弥生の十二 / 小沢健二@テレフォンショッキング

●3月某日: 友だち親子が遊びに来る。ちょうど冷蔵庫に菜の花やらキャベツやらあったので、「ずばりパスタでしょう!」て感じで作ったんだけど、ペラペラ喋りつつ、子どもたちの様子に目配りしつつだったんで(←言い訳)集中力を欠いて、出来上がったのは何か超微妙な味だった…。敗因はアレだ、アンチョビの炒めすぎ、そして圧倒的なオリーブオイルの不足。もこみちの哄笑が聞こえるようだ。友だちよ、すまぬ。彼女が持ってきてくれた手作りパンは超おいしかった。生地のほの甘さといい、くるみ&チーズといい…。アウェーで「おかあさん、おかあさん」とママを離さない友だちの娘ちゃんと、彼女と激しく遊びたくてちょっかいを出し続け、でも完全におもちゃを貸してしまうのはイヤなうちの息子。子どもたちはどちらも興奮気味。なだめたり、叱ったり、一緒になって遊んだりしつつ、間隙を縫って友だちと喋り、企み、ワインも飲む。あー面白かった、これからも面白くしたい。メール書いたりTwitter見たり、それで考えたこと自分でもpostしたり、けっこうな夜更かしになる。

●3月某日: 家を出ると小さな雨が降っている。1本の傘にサクと一緒に入って、散歩がてら、銀行・本屋・コンビニ。

グランドフィナーレの近い「笑っていいとも」、テレフォンショッキングに小沢健二が出る。16年ぶりのテレビ出演、しかも生。オザケンといえば、のボーダーTシャツにカジュアルなジャケットを羽織って、黒縁メガネ。少し柔和な印象になった? もちろん年齢は重ねていて、肌の感じとか、目じりの小じわとか、あるんだけど、首から肩のラインのスッキリした様子とか、なんか、とにかく、ファンにとってうれしい、「いい年の取り方」してた…! いちばん心配だったのは、なんとなく、閉鎖的というか排他的というか思想的な人になってて、会話のキャッチボールがスムースでなかったらどうしよう?てことだったんだけど、それがまったくの杞憂だったのが一番ホッとしたかな。

オザケンが16年間の海外での暮らし、そこで見てきたものを語り、タモリが興味深そうに聴く様子は、とても和やかで、自然だった。相手がタモリで、もうすぐ幕を下ろすタモリの番組であるってのがやっぱり一番大きかったんだと思う。オザケンタモリに親愛と敬意をもってるし、タモリも、かつてMステで「さよならなんて云えないよ」の詞を絶賛していたように、彼の音楽に一目置いてて、つまりはこのふたり、両想いなんだよな。弾き語りでのメドレー見てたら涙出てきた。ドキドキするような歌唱力なんだけど(笑)、ねぎらいであり、お祝いであり、祈りであり、深遠さも漂う、何か象徴的な場面だった。歌い終わったあとの、おどけたような彼の表情が、小澤征爾が見せる顔によく似ていたのも何かじんときた。

で、明日のゲストは安倍晋三です、と発表されたとき、最後にもう1回ドキッとしたよね。「うさぎ!」みたいなの書いてきた彼だから…。とても自然に驚きながら拍手してて、ホントにホッとしたよ・・・(ドキドキしすぎ)。夜、3連休前夜ということで、夫と、ちびちび、だらだらといつまでも飲む。23時も過ぎてから、夫が「なんかもうちょっとつまみを作ろう」と台所に立つ始末。ほうれん草とオリーブのガーリック炒め。ちょー美味。