睦月の六 / プレゼン勉強会

●1月某日: 2020年最初のワークライフバランスプレゼン勉強会。
永田さんが『ベトナム人労働者の現状と最新ベトナム事情』というテーマでプレゼンされました。
facebookでの告知を見て、「ベトナムに興味があるので」「ベトナム大好きなので」という方々、「来月行く予定なので」という方、また「残念ながら先約があるけれど ぜひベトナムの話を聞きたかった」という方もおられ、関心の高さがうかがえました。
 
永田さんは23歳。
大学では国際経済と日本語教育を学び、半年間のハノイ留学と、半年間のインターン(in フィリピン)を経て、卒業後は人材関係の会社に就職。
現在はホーチミンで現地の大学生に日本語を教えたり、日本で就職したい人と企業とのマッチングにかかわるお仕事もしています。
 
ホーチミンはとてもにぎやかな街で、いろいろな意味で昔の日本のように素朴・おおらか。
とはいえ、近年は交通・風俗事情等のルールが徐々に厳しくなったり、また大気汚染が進むなど教育の普及や都市化に伴う変化も。
 
永田さんにとって、ベトナムの魅力は活気があること
ちょっとシャイで、気取らず、人間らしいベトナムの人々が大好き
一生懸命勉強している学生さんや日本に行きたいと思っている学生さん、行きたくても行けない学生さんなどを何とかしてサポートしたい。
彼らの日本語が上達したり、
力になれたなと感じることがとてもうれしいそうです。
 
みなさんもご存じのように、現在、日本在留の外国人の方は急増しています。
スライドのデータは、確か昨年秋の毎日新聞からと仰っていた記憶ですが
現在、福岡には39,000人超の外国人労働者の方がいて、就業者の55人に1人が外国の方なのだそうです。びっくり!
 
また、10年前と比較した伸び率を調べると、全国で福岡県が伸び率なんと2位!
ほかにも、トップ10に九州が5県入っているそうです。
就業者の方の国籍を見ると、中国の人が1位とはいえ減少傾向にあり、今伸びているのはベトナムとネパールの人々。
 
昨年4月、入管法の改正により「特定技能」という新しい在留資格が設けられました。
これまでの「技能実習」つまり技能を本国に持ち帰る前提の資格ではなく、いわゆる単純労働の就労ビザが認められたのです。対象の業種は、外食、農業・漁業、建設、宿泊、介護などなど14分野。高卒の人もOK。
1号と2号があり、1号が有期雇用(上限5年)、家族の帯同はNOですよね、確か。
 
高齢化による日本の人材ニーズのための施策であり、最初の5年間で35万人を受け入れる計画ですが、初年度、昨年4月からの半年で、実際の受入は、まだ1,000人とか。
非常に低い水準にとどまっているそうです。
その理由は、法の施行が見切り発車的で、国や入管の受け入れ態勢が整っていなかったり、書類の処理が追いついていなかったり。労働者を送り出す側の国のほうにも、いろいろな問題があったり。
 
けれど、法や手続きの問題にとどまらず、外国人労働者を受け入れる日本企業や 地域社会、そして 外国人労働者本人。3者それぞれが、自分たちのニーズと現実との大きなギャップを抱えている‥‥という、永田さんの指摘。納得です。
 
たとえば、日本企業は人材不足を補いたいが、外国人労働者を受け入れる負担が大きい
渡航費、研修費用など)。地域は、高齢化・少子化の中で、地域活性化や税収アップのニーズがあるが、外国人とはマナーや文化が異なるなどコミュニケーションに難がある。外国人労働者にとっては、技能実習より高賃金だったり、仕送りができるなどのメリットがあるが、実際は自分が思い描く生活や賃金とのギャップがあったり、単純労働ではキャリアデザインにつながらなかったり‥‥
 
それにしても(スライド参照)、日本とベトナム、人口はあまり差がなく(約30年で日本の人口を追い抜くと予想されています)、一方で、平均年齢の違いはどうでしょう! 町の活気に差があるのも当然かもしれませんね。
 

 
参加者全員でのディスカッションでは、
・実質的に「移動の自由」が保障されていない
・日本の企業は割と閉鎖的
・地域も「よそ者」に冷淡
などの問題点や、
 
・働きに来た人が後悔するような経験をすれば、いずれ日本で働きたいという人は減るだろう
・国籍にかかわらず、人間としての諸権利は当然保障されるべき
・働くために来るといっても、仕事以外の時間も当然ある。楽しく働き、暮らしてもらうこと
・企業側だけでなく、自治体などによる受け入れ・サポート体制の充実を
など、今後についての話が出ました。
 
永田さんは、プレゼンもスライドもとてもお上手。
明るく落ち着いて、信頼できるお話ぶりやたたずまいは、社会人1年目とは思えないくらい!
 
勉強会のあとのランチ中には、
・最初の留学は、親御さんに反対されほとんど事後承諾だったこと
インターンに行くときも反対され…(以下略(笑)
ベトナム生活でも、言葉が通じず身振り手振りはあたりまえ、
鍵がなくて家に入るのに塀をよじのぼったりとか!いろんなアドベンチャーのお話も聞きました。
 
そんなお話を聞くにつけ、国際交流のリーダーはやっぱり若い人たちだな~と思います。

 
今日は、娘さんの成人式によりあこさんが欠席で、私がファシリテーター。年明け間もなく、しかも三連休なのに、思ったよりたくさんの人が来てくれてうれしかった~。
 
サクと夫は所用で日産に行き、山ほどの粗品やお菓子をもらってきていたw サクの宿題の作文を見ると、食レポ風w