葉月の六

●8月某日: 母方の親戚の初盆で久留米に行く。父の運転で行くつもりだったが、前日、仕事で小郡まで行くと「既にやばかった、明日は話にならないぐらい渋滞するだろう」ということで、電車で行く。サクは大喜び。電車に乗る機会は時々あるが、急行や特急は珍しい。人数が多かったわけではないが、久しぶりの親戚ばかりで、懐かしく、楽しかった。小さい子はサクひとりだけ。お経のときにぐずりだしたらと、おえかきセットなども持ってきていたが、途中から退屈そうなそぶりは見せたものの声を上げたりはしなかったので、そのまま座らせといた。こういうのも経験よ、って感じ。初盆のお経ってそんなに長くないし(お盆のお坊さんは忙しいからね)。年下のお坊さんが出現したことにひそかに衝撃を受けたり。その後は、あちこちで話に花が咲き、サクはお絵かきしたり、お寿司やお菓子をつまんだり。

夕方、帰路の電車でも、駅から歩く道のりでも本当に元気だったが、夜ごはんを食べるころになって盛大に愚図りだした。「もっとおでかけしたい」とかギャーギャー大声でいって、足バタバタして悪態ついてる。まぁ疲れたんだよね、と適当にいなしていたが、しつこいので、「これ泣かせた方がいいのかも」と思って一喝すると、盛大に号泣。そして、憑き物が落ちたようにスッキリしてごはんを食べて、寝た。子どもってよくできてるなーと感心。私の実家の家族以外は知らない人ばかりの家で、子どもにとっては長い時間、割といい子にしてたわけで、それをちゃんと今日のうちに発散させた、ってわけよね。人間の本能って、ストレスたまらないように行動しようとするのだわ、きっと。大人になるにつれてそれができなくなるのがつらいとこよね。真夜中まで夫と雑談。

●8月某日: クラスのママ友にいただいてた「ディズニー 夢と魔法の90年展」を見に行く。三越天神。ディズニー90年の歴史を、映像面、音楽面、テクノロジー面などなど多方面から振り返る。すごく面白そうだったが、あいにくサクとふたりなので、早足。入り口でちょっとしたアクシデントがあったのものあって、「はやく はやく」と急かされたのだった。1940年に封切りされたミッキーマウス映画「ファンタジア」について、「コンサートみたいな作品を作りたかった」と書いてあってへぇっと思った。だから、「トッカータとフーガ ニ短調」とか「くるみ割り人形」とかベートーベンの「田園」とかクラシックの名曲がたくさん使われている。ピノキオの人形を見て「ちょっとサクちゃんに似てるんじゃない?」と(適当)にいうと、それからピノキオを探してまわるサク。そして、出口のディズニーショップで財布の紐がゆるみまくり(あくまで私にしては、てレベルだけども)。あたしったら大河オタクのはずなのにどうしてディズニーグッズ買い漁ってんのかしら、と思いつつも商品をカゴに放り込む手が止まらない…! これぞ、夢と魔法のディズニーマジックだわ!! 

無印とかプラプラして、噂のマクドナルドに行ってお昼を食べて、帰宅。隣に座ったのがちょうど私たちと同じようなママ(私と同年代とみた)&男児だったのだが、子どもちゃん、チキンナゲット食べてたからね。強ぇー、と思ったけど、その子は以前からチキンナゲットが大好きでマックに行ったらナゲット、と決めてるのかもしれんしね。ま、しょせんこれまでもお腹を壊した人はいないのだ。庶民強し。夫は今日も飲み会。