2014年3月放送 『スイッチインタビュー総集編』

あと、宮崎駿の言葉では、アトリエについて「10年経ったらこんなに大木に囲まれた家になった。日本では、植えればほっといても木は育つ、これは大変な資源」というようなことを言ってたのも印象的だった。とにかく、宮崎駿が、自分より10才も年上の人にインタビューされる姿というのは貴重で、しかも半藤一利である。やっぱり全部見たかったなー。再放送やらんかな。

その宮崎駿のスイッチインタビューを推してたのが、この総集編のスタジオにゲストとして来ていた林修先生で、「現代日本において子どもから大人までが共有している数少ない文化が宮崎駿」と言っていた。なるほど。

その林先生は、当番組ではライフネット生命の若き社長・岩瀬大輔とスイッチインタビューしていた。同じく東大出身ながら、在学中に司法試験に合格し、ハーバードビジネススクールを超優秀な成績で卒業した岩瀬、かたや、長銀を半年で辞めて予備校講師になった林と、対照的なふたり。

「赤門前の横断歩道で人生は分かれる。自分は(大学でなく、大学前の)雀荘に行ってたから・・・・」と、スタジオで林は言い、六角精児(吉田羊と共に当番組のナレーターをつとめていて、総集編では彼らが顔を出して進行していた)と意気投合。六角は大学前までもたどりつかず、高田馬場駅そばの雀荘に入り浸っていたらしい。「絶対に勝てないと思いつつ、お金を突っ込むときがある」と林が言えば、六角が「それを“負け味”というんですよね。あれも実に味わい深いものです」と受ける。おまいらwww

それにしても林先生って面白い人である。人間に奥行きを感じる。テレビは常に「一過性の人」を求めて消費するものだし、本人もそういうつもりでいるらしく「2014年になって非常に扱いづらい物件になっております」などと自嘲してたけど…。東進の生徒たちに「学生と社会人との違い」をいつも教えていて、「授業料を払って教えてもらうというのは無責任でいられること。社会に出たら報酬をもらう、つまり常に自分の仕事に責任をとらなければいけない生き方。存在のあり方が、まったく、180度変わるんだ」と言っているらしい。当たり前だしシンプルな話なんだけど、本当にそのとおりだ。

あとからもう一人、スタジオにゲストとしてきたのはなんと、ふなっしーで、アルフィー高見沢さんの「愛と筋肉はお店では売ってない」という言葉を聞いて、「確かに、昔の自分と最近の自分の映像を見比べてみると、最近のほうがずいぶん高く飛んでるなっしーなー!!」と納得していたのがおかしかった。仕事の実地が筋トレになっているらしい(笑)。でも、そこまでサービス精神、プロ意識があるってことだよねー。私、ふなっしーも大好き!!!(結局ミーハーなだけかも)。

吉田羊と六角精児、ゲストたちのトークもすごく楽しかった。いつもはナレーターをつとめる2人が、これまでの番組の感想を述べ合ったりするのを見ることで、なんか、一緒に番組を見守ってきた気分になる。総集編の作り方うまいなー。本当に興味深い、良い番組。できるだけ長く続いてほしいものだ。そしてやっぱり私、インタビューとか対談とか座談会とかがもともと好きなんだよね、と再確認する。