バンクーバー五輪 フィギュア男子・SP

その傍らでは、バンクーバー五輪フィギュアスケート男子・ショートプログラムのライブ中継。

アナウンサーが「王の帰還」と形容したロシアのプルシェンコ。シュタッと美しく降り立って見せる4回転ジャンプはもちろん、演技を終えたあとの「ふっ、こんなもんサ」的なごく軽いガッツポーズ、剣を抜いて天へかざし、それをきちんと鞘におさめるところまでやって見せる仕草など、堂々たる貫禄。

高橋大輔。我が家では、女子フィギュア代表の鈴木明子さんを「どや顔の人」と呼んで親しんでいるが、この高橋くんの「どや顔」もなかなかどうして立派なもんだってことに気づいた。演技の途中「どや顔」や、フィギュア選手には、表情もとっても大切ですから。ええことです。

そして、高橋くんに限らないんだろうけど、演技中、随所で一瞬静止しての「どや顔」つまり決め顔は、たいてい、審査員席に向かってなされているようだ。まあ、考えてみれば当然か。しかし、ちょっと、おっかしい。考えてみてよ。くるくる回ったり、ジャンプしたり、華麗なステップを刻んだりしながら、時々、審査員たちに向けてばっちり静止して「どや顔」。いやー、フィギュアの見どころのひとつだわ。

ふざけてる場合じゃない。バンクーバーに備えて去年の暮れからフィギュアスケートを見始めたんだけど、日本選手権のフリーで高橋くんの「道」と織田くんの「チャップリンメドレー」の演技を見ると、「はぁー、日本の男子がここまで来たか」っていうすごい驚きがあった。うまいっていうか、なんか感動的でさえあった。

この日のショートプログラム、日本代表は3人ともとてもいい演技。3人とも入賞圏内なんだもん、すげーや。小塚くんのショートの音楽は、ジミヘンだった。「Bold As Love」。ジミヘンの中でもかなり好きな曲。コーフンした。小塚くん、衣装もサイケ風味だった。