだけど、いわゆる「おうさまと9にんのきょうだい」型が混じってる。洋の東西を問わず存在する型の昔話。たくさんのクマンバチが王様のズボンの中に入っちゃうとこがミソ!
で、くまさんパペット「雨降り編」を挟んで(今日の福岡は雨なので)、最後にもう1つ絵本「ラチとらいおん」。新しい季節にぴったりやね
そういえば先日のNHKスペシャル「足元の小宇宙」すごくよかった。雑草を描き続けてきた絵本作家、甲斐信枝さん86歳。今も大きな道具袋を担いで嵯峨野の野っ原でスケッチするんだけど、その観察の仕方がやっぱり、並大抵じゃない。ものすごい目を持ってるし、野原でスケッチ始めたら5,6時間だし
甲斐信枝さん。とにかく雑草、その営みが大好きで、何十年も飽きることなく、日々感動しながら見てる。ずーーーーっと見てるので、ノゲシの綿毛は風上から風下へじゃなくて、渦を巻きながら四方八方に飛んでいくとか、カラスノエンドウの種が弾ける瞬間とか、全部、その目で見て、知ってる
1985年刊、『雑草のくらし』は、畑の一画の空き地を5年間観察したもの。1年目はメヒシバが繁茂するけれど、2年目はノギクとツクシ、3年目はカラスノエンドウ…と、覇権は変わりゆく。生存競争をかけた栄枯盛衰。やがて人間の手ですべて刈られてしまうのだけど、その下にはまたメヒシバの芽が!
番組のクライマックスでは、夜明け前からキャベツ畑で張り込みをして、日の出とともに、キャベツの葉にびっしりとついた露の粒が、光の関係で七色に輝くのを見る。カメラがそれを捉えた瞬間、見てる私も息子6歳も喝采だったよね。すでに甲斐さんの「目」にすっかり魅せられてたから