2013年紅白歌合戦 (2)

3.その他


浜崎あゆみ : 観客との交歓など一切眼中にないような、とことん示威的なパフォーマンス。それでも紅白に出続けるのはプライドだろうか。呼ぶNHK側も、まだ彼女のブランド力を認めているということか。早くも2014紅白のゆくえが気になる。

●SKE、NMB : うん、今日もみんなかわいい。こちらも、今後も連続出場がかなうのかどうか。良い楽曲に恵まれますように。アイドルは良い歌を歌わなきゃ。曲もそうだけど秋元センセーの歌詞が、支店はことさらひどいよ(ファン的に満足してるならそれでいいのかもしれませんが)。珠理奈はメガネで、SKEのみの出演だったか。

●AAA : どういう歌か、聴いててもよくわかんないんだけど、雰囲気は嫌いじゃない。大河オタとしてはもちろん西島くんに注目して見てる。実際、歌も一番うまいような。

サカナクション : あれ? W杯のテーマソングになってるAoiじゃないんだ。あ、それは来年歌うのね。今年は「ミュージック」。この歌も好きだ。おなじみ、各人の前にMacが置いてあるというクラフトワーク的パフォーマンスに始まる。紅白における場違い感がハンパない。それでも出場した彼らが好き。

●Linked Horizon : 初見。なんか勝手にもっとすごいのを想像してた。実はすごく緊張されてたんじゃないでしょうか?

水樹奈々&TMR : 普段、どちらにも興味はないんですけど、ここまで堂々としたパフォーマンスをされると大変すがすがしいですね。衣装の早変わりの仕方が超かわいかったし。

坂本冬美 : 「男の火祭り」この歌はアカン。「夜桜お七」でないとしても、もっとええ歌を歌ってちょーだい。バックでTOKIOが大団扇振ってたの、この時だったっけ?良かったです。きつそうでしたねw

●「花は咲く」 : 客席もお茶の間も居並ぶ歌手たちも、多くが綾瀬さんに声援を送り、もらい泣きした。綾瀬さんのすぐ後ろにゆずの悠仁を配置してたのはナイス人選。曲が終わった瞬間の彼の、ホッとしきった笑顔は、まさに花が咲いたようでした。

ももいろクローバーZ : どんどん好きになってます。まーくんとセットで出てくれると、なお良し。しかし「まーくん=アイドル好き」という設定(違)など知る由もない、平均的中高年女性である義母は、「まーくんたら(こんなくだらないものに)やけにノリノリなのね」とおかんむりでしたw

ゴールデンボンバー : 普通に楽しんでしまった。民放各局の年末音楽特番のときと、如実にやる気の差を感じる演出。

TOKIO : 祝20回目ということで、初出場の時の映像が流れてびっくり。10代後半の長瀬は、ホントに、重要文化財に指定されるべき!てぐらいの美しさだった。ああ刹那(あ、今も大好きですよ、長瀬)。

●ドリカム : 陸前高田の小学校から中継。あまちゃんコーナーの余韻にまったく負けない流石のパフォーマンス。吉田美和ちゃんて昔から力強い歌声だけどすごく感受性が強くて、若いころはコンサートのオープニングで毎回泣いちゃうような人で。今回も、並々ならぬ思いでのライブ出演だったと思うんだよ。さぁ鐘を鳴らせ」はすごく強いけれど、強すぎる歌詞と曲で、正直、現地では、これ聴いて逆に挫けたり足がすくんだりする人もいるんじゃないかなって思うぐらいだった。でも間奏で、コーラスに参加してる、現地のいくつもの高校の名を美和ちゃんがコールしたときに、若い彼らがこの強い歌詞を歌ってるんだなと涙腺決壊。会場、小学校の体育館には人がひしめいていて、小さい子を抱いたパパママもたくさん。みんな今日の歌が聞きたくてやってきて、この歌を心に刻んでいくんだなと。

関ジャニ8 : 安心して見てられる。この明るさに救われてる人は多いで…。タオルを振り回す「TWL」とかいう歌が北川悠仁作詞作曲だった。別の幕間コーナーで、コロッケと共に、丸山君が半沢直樹のマネを披露。「やられたらやり返す、倍返しだ!」似てたww ちなみにそのあと振られて、綾瀬さんは大野君のマネ。これはヘタレだったけどそこがよい。

きゃりーぱみゅぱみゅ : 噛まずに言えた綾瀬さんに拍手が起こる。うんちくん! きゃりー最高! 「もったいないとランド」って歌詞をよく聞いてたらすんごく切ないね、これ。2010年代の「さよならなんて云えないよ」(小沢健二)じゃないか!

五木ひろし : 「博多ア・ラ・モード」って歌だったけど、博多である必要がまるでない歌で苦笑。

Perfume : 綾瀬さんとの広島弁の会話、めごい〜。世界に誇れる日本のレディーたち! と私なんかは思ってるんですが、初めて見たらしい義母は彼女たちのパフォーマンスを「なんか、品がないわね」と評しておりました。しぎゃぴー。

●ゆず : 杏ちゃんと東出くん、ステージに登場。せ・が・た・か・い、背が高い。杏ちゃんはさすがモデルさんというすばらしい着物の着こなし。東出くんはあさイチプレミアムトークに続いてここでも好感度をあげていく。楽曲では、間奏のドボルザークになるとこが「ごちそうさん」のダイジェストだったので、いつもやってるチンドン屋みたいなパフォーマンスがなく、ちょい残念。あらためて、大阪に出発するとき、汽車のデッキで手を振る二人の表情はすばらしいと思った。しっかし悠仁、若いな〜。

水森かおり : 巨大衣装枠。あとで遡って見ると、TLは「キュウリ」説が大勢。

美輪明宏 : あー、十分すごいんだけど、こうして聞き比べると、やっぱり「ヨイトマケ」の卓越性が際立つ。

●AKB48 : 卒業宣言が物議を醸してましたが。わたくしリアルタイムでは、「AKBを見たくない」というお義母さんによってチャンネルを替えられてたんですよね…しくしく。なのでTLで知った後、実際に映像を見たのは正月明けてからで、そういう「心の準備」をしてから見たからってのもあるんでしょーが、「思ったより全然悪くなかった」。

大島さんはあっちゃんに次ぐ人気を維持してきたAKB最大級の功労者ですから、卒業発表となれば相応の舞台を選ぶ必要がある。それは彼女への敬意や労いという意味はもちろん、グループ全体の「格」やグループ内の「秩序」を守ることでもあります。彼女はAKBを、「秋葉原の」ではなく、「国民的」アイドルへと押し上げた原動力のひとりであり、グループ中、一般の人にも顔が売れてるメンバーのひとりなので、ポピュリズムの極致といえる紅白はうってつけだったんじゃないでしょうか。紅白での発表はAKB初ってのも彼女の格に見合ってます。

批判の大半は「紅白を私物化するな」論ですが、紅白を最後の舞台とする人(グループ)は昔から多いですし、こういったことは話題にもなるし、「紅白は重大発表をするに相応しい舞台である」とお墨付きをもらうことでもあるので、番組的にはむしろ美味しいはずです。「前日夜ぐらいに本人ブログで発表 → 紅白で挨拶」ぐらいだったらサプライズ感が弱まって非難も和らいだのかな、とも考えてみましたが、それだったら逆に「ブログ炎上 → ファンからもアンチからも余計に彼女に視線が集中してグループのパフォーマンスどころじゃない」って事態を招いたと思います。

もちろん「あんたの卒業なんかこちとら興味ないんだよ」って人も多いと思います。それでかまいません。華麗にスルーすればいいだけの話じゃないですか。私だってhiroさん?のパフォーマー引退とか、絢香さんが休業/復活するときとか、ただスルッと「おつかれさまでした〜」って感じで見てました。興味もないけど紅白を花道にしてもらっても全然かまいません。優子さんがサプライズ発表したからサブちゃんやhiroさんの注目度が下がるとか、それは、人それぞれの価値観で違うもんだからとやかく言うことじゃない。だいたい、昔の紅白は、レコ大を獲った歌手がその足で駆けつけてきて、司会者はじめみんなに「レコ大おめでとう〜〜〜♪」って祝福されて、涙ぐみながら歌ったりしたもんでした。大賞を誰がとるかは(少なくとも観客やお茶の間は)当日夜まで知らないのです。

何より、優子は声を震わせることすらない爽やかな発表で、まあ総監督が泣くのは仕様としても、直後の「ヘビロテ」は優子自身も、他メンバーも、乱れるところのないパフォーマンスだったのがいいです。これで、本人も周りもベーベー泣いて歌にならないようだったら困ったもんでしたが。

というか、AKB恒例の“みんなでダダ泣き劇場”にならなかったのは、「紅白という公的な場で」「突然」「本人が笑顔で一気に」発表したからですよね。さすがに生放送の、しかも紅白のステージ上で発表されたら、パフォーマンスに影響が出たり時間を費やしたりしちゃいけないと、みんな判断できるわけで。逆に、AKBの私的な場所での発表だったら、「ああ発表の場で泣かないと冷たい人と言われそう♪」(斉藤由貴「卒業」のメロディで)とか、「優子とアイツは仲悪い」なんて邪推される恐れがあるので、泣きまねする勢いの人もいるんじゃないでしょーかw

優子さん本人に、発表してダダ泣き劇場になるのはヤだなって思いもあって「紅白発表」にしたんじゃないかとも。もう、そーゆーの、特に一般人は飽きてるし。泣かないで堂々と発表するのが彼女らしい矜持じゃないかとも思います。「女優」という夢はハッキリしてるし、それなりに道はひらけそうだっていう自信もあるだろうし。

福山雅治 : ガリレオの曲、いい曲だよね〜。ラストで福山さんが精いっぱいの速弾き?を思いきしかっこつけて、でもかなり短時間でチラッと披露するとこも好きw 福山は中継で登場、って、個人的には好きな定番です。福山さんは紅白にも良く似合います。

泉谷しげる : 放送前からいろいろニュースになってたけど、バンドの演奏はすばらしかったよ。良い音でした。この「春夏秋冬」って歌の良さが初めてわかった気がする。こういうシンプルにかっこいい音で、良い歌を聴かせるバンドは、毎年、いくつかあるべき。

●嵐 : カッコイー! 松潤の華やかさたるや! 今どきあんなに前髪上げちゃってさ、あれがキマるアイドルってジャニーズ広しといえど松潤がぶっちぎりだよね! 前髪上げた松潤は正義! ポップチューンじゃない2曲でしたが、毎年出るんだから、こういう年もあっていいんです! 素敵でした。

松田聖子クリス・ハート : うまいんだけどさー。なんかすごく浮いてた気がして。

SMAP : ステキー! さすがー! 「世界に一つの」と「らいおん」を封印して以来のここ数年、毎年、すっごく良いです。彼らが最初にトリをとったときすごく騒がれてたけど、最後に出てきて、ホントに全然違和感ないもんね、もはや。貫録あるんだけど遠くないのね。偉大です。

北島三郎 : SMAPでやけに紙ふぶき舞ってたんで、どうすべ、と思ったら、ドラゴン。これがものすごく立派なハリボテで、すばらしい紅白らしさでした〜。いやー正直言って、いくら50回出たとはいえ、歌手ひとり紅白を引退するからって(卒業って言い方もあんま好きじゃない。せめて勇退でしょ)、番組冒頭からここまでフィーチャーすることかな?とは私だけでなく60代後半の義母も言ってた意見なんですが、そこはまあ、「あまちゃん」をあそこまでフィーチャーしてもらったんで、ほんと、お互い様ですよね。

女性演歌歌手たちは泣いてたし、演歌界ではやっぱりそういう存在なんですかね。五木ひろしが最後、背中をまる〜く撫でまわす仕草とか、キムタクさんがすげー盛り上げてる様子も良かったです。ああいうのってお義理とかスタンドプレイとかも無きにしもあらずかもだけど、実際に、「年に一度、同じ舞台を踏む」ってのを何十年と続けていれば、やはりそれに応じた連帯感は生まれるものだろうと想像します。年に一度、年賀状を交わし合うだけの間柄でも、お正月にはその人のこと、懐かしく、近しく感じたりするものですからね。

私、「まつり」ってすごく紅白らしい歌で大好きなんで、この先も誰か歌い継いでくれませんかね。さしあたって天童よしみとか。いずれは氷川きよしで。あ、そうそう、歌紹介の前に、嵐の横や隣にいろんな歌手が立ってたんだけど、その中にサカナクションがいて噴きました。立たされてる感ハンパなくてwww