長月の十六

●10月某日: 運動会前のこの時期に、子どもたちのやる気はピークを迎える。サクも「きょう、テレビみない。ようちえん、はやく いきたいけん」。えらいっ! 途中、仲良しの子と会って、競うように走って登園。

私はそのまま、お母さん劇団の活動。11月の次回公演では人形劇をやる。舞台装置や、どんな人形を作るか話し合って、作業に移る。チビッコ連れのお母さんは針仕事はできないもんね・・・ということで自動的にお針子隊に配属された、家庭科能力激低の私ですが、おしゃべりに興じながらがんばっております(おしゃべりしてたら余計手元は狂うのでは?と突っ込んではいけない!)。

12時に終わって、劇団の役員ママ4人でランチ会。そうですあたくし、こんなに不器用でセンスもないのになぜか副座長なのです、なはー。家庭的な韓国料理屋さんへ。子どもと一緒にはなかなか行けないからねー、辛い店。キムチとかナムルとかサラダとかが食べ放題でアガる。ユッケジャン、すごくいい辛さ。トッピングの青唐辛子の刺激的なこと! 別のクラスのママさん。とてもしっかりしたお母さんだと思っていたけれど、今日のお話を聞いて、感心通り越して、ほぼ尊敬の念にまで達した。サクは今日もクラスの友だちの家へ。夜、Mステスペシャルの録画を見る。


 

●10月某日: 登園すると、先生がまだ来ていない模様、仲良しグループの子たちの姿も見えない。少ぅし所在なさげに見えたサクが少々気になるも、だいじょうぶ!と信じて帰る。

今日は大野城へ、先月亡くなられた母の親友のご主人にお線香をあげに行く。駅で母と姉と待ち合わせ姉の運転でお宅へ。家族の女3人、車中時間は一瞬にして過ぎますな・・・。おばちゃんちの庭には鶏頭やコスモス、マリーゴールドやベコニア、マンリョウなど秋の草花が咲き乱れていた。ここ数年闘病されていたご主人のお世話を精一杯やったこと、ご主人がひどく痩せたり苦しんだりすることなく静かに旅立ったことで、おばちゃんは「まだ救われた」と言っていた。もちろんここで言葉にしない気持ちもたくさんあろうけど・・・。

2歳のかわいいチワワ犬、ココちゃんがものすごく人なつこい。興奮しきっていたのはほんの最初だけで、あとは客の誰の膝にでも上ってきて愛想を振りまく。しかも一言も吠えない。猫のビビちゃんは客の気配をもちろん感じているだろうが2階からまったく動かない。食事が済んだあとおばちゃんが名前を呼んでようやく、階段をそっと降りてきた。が、リビングには決して入ってこない。おばちゃんはこれまでも何匹もの犬や猫を飼い、見送ってきた。いくつもの人生(犬生、猫生)や、その最期の思い出が語られた午後だった。

「もうちょっと喋っていくわ」という母を残して、姉と2人、3時前においとまし、いったん家に帰ってから預かり保育にしていたサクを迎えに行く。何やら工作中でなかなか部屋から出てこない。数人で「線路はつづくよどこまでも」を大合唱しながら作っている。今日は、年少・年中組は、降園前に運動会の母子競技の練習があったので、預かり保育の人数はごく少なかったようだった。練習にママが行けなくてかわいそうだったなーと思うが、こういうときもある。うむ。夫は親知らずを抜歯して帰ってきた。去年、生え方が最悪だった下を抜いたときは大変だったが、今回は楽勝だったもよう。

 

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