『いだてん』第9話「さらばシベリア鉄道」、第10話「真夏の夜の夢」
●9話「さらばシベリア鉄道」
#いだてん 納得だったなー。四三が大森を頼りなく思い、外国人に敵意を抱いて頑なになるのは未知の世界に対する初期のアレルギー反応。銃剣をもつ露兵にはさすがにビビるものの、弥彦が西洋人の中で化粧室にこもり女性に声をかけ天狗を堂々と披露するのは坊ちゃん育ちの文化資本ってとこあると思った
— エミ (@emitemit) 2019年3月3日
#いだてん 旅行中に道連れと険悪になるのも、その後、相手の思わぬ美点に気づいたり、連帯感が生まれるのもあるあるですよねえ。四三と弥彦の諍いをたけしがアテレコする演出おもしろかった。
— エミ (@emitemit) 2019年3月3日
#いだてん 四三は素朴でまっすぐな青年だからこそ、敵意や憤慨にもまた混じりけがなくて、勘九郎の芝居はその危険さをひしひしと思わせてくれた。弥彦がいて、おしとどめてくれて本当によかったと思った。素直な人間ドラマだけどとても示唆的だったなあ。
— エミ (@emitemit) 2019年3月3日
#いだてん 二言目には「安仁子、安仁子」、ドイツ男性に調子を合わせ勘定を押し付けられる頼りない兵蔵。でも彼は己の弱さをアメリカでイヤというほど知らされたうえで学び続け、覚悟をもって渡欧していた。四三が「大和魂の何かたるか」を再考させられる顔つきもよかった。
— エミ (@emitemit) 2019年3月3日
#いだてん 大森のほかに、床で咳をしてる人がもう1人いた。その妻スヤさんは、四三からのハガキに(よりによって姑の前で!)留保なくはしゃぐ。スヤさんらしい「のびのび」だけど、献身的なアニコ夫人との対照的な描写にも見えてちょっとどきどきする。
— エミ (@emitemit) 2019年3月3日
『紀行』。史実のアニコ夫人は大森を「キリストに似ている」と恋したそうで、なんとまぁドラマ顔負けのエピソードでしょう! そして画家だった夫人が描いた大森の肖像画はまさに美しく悩める青年キリストといった風情だった。
●10話「真夏の夜の夢」
美しい映像と、100年前に西欧人と競い合った日本人の心理を追体験させる巧みな作劇。現代日本がもうちょい国際的な雰囲気ならもっと感動できただろうなと思ってしまう‥‥ #いだてん
— エミ (@emitemit) 2019年3月10日
体の作りが違うこと、黄色人種のマイノリティぶりを、便器の高さで表現するの、さすがの手練れよな。滑稽みがあるからこそ哀しくて胸が詰まった #いだてん
— エミ (@emitemit) 2019年3月10日
体の大きさ、言語、身に着けているものの違い…人数が少ないほうは奇異の目で見られ、大きい小さい速い遅いは一目瞭然。でも個人同士なら気脈が通じることもある。日本人の足は鹿の蹄のようかもと訝しんでいたポルトガルのラザロとの、思いがけない交感のように。#いだてん
— エミ (@emitemit) 2019年3月10日
欧米人の圧倒的な肉体と人数、優勢を嫌というほど思い知らされてから見つめる日の丸。歌えと言われ口をついて出るのは、もう自転車節ではなく「君が代」。矜持と拠りどころとが一体になる瞬間を目撃した気分。#いだてん
— エミ (@emitemit) 2019年3月10日
最後、ようやく到着した嘉納が「どうだい、いだてん、痛快男子」と呼びかけるが、二人の表情はまるで違っている。もうこれまでの彼らではない。そしてプラカードにはJAPANでもヤーパンでもなく「日本」を、と黒々と墨書して嘉納に見せる四三の表情の重さに打たれる。すっごく面白いんだが、三谷幸喜が「自分は保守左派、クドカンは革新右派」という理由がわかるな。どんなふうに描いていくのか。