師走の八 / 夜のワークライフバランスプレゼン勉強会

●12月某日: facebookより
【年末恒例! 夜のワークライフバランスプレゼン勉強会 コラボ with バー美幸】
 
ご参加くださったみなさん、楽しい時間をありがとうございました。
乾杯で太田さんが言っていたように、この勉強会で一緒になった人たちは「つながる」! ゆうべも、あちこちでごく近い共通の知人友人が判明したり、次の約束が交わされたりしていましたね。
 
福津市副市長の松田美幸さんには、3年連続でご講演いただきました。ご多忙な中、短い時間ですごい密度の内容を惜しみなく話してくださる。感動です…
というわけで、私の手元にわずか45分のお話とは思えない量のメモが(笑)。一部をレポートしますね。
 
この日のテーマは
『まちが人を育て、人がまちを育てる』
 
美幸さんが副市長をつとめる福津市は、令和元年度「SDGs 未来都市」31都市のひとつに選定されています。
 
近年、ホットな話題に上がることの多い福津市ですが、実は15年前、合併のころは人口が減っていました。今、人口が右肩上がりなのは「選択と集中」により大規模な土地造成、区画整理や下水道の整備などが実施されたのも大きいけれど、それだけではありません。
 
たとえば、山口覚さんたちによる「津屋崎ブランチ」はゆっくりと暮らしを紡ぐ津屋崎千軒のファンを確実に増やし、地元と移住者をつなぐ役割も果たしてきました。
産直の草分け的な存在「あんずの里」は地元の女性たちによって立ち上げられました。農家の女性が自分の通帳を持ち、そこに売上が入ってくるのは画期的なことでした。
役所には「うみがめ課」なる部署があり、福津海岸で産卵するウミガメの保護だけでなく、地域の環境保全について担っています。
SDGs 未来都市」の素地はずっと前から地域で育まれていたのです。

もちろん、まちには課題もあります。ベッドタウンならではの課題、つまり地域経済の循環性が低い・年齢層に偏りがある・そして超高齢化。
それらについても、SDGsの実現に向けた取り組み「幸せのまちづくりラボ」が効いてくるはずです。
 
1.地域を担う人財育成
2.共働による環境の保全・創造
3.地域経済の基盤の確立
 
3つの基本方針では、いずれも行政と市民、事業者、学校などすべてのセクターとの共働がポイント。
SDGsはよく、People・Planet・Prosperity・Partnership・Peaceと「5つのP」と言われるけれど、実はもう1つのPがあると美幸さん。それが、
 
Participation(参加)
みんなの参加を促すこと。
 
そのひとつ、この日、中学校での「トークフォークダンス」には美幸さんも参加。
椅子を2重の円形にフォーメーションし、外側の円に中学生、内側の円に大人が座って、向かい合う。
マンツーマンでテーマについて語る。フォークダンスのように、2分ほどで向かい合う相手が次々に変わっていく‥‥。
 
平日の昼間、何百人もいる中学生と同じ数の大人を集めるのは大変なこと!
でも、福津ではそれが実現できる。市内はもちろん、市外や県外、なんと海外からの参加も。まさに地域力!
難しい年ごろの中学生たちだけれど、いろんな大人と話すうちに表情や雰囲気がぐっと変わるそうです。
 
また、「福津の歌づくり」プロジェクトは高校生と大学生が主体。市外に通学する子が多い世代が、地域とがっちり結び付く契機となっています。
ほかにも、空き家対策、防災×フードロスの「ごち防」などなど‥‥
いろんな年代、職業、バックボーンなどをもつ人々の共働。
 
多様性の尊重から一歩進んで、
多様な人々が
 「融合」
していくビジョンを描くことができました!


そして、
「触れないわけにはいきませんよね(笑)」
と、発表されたばかりのジェンダーギャップレポートのお話。
今日の移動時間を使ってまでアップデートしていただいた内容です!
 
日本のランキングはさらに下がって121位となったのはみなさんご存じの通り。
世界全体で見て、
「男女の格差を解消するのにあと何年かかるか?」
という予想が出されるのですが、昨年 → 今年 の予想推移にはびっくり。
 
全体では、 昨年 108年 → 今年99.5年
政治面では、昨年 107年 → 今年95年
と改善がみられるけれど、
 
経済面では、なんと
昨年 202年 → 今年 257年
めちゃめちゃ格差拡大しちゃってるじゃんねー? ← 私の中にまーちゃんこと田畑政治(いだてん)が降臨
 
ここには大きく3つの理由が。
 
 女性のほうが自動化(AIなど)によって淘汰されていくいわゆる“定型業務”についている割合が高い
2 女性のほうがテクノロジー関係など賃金上昇率の高い職業に就いている割合が低い
3 女性のほうが育児・介護などのケア労働=アンペイドワークを負担する割合が高く、そのため就業や起業のための環境が劣後している
 納得じゃんね…
 
「自分さえよければいい、をやめよう」
SDGsの理念ではないか? と美幸さんは言います。
ジェンダー平等の実現もSDGsの目標のひとつですよね。
 
この日のパーティー(あら?勉強会じゃ?(笑))も、元気な女性たちでいっぱい!
みなさん、いろんなところでつながって、刺激し合って、力を活かしていきましょう!
それにしても美幸さんは、データや資料を読み込んで咀嚼してアウトプットして…どうやって時間をやりくりしているのでしょう~???と思う私です
年末にその笑顔とお話のシャワーをたくさん浴びる幸せ!
 
 
よく定例の勉強会でお会いする方とも、お酒が入った席だからこそ出てくるお話があったり、忙しいあの方・この方が時間を作って参加してくださったり、初めましての方との短いご挨拶の中にもその方のお人柄が見えたり、本当に楽しい時間でした。ありがとうございます✨

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