長月の五

●9月某日: サクを連れてキャナルシティへ。走ったら25分くらいで着くのだが、電車とバスを乗り継ぐと倍の50分かかる。ぶつぶつ。しかし乗り物攻勢にサクは大喜び。ホームに電車が入ってきたときの狂喜の様子は、動画に撮りたくなるほど(我が家は動画は撮らないのだ)。現地では、帰福した親友しずりんと待ち合わせ。腹ごしらえしつつ止まらないおしゃべり開始。食後、小さな噴水コーナーで遊んでいたサクは、センターゾーンのすげー盛大な噴水ショー(ドラクエのテーマに合わせて噴水が踊り狂う)を見てから怯えたらしく、小さい噴水にも手を出さなくなったw インフォメーションでベビーカーを借りる。やけに厳重に貸出管理してるんだなーと思ったら、渡されたのはマクラーレンだった!(B型。A型は違うっぽかったけど) イーストビル、サウスビル、ムーミンカフェ、無印…とうろうろ。しずりんに終始、さりげなく気遣ってもらって、思ったよりずいぶん長い時間、しかも楽しく遊びまわれた。サクは時にベビーカー、時に歩き(走り)、昼寝はたったの20分。帰りのバスで撃沈するかと思いきや、元気元気で駅から家までの道のりも走ったのは立派だった。到着200m手前、てところで派手に転倒して終わったけど。当然大泣き。就寝時、電気を消すと、「しず、しず」と今日のきれいなお姉さんの名前をしきりに口走っていた。

●9月某日: バスで薬院へ。「B.B.B.POTTERS」でいろいろ物色するけど何も買わず。なんでも素敵だけど、その分お値段もステキでねぇ…。サクが買い物かごをもって歩き回るので、割れ物の近くではヒヤヒヤした。ま、言葉で制すれば手を出さなくなるようになったのだなーと思えば感慨深い。「おおっと、それまでだ!」とか「みーてーるーだーけー、でしょ」とかやたら制止してると、シンプルなおしゃれに身を包んだ淑女がくすくす笑ってらした。すみません、素敵なお店の雰囲気を壊して…。続いて、薬院大通り近くの子ども向けの本専門店にて、これから買ってゆく絵本に数冊、目星をつける。家に帰って食べるつもりだったけど、おなかがぺっこぺこになったので、うどん屋さんに駆け込んだ。考えたら、サクとふたりで外食するのも初めてだな。掘りごたつのお座敷に座って、うどんとおにぎりをおとなしくパクついてるサクがかわゆい。前のテーブルでは、遅い昼休み中らしい3人の女性たちが、スケジュール管理がなってない課長の愚痴や、千趣会のチーズケーキの話などをとりとめなく続けていた。私も何年か前までは“あっち側”の人だったんだよなーと思い出した。あんまり、あっち側、こっち側、って分けるのは嫌だけどね。ともかくなんか懐かしかったな。

帰宅してしばらくすると、「らでぃっしゅぼーや」の人がおためし品をもってやってくる。サク、スパーク。私を押しのけてカタログにかじりつき、「みてみてー、キャベツ! トマト! にんじん! ぶどー、ぶどーだ〜! たまご! これはぁ? これはぁ?」と叫ぶようなおしゃべりが止まらない。スタッフの女性、将を射んとすれば馬を…の精神でよく相手してくれたが、「すっごく元気ですね〜人見知りしないんですね〜」と言う笑顔は多少ひきつっていた・・・かも。彼女が帰ると、限界がきたらしく、スコンと昼寝。

夜、ほとんど定時で退社した夫が、メインのおかずを作ってくれる。NHKのニュース番組に、自民党総裁選に出馬する人たちが生出演。ボードに書いたスローガンが、5人が5人ともイケてなくて唸る。「凛とした国」とか「まっすぐな国」とか、小学生の作文みたいなことをまだ言うか。安倍さんが総理の時に掲げた「美しい国」がさんざ不評だった(よね?)ことに学んでいないんだろーか。

●9月某日: やるべきこともやりたいこともたくさんあるけど、なんとなくやる気が出ない。目が覚めてからもうだうだとふとんで本を読んでいた。夫とサクはふたりで遊びに出かけてゆく。夫よ、いつもありがとう。10時ごろ、やっと体を縦にして家事し、11時から走る。帰ってきて、3人そろって昼ごはん。サク、今日もなっかなか昼寝しない。で、やっと寝たら今度は全然起きない。夫は床屋へ。夜、久しぶりに「有吉・マツコの怒り新党」を見る(録画)と、あいっかわらずの面白さ。めちゃイケ、ガリタ食堂に千原ジュニア。ジュニアさんって羞恥心のある人だ。好き。矢部さん53kgしかないのか!! 最近、サクが「ピタゴラスイッチ」でやってる「オノマトペの歌」というのを歌うようになった。オノマトペだけでできているんだが、ちゃんとストーリーがあり、リズムが変化に富んでいる。これを舌ったらずな子どもが歌うと、もう、傑作です。