『ごめんね青春!』 第7話

初回からすばらしい存在感を醸し出してた中井さんのメイン回。いやあ、よかった、よかった!

(割と)色黒で、丸顔で、眉毛が太くて、なのにキリッとしてるっていう、どこかアンバランスな印象の中井さんの造形、大好き。このくらいの年の「できる」子は、先生を好きになって、告白しても、「付き合いたいとかじゃないんです」なんて言っちゃってさ、重たい女になれないんだよねー。絵に描いたようなツンデレごちそうさんです!!

三女・トン高、両校の旧校歌(笑)。そして聖駿高校の新校歌。クドカンに歌を書かせたら間違いはない。「ひかりは止まる のぞみは通過」って(笑)。どんな掴みだよ(笑)。「神に誓って 知らぬが仏」サイコー! 短調と長調とが交じり合った、不思議な、一筋縄ではいかないメロディーもよかった。

中井さん最後の登校日、互いに気持ちを噛みしめながらの「さようなら」。最後まで先生を恋愛沙汰で困らせることなく、仕事をやりきって、自分の口の中だけで爽やかに別れを告げる中井さん。その気持ちを受け止めつつ、知らないふりの笑顔で送り出す平助。くそう、キュンとするぜぃ・・・

そして翌日、歩道橋でのみんなみんなのサプライズ見送り・・・! 「あまちゃん」の、“実は春子を大漁旗で見送っていた夏ばっぱ”を思い出すカタルシスだったわ・・・! こういうとこは超王道でくるよね、そしてしっかり感動させるよね、クドカン!!

あと、今回、ズドンときたのは、やっぱりドンマイ先生の言う「獣の女子力」。これも、「あまちゃん」でヒロイン・アキに「やりたくてたまらないんです、さかりがついたメス猿なんです」と言わせたように、女子の獣性に目をつぶらないクドカンらしいジェンダー描写なんだけど、女性誌を始め、ちまたで連呼される「女子力」の真逆をついてくる「獣の」女子力って・・・すばらしい言語感覚だよな。

てなわけで、ドンマイ先生はヤリチン・えなりを見事に踏み台にしたのでした。しかも、やってなかったし。すごいね、このしたたかさ、ズルい男に騙される不倫と見せかけての、男女の対等さ。

それでいて、すごいバランス感覚だよなって思うのが、平助に恫喝されてキュンキュンきちゃった蜂矢を描くこと!! 長年にわたる女子校生活、完全なる処女生活で、男の怒鳴り声に免疫がないはずだから、DV被害よろしく恐怖を覚えるかと思いきや、喜んじゃってる!! 

や、基本、よくない傾向だと思うけどね。でも、オスの強さをカッコイイって思っちゃうメス心っていうか・・・そういうのも動物的本能として、あるもんね。うーん、どう転んでいくか楽しみ。来週の予告にも中井さんがいたのも、うれしい。